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昨年の東電の福島第一原子力発電所事故から一年過ぎた頃、この本のことを思い出し、読んでみました。
佐野眞一は、はじめにこのように書いています。
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渋谷駅から道玄坂をまっすぐ登り、ほぼ登り切ったところで右に曲がる。
そこが円山町の入り口である。
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この後、佐野は、円山町界隈を這うように調べ始める。
するとこの町の由来そのものが東電に関係していることが分かる。
ここに、三善英史(みよしえいじ)の「円山・花町・母の町」の歌詞も載っていて、関東の人間ならイメージはあるんだなと思いましたが。
今、裁判の最終弁論のあたりを読んでいます。
読み終わったわけではありません。
ところが先日来、東京高裁がゴビンダ被告の再審開始と無期懲役刑の執行停止を認め、大きなニュースになっています。
佐野がこの本の中で、円山町を幾度も幾度も訪れ、ゴビンダに面会に行き、励まし、差し入れをし、ネパールまで飛んで家族に会い、同居していた仲間に会い、彼らネパール人の優しさも知り、証言も聴き、全ての裁判傍聴をして、警察は、検察は誤った判断をしているのでは、という疑いを抱くに至るまでの足跡が克明に描かれています。
今もニュースで元捜査一課長、高裁か最高裁の元裁判官が実名で映り、間違いなくゴビンダが犯人だ、と強調しています。
逆に一審では無罪でしたから、一審の裁判官、弁護士はなぜ釈放しなかったのかと疑念を呈しています。
判断が正しかったか誤ったか、結果的にゴビンダは15年もの歳月を絶望の中に過ごさざるを得なかった。
問題は東電に無かったのだろうか。
東電と通産省が捜査を急がせ、決着をつけ、事件を風化させようと考えなかっただろうか。
佐野が書いているが、ネパールは表だって何も言わない。
ODAのためだろうと書かれている。
今調べると、当時すでに2000億円前後のODA供与が行われていたようだ。
今も同じニュースで、東電がこの夏、電気料金の値上げを申請したことに抗議の声が上がり、それに対して東電が詭弁を弄しているように見えます。
しかも給料も値上げするとか。
この無神経さは、まさに狂っているとしか言いようがない。
バブルの真っ最中にこの狂気はピークに達し、バブルの崩壊と共に不遜に変わり、外国人を即席の犯人に仕立て上げたと思われても仕方ない。
しかも東電がもはや解体も止む無しとなった今になって、再審とは。
東電と無関係と言う方が無理がある。
●追伸 6/8
昨日NHKに実名で登場した高裁の裁判長、検事の中にはすでに鬼籍に入られた人もいるようです。
検事と裁判官がもともとは同じ釜の飯を食った間柄、というならほとんどが有罪になるのも無理はないかもしれません。
転勤も多ければ、同じような官舎に住む場合もあるでしょう。
人間なんだから阿吽の呼吸はあるでしょう。許されないことですが。
今回、裁判員裁判で、すべての証拠が開示されてあっという間に無罪になりました。それが法律で、(情に左右されず)強制的に情報開示なら、喜ばしいことです。
それで、当時の東京地検、警視庁、それに真犯人について、
*山水蒙六五
「蒙昧が吹き飛び、明らかになる」
すべてが明らかになってほしいものです。
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