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副題は「脱北少女の物語」。こういう題材の本・・・というか、そもそも新刊の翻訳本って普段ほとんど読まない のですが、そんな私が定価で本を購入してまで読んだ理由・・・それは韓国文化院からのお知らせ↓でした。 この度韓国文化院では、韓国文学翻訳院の協力のもと、韓国文学読書感想文コンテストを開催することになりました。本コンテストは日本を含む世界21カ国で実施し、各国入賞者の中から上位5名を12月に韓国文化体験の旅へご招待いたします。どうぞ奮ってご応募ください!そう、第1回 韓国文学読書感想文コンテストの課題図書なのです。入賞すると、1等:旅行券(10万円相当)、 2等:日韓電子辞書、3等:ipod touch。。。うーん、どれも魅力的〜♪という大変不純な動機で、まずは本を 読んでみることに。 読み出したら止まりませんでした。7人姉妹の末っ子として生まれ、動物や魂と語りあう不思議な力を持った 少女パリ。清津(チョンジン)で過ごした楽しい少女時代は長くは続かず、飢えと混乱の中、家族はバラバラ になってしまい、一人残されたパリは中国国境の町からやがてはロンドンへと流れつく、スケールの大きな 物語でした。知り合いのおじさんが持ってきてくれるチョコパイや月餅を無心に頬張る子どもたち、飢えて 道端で力尽きた人々、食べるものがない過酷な状況は文章で読んでいるだけで十分強烈で、ただ漠然と 1950〜60年代の話だろうと思っていたら、これが1990年代の物語だと分かり、本当にびっくりしました。 パリの物語は悲惨な北の町を抜け出すだけでは終わりません。やがてロンドンに辿り着いた彼女は、そこ でアジア系やムスリム移民の生きざまを目のあたりにし、彼女自身もそのコミュニティの一員となります。 そこへ起こった9.11事件。パキスタンやアフガニスタンを目指すムスリムの若者たち・・・。 パリの身に起こる幾多の苦しい出来事、そのときどきに彼女にだけ見える不思議な世界の声は何を伝えよう としているのか、まだよく消化できてはいなくて、ただいろんな場面の残像だけが頭の中に居座っています。 これじゃとても感想文を書くどころの話ではなく、今はまだそんな気にもなれませんが^^;、それでもやはり 読んでよかった、と思う一冊。強烈でした、、、 売るベストセラーとなったそう。そう言えば、ここ最近ソウルで本屋さんへ行く度↑この表紙がベストセラー 棚を飾っていたのを思い出しました。翻訳本には大江健三郎氏が推薦の言葉を寄せています。
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こう云う本って新聞の書評などをチェックしないとなかなか紹介されませんよね。TVなどではワイドショーなどで北朝鮮の話を過剰に放送しているのに(^_^;。
文庫化などがされればまた読まれるのかもしれませんね。
個人的にはこの記事でとてもこの本に興味が持てました。
2009/7/25(土) 午後 11:38 [ miskatonic_mgs_b ]
私たちがバブル崩壊といって騒いでいたころ、そんなこととは比べ物にならないくらいの状況の人たちが、お隣りの国にいたのですね。
読んでみたくなります。
2009/7/25(土) 午後 11:39
miskaさん、一般人の中では韓国ネタに明るい部類であろう私も、↑のお知らせを見るまで翻訳本が出ているとは露知らず・・・。ドラマや映画に比べ、韓国文学は日本では弱いですよね。シャーマンや精神世界、そして同時多発テロ後の世界などのエピソードも盛り込まれ、いわゆる脱北のお話を超えた作品でした。拙い記事で興味を持って頂けたなら嬉しいです^^
2009/7/26(日) 午後 9:18
Cartoucheさん、ほんとうですね。読んでいて現代の設定だと理解するのが難しいほど、私たちとは別世界でした。こういう本ってどの程度一般の方々に読まれるものなのか皆目見当がつきませんが・・・^^;いつかチャンスがあれば是非読んでみて下さいm(_ _)m
2009/7/26(日) 午後 9:21