〜オープンまでの軌跡〜

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The Earthのオープンまでの道のりを紹介。
不定期更新ですが、The Earthの“生い立ち”を綴ります
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絶句

その場所は、森の中にぽっかりと明いた空間

吹き抜ける風が海の気配を運んでくる場所。


さらに奥へ進む

目の前に広がる景色に ・・・絶句。

言葉も失うほどの   海

流れる汗をぬぐうことすら忘れしばらくその景色を眺めていた。



もう一歩 前へ

森の出口は、立ちすくんでしまうほどの断崖・・・

眼下では、打ち付ける波がその力強さを見せ付けるように

白い泡となって海面に消えていく。

イメージ 1



・・・そこは手付かずの原生林が残る岬の先端。

長い長い時間、人の侵入を拒んできた場所。

リアス式海岸の特徴的な地形、約40mの垂直な絶壁。

「ここ ですか・・・?」

やっと搾り出した私の言葉も聞こえない様子で社長がいった

「ここに旅館がたったら、すごいだろ」


・・・?すごいけど
・・・・・どうやってこんなところに建てるんですか?


「ここは人工物の見えない場所なんだ。本当に海しか見えない。
    伊勢志摩でも、これだけの海が見える場所は少ないだろう。」

私の疑問に答えることもなく、社長が続けて話した。




たしかに・・・海しか見えない。

水平線が丸く地球の形を見せる場所

・・・でもどうやって建築するのか

その疑問が 大きく心に残った。

獣道

2006年5月、新規店舗の予定地が決定し初めて現地を訪れることとなった。


三重県鳥羽市石鏡町。

パールロードからはずれ、普段は地元の「海女」が漁場へと歩く細い県道を進む。

道の両脇には、自然のままの草木が背丈ほども伸び、春の風にたなびいていた。


 道はますます険しくなり、まるで人の侵入を遮るように草木が道を阻む。

ジェットコースターのような道に、できることといえば車にしっかりとつかまり、

頭を打たないように気をつけることだけ。

「ここだ」

何もない道端に急に車を止めたのはは吉川勝也。株式会社サン浦島の社長である。

4つの旅館を運営し、年商15億を生み出す経営者。

長靴を履いた社長の手には“鎌”が握られていた。

車を降りた後、道路横の草むらをかき分け何かを探し始めた社長に、初めて問いかけた。

「何が“ここ”なんですか?」

質問には答えずに、一生懸命に草むらをかき分ける社長がおもむろに立ち上がった。

「あった!ここだ ここ」

指差す位置に、春の陽気を浴び十分に茂った草むらの中に隠れるように石積みの小さな門柱の後と、うっ

すらと残る“獣みち”が見えた。





 嫌な予感は確かにあった。

「鎌と長靴を用意しろ。それと軽トラック
           作業着をきて出発するぞ。」



新しい旅館の建築候補地の下見に、なぜ?

そして、なぜ“軽トラック”?

不安を抱きながら訪れた初めての現地。

全てを理解し、鎌で伸びきった草を刈りながら獣道を進む。

5月の陽気は容赦なく照りつけ、汗だくになりながら道を作ってゆく。

1時間ほど進むと獣道は消え、森の中に入る。

うっそうと茂る森の中に崩れた石積みの塀が現れ、谷に進むように一本の道があった。

(これは後で気づいたことだが、この“道”は山に振った雨が尾根をつたい、谷に流れていく川のような
ものだった)

道沿いに森の中をさらに1時間ほど進むと、急に広い平地に出た。

「ここが その場所だ」

汗だくの社長が、子供のような顔で言った。

プロローグ

イメージ 2

三重県鳥羽市石鏡町

リアス式の海岸線が続く伊勢志国立公園を貫く「パールロード」を進むと
広がる大海原と山、そして空の美しいコントラストが印象的なこの町がある


古から、漁師と海女が暮らす町 石鏡町

民家が密集する港の付近を除くと、町の大半は原生の森林が今も茂る未開発の地。
海からの恵みを生業とし 海とともに生きる人々は その自然の恩恵と大切さを守ってきた

石鏡町の南端 「中ノ山」と呼ばれる岬は
今もたくさんの海女が潜る漁場 “大木の浜”への入り口にあたる


石鏡の海女の最後の聖地 大木の浜
イメージ 1


未開の地はこの“浜”を守るためのもの
誰にも足を踏み入れられたくない 聖地



2006年、伊勢志摩国立公園を縦断するパールロードが前線無料化となり
この未開の地にも“開発”の波が押し寄せる

森を切り 山を削り   そして海を汚す


長い長い伝統の中で

海女や漁師が守ってきたもの



御宿The Earthはこの地にあります

鳥羽市石鏡町中ノ山 “龍の栖”

保有する54,000坪の敷地内に「大木の浜」を含む海岸線をもつ宿

山を削り 森を切り開き 

原生の森の中 切り立つ断崖の端に立つ 16室の宿


 御宿The Earthの約束

   私たちは自然を“壊す”ためにこの地にあるものではないこと

   私たちは自然を“守る”ためにこの地にあること

   私たちは周りの全てのものと“共存”してゆくこと

   
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           本物であるために


         私たちが削り取った山肌を“隠す”ことなく 森がその自身の力で戻ることを待つ

         
     私たちが“共存”するために

         この地に残した傷跡

     この傷跡が 無駄なものではなかったことを

               残してゆくための  私どもの約束

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