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酸素富化装置

 レーザでの切断には、酸素が不可欠だ。100%の酸素である必要はない。90%でも十分だろう。以前は酸素ボンベがたくさん置いてあったが、先日は無かった。どうしたのか聞いたら、酸素は高いから、自家製造しているのだそうだ。

 その設備を見に行くと、大型バスくらいの体積の装置があった。かなりの音を立ててコンプレッサが動いている。電気代は凄まじいらしい。
 空気を圧縮して特殊なフィルタを通すと、酸素が通りやすいらしい。それをさらに同じフィルタを通す。何回かやると、フィルタを通りにくいものにも空気中よりたくさん酸素が含まれているから、それをさらに分離装置に通す。この操作を100回くらい繰り返すと酸素が大半の気体が得られる。

 窒素も必要なのだ。金属の種類によっては酸素では燃えてしまうので、融けたものを窒素で吹き飛ばす操作がある。
 この窒素は純粋な方が良いらしい。酸素が無いほうが良いのは、酸素があると燃えてしまうからだ。

 鋼板を切る時は、酸素には少量の二酸化炭素を混ぜるらしい。高温では鋼の中の炭素が燃えてしまうので、炭素を気体から少しだけ補充するのだそうだ。高温の鋼に二酸化炭素が触れると、鉄と二酸化炭素が反応して、炭素が浸み込み、酸化鉄が飛んでいく。

 
 レーザ発生装置は、最新式のファイバ・レーザというもので、共振するのはファイバの中である。コアの部分と外側部分との距離を光が往復するらしい。理屈はかなり難解だ。昔のような反射鏡の間を往復するものではない。技術の進歩は著しい。 

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レーザーによる切断

 知り合いの鉄工所から、新しい機械を見においでよと誘いがあった。話を聞くと、新型のレーザー加工機を入れたのだそうだ。高性能だから、きっと興味があるだろうと思ったらしい。
 早速行ってみると、厚さ32 mmの鋼板をサクサクと切り出した。切ったものはほとんど熱くない。レーザーで、局所的に加熱し、そこに酸素を主成分とするガス・ジェットを当てると、鉄は燃えて飛んでいく。鉄は酸化物の融点が、単体のそれよりも低いという珍しい性質を持つから、こういうことができる。

 今度は厚さ19 mmの鋼板を切った。驚いたことに、その切り口は垂直で、切り口を下にして板が直立した。融けて飛んでいくのだから、切り口はがたがたになっているはずだと思ったが、実際は滑らかだ。以前は、切り口を別の工作機械で削って平面を出していたのだから、大幅な行程の節減になる。前の機械はせいぜい12 mm の厚さならなんとか立つ程度であったそうだ。今回はつるつるの面が出現している。素晴らしい進歩だ。

 この機械の出力は7 kWだそうだ。針先ほどの面積にそれだけのエネルギィが集中するのだから切れ味が良いのは想像していたが、これほどすごいとは思わなかった。以前の機械は赤い光で切っていたので、真鍮とか、銅は切れなかった。赤い光を反射しやすいからだ。今度の機械は、可視光ではないので、事実上なんでも切れるよ、とのことだった。ただし、純アルミニウムはだめだそうだ。アルミニウムは、赤外線から紫外線まで、連続して反射するからだ。

 昔は、酸素熔断という方法があった。アセチレンガスと混ぜて燃焼し工作物を加熱する。オレンジ色になった頃に、酸素だけを吹き出すと、鉄が燃えて飛んでいく。ただし、切り口はガスが広がるから、円錐形が移動したようになる。要するに切り口は斜めになる。だから、熟練工は、ガスの向きを傾けて、製品の方の切断面が垂直になるようにしていた。しかしそれほど綺麗に切れるものではなかった。鉄道博物館に行くと、古い機関車の台枠をそうやって切った跡が見える。厚さは4 cmほどだ。
 技術の進歩は止まることがない。

 このYahoo Blogは、来年から使えなくなるらしい。移転先を探している。良いものがあれば教えて戴きたい。
 皆様から寄せられたコメントはすべて消えてしまうことになっているそうです。必要な方は保存してください。(それを再度投稿して戴けるとありがたいです。)

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淡水湖

 船は南米のコロンビアまで行って、半日留まり、その間外に出た。南米は行きにくいと諦めていたが、思わぬチャンスでその地を踏むことができた。
 その後、パナマ運河を通る。26 mほどの落差を階段式の閘門という装置を通って登る。
一段で12 mもの落差を昇るところがあって、興奮した。外の高い照明灯が、見る間に眼下に見えるようになる。全く振動もなく、動いていることがわからない。
イメージ 1


 登ったところは Lake Gatun である。ガトゥン湖は人口湖でダムで堰き止めてある。旧地形の谷を船が行くが、途中、山を崩して切り取った隘路を通る。第一次世界大戦前にこのような大規模工事を疫病に悩まされながらも成し遂げたことは、素晴らしいことだ。病気のもとは蚊である。広大な地域の蚊を撲滅するすることに成功したのだそうだ。大したものは使っていない。ある種の油を撒いたのだ。蚊の親油性部分に付着するから生きていけなくなる。
 当然のことながら、湖水は淡水である。密度が小さいから、船の喫水は深くなる。熱帯雨林だから、水は十分にあるのだが、それでも節水を心掛けている。閘門を通るとき、閘室に入った時に注水して、水面を等しくして船が進む。その後、水を捨てて次の船を入れるのだから、あまり頻度が多いと湖面が下がる可能性があるらしい。小さな船はたくさん入れて、一度で処理する。

 その水が海に流れ込むところを見ていた。海水は多少の濁りがある。プランクトンは当然のことながら親水性だから、沈降しない。そこに淡水が流れ込む。淡水は粘土を主体とする疎水性コロイドだから、海に入ると沈降するだろう。混ざった瞬間の写真を撮った。
 おそらく、このあたりには非常に細かい沈降物が堆積し、非常に良い魚介類の棲み処になっているはずだ。
イメージ 2

 先回の大陸横断鉄道の謎は解けた。パナマ地峡 Panama Isthmus には、世界で最初の大陸横断鉄道があった。勝海舟らも乗った。むしろ、inter-oceanic railroad 太洋間鉄道というべきなのだろう。こんなに狭くても、アメリカ大陸の一部であるから、世界で最も短い大陸横断鉄道であることが間違いかと言われると、そうではないと答えざるを得ない。
 その鉄道を船から全線眺めることができる。せいぜい80 km弱の長さだ。この鉄道は、非常に高額な運賃を取った。1860年当時で25ドルだったそうだ。これしかないので、乗らねばならないのだ。世界で最も儲かった鉄道会社だったらしい。今はその区間を観光列車が走っている。運賃は25ドルだそうだ。貨物列車も走っている。不思議なことにコンテナをたくさん積んでいる。
イメージ 3

 その理由は、運河の喫水が制限されているので、コンテナなどを雑に積むと、船が傾いて底を擦る可能性があるからだ。通過する前に重いものを取り除いて陸送する必要があるということだ。

 パナマ運河というものは意外にデリケートなものである。通行量は船の大きさによって決まる。旅客船は乗客の数によって決まるそうだ。小さいヨットなどは安いようだが、ある程度まとめてしか入れてもらえないようだ。
 過去一番安かった通行料は、泳いで渡った冒険家で36セントだったと、案内映画で言っていた。 

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客船に乗る

  所用でアメリカに来ている。そのせいもあってブログの更新が遅れている。
  用事が済んだあと、フロリダの友人を訪ねた。そこにしばらく居候する予定であったが、彼が思わぬことを言い出した。
  船会社にコネクションがあるらしく、「まもなく出航する大型客船にキャンセルで出た空室が有る。一緒に行かないか?君の好きな大陸横断鉄道も見られるよ。」という、わけのわからない話であった。意外な安値であったので、賛成して同行することにした。

  港に行くと、巨大な客船が4隻泊まっていて、その中の最大の船に乗った。こういう経験は初めてで戸惑ったが、要するに動く巨大な高級ホテルである。劇場もプールもバーもあり、食堂では高級なフランス料理が自由に食べられる。食べ過ぎると健康に良くない。

  部屋はシティホテルの部屋ほどの大きさで、シャワーが付いている。その水が純水(脱イオン水)なので驚いた。30年程前に乗ったフェリィの水は臭く、顔を洗っただけで気分が悪くなった。飲み水は、ガラスタンクに入ったものを汲んで飲んだ。
  この船の水は全て海水を半透膜で濾過して作っているのだ。試しに眼鏡を洗ってそのまま乾燥した。全く水滴の跡がつかない。プールの水も同様で、それをオゾン殺菌している。
  2,100人もの乗客と800人の乗組員が必要とする水は2000トン/日ほどである。この排水も処理しなければならない。おそらく船内に巨大な汚水処理施設を装備しているのだろう。昨今の情勢から考えると、汚水をそのまま流すことは考えられないからだ。

   少量の石鹸でよく泡が立ち、顔を洗った時の感触が全く異なる。皮膚の表面には皮脂があり、それが多少加水分解されて、薄い脂肪酸の膜ができている。それと水道水中のカルシウムイオンが反応するので、微量の脂肪酸カルシウムが析出し、明らかにザラつきが生じるのをいつも感じていた。今回は違う。温水だけで顔を洗っても明らかにキレイになる。皮脂は、多少の親水性を持つので溶けるのだ。試しに、温水シャワーを数分浴びただけで、鼻の脂はどこかに行ってしまった。純水のシャワーは素晴らしい。

  実は筆者の家を建てる時、唯一失敗したのが、その水処理であった。アメリカ製のイオン交換樹脂を設置するのを忘れたのだ。アメリカでは硬水が普通なので、そういうものは安く売っていた。

  今回の経験で、急にその水処理装置が欲しくなった。

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続 シャンプーとリンス

  筆者の子供の頃は、シャンプーという物はなかった。石鹸で頭を洗っていたのだ。そのうちに粉末のシャンプーが現れ、もう少しすると、リンスという物が出て来た。
  早速混ぜてみたが、訳のわからないものができた。陽イオンと、陰イオンが結び付いて塩のようなものができたのだ。

  リンスの使用法を読むと、手桶に湯を汲み、そこにリンスを溶かす。それを頭髪に掛ける。これを二度やると良いとあった。やってみたが、一回目と二回目では差がなかった。電気的に結びつくのだから、リンス成分が十分過剰であることは今なら理解できるが、中学生の頭ではよくわからなかった。これが日本中で行われたわけで、洗剤メーカーは、二倍の売り上げを得たわけだ。いまでも2回やらなければいけないと信じている人は多いようだ。

  その後しばらく平穏であったが、例のリンス入りシャンプーの事件でいろいろな問題があぶり出されたのだ。化学の正しい知識を持っている人は、手にした瞬間に怪しいとわかるものではあったが、大半の購買者は分かるすべもない。

  その後、リンス in シャンプーというのが出て来た。流石に懲りているはずだから、インチキはないだろうとは思った。使ってみると、油は落ちるし、多少のリンス効果もあった。しかし高い。たくさん使わないと良い結果が出ない。理屈は、先回のコメントにある記事を読まれると分かるように時間差を使っているが、効率は良くない。

  どうして、シャンプーとリンスを2回に分けて使うのがそんなに嫌なのだろうか。人生の中の大切な時間であると考える人は稀なのであろうか。筆者はいつも楽しいと感じている。
  湯に溶かすよりも、少量を手に取り、広げて髪の毛になすりつけると簡単で、無駄が少ない。

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