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クロッシング(CROSSING)

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2008年(韓国)
韓国語原題:크로싱(クロッシング)
監督:キム・テギュン
出演:チャ・インピョ、シン・ミンチョル、ソ・ヨンファ、チョン・インギ、チュ・ダヨン
中国との国境に近い北朝鮮の寒村で暮らすヨンス(チャ・インピョ)は、結核になった妻の薬を求め、命がけで中国へ渡る。訳も分からないまま他の脱北者たちと共に韓国に亡命することになってしまったヨンス。残された妻は病状が悪化し、一人残された11歳の息子ジュニ(シン・ミンチョル)は、父を探してあてのない旅に出る…


招待券を頂き、"日韓友好シンポジウム"上映会で観て来ました。会場のほとんどの方が泣いていたのでは

ないかと思います(T_T)。切なくて、悲しくて、胸に突き刺さりますが、観るべき作品だと思いました。


「脱北者」は何も特別な人ではなく、その大半は、のっぴきならない状況に追い込まれ、命がけで豆満江を

渡るごくごく普通の村人なのだろうと思います。北朝鮮から国境を越え中国へ、今度は決死の覚悟で中国の

中の外国である在中外国大使館へ、あるいは鉄条線を越えてモンゴルへ…。 隣り合った土地を隔てている

ボーダーのこちらとあちらは、彼らにとってそれこそ天と地ほどに違う場所なのだと、「国境」「境界線」が持つ

意味についてあらためて考えてしまいました。


命からがらに北朝鮮を出ても苦難はそれで終わりではありません。目的地に着く前に命を落とす人々も少なく

なく、ヨンスやジュニ、そして彼らの周囲の姿を観ていると、昨年読んで衝撃を受けた韓国のベストセラー小説

パリデギ』がしきりに思い出されました。


元サッカー選手で家族思いのヨンスを演じたチャ・インピョ氏がすばらしいです。この人は、本当に幅のある、

いい役者さんだなぁ〜と思います。


ジュニ役のシン・ミンチョルくんもすばらしかった。アボジ(お父さん)を求めて歩く彼の姿を見るにつけ、ただ

ひたすら「どうか二人を逢わせてあげて」と祈らずにはいられませんでした(T_T)


本作の助監督は脱北者だそうで、自らの体験や周囲の人から聞いた話をもとに作られたこの映画には、過度

な演出や大げさな表現は一切なく、それだけにリアルで胸に迫ってきました。


雨、サッカーボール、愛犬ペック…家族や仲間が集い、楽しそうに過ごす静かな映像が続くエンディングには涙が

止まりませんでした。他に形容詞が思い浮かびませんが、本当にすばらしい映画でした。


上映後、韓国の伝統舞踊を堪能した後、ミソン役のチュ・ダヨンちゃんが壇上に登場してのトークショー。

「꽃제비(コッチェビ←北朝鮮のストリートチルドレン)が食べ物を奪い合うシーンがつらく、涙が出た」と話して

いました。段取りや通訳さんがもうちょっとスムーズだと、もっといろいろ映画の裏話を聞けたのではないかと

少し残念な気持ちもしますが、映画の中とは違った明るい素顔を見られたのはよかったです^^


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