みー太の平和な日々

家と会社を往復するばかりの毎日でも、一個くらいは楽しいことが転がっている。

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そうだ。
死亡推定時刻がずれている可能性があるのは、何も涼子だけではない。
吉野もだ。
もし吉野が月曜日ではなく、日曜日に殺されていたとしたら。
涼子が吉野を殺して自殺し、そのことをネタに脅迫してきた月岡を、衣通や田代が佐野を使って殺したという推理も成り立つ。
早紀は早速、西房総署から吉野の死体検案書を取り寄せ、分析に取りかかる。
 
調査したところ、別荘の室内はエアコンの温度設定で20度に保たれていたが、床にホットカーペットが敷かれていたことが判明する。
死体発見時、ホットカーペットのスイッチはOFFになっていた。
だがもしホットカーペットのスイッチがタイマーで自動的にOFFなるよう設定されていたとしたら、死後数時間の間は、死体が温められていた可能性もある。
 
イメージ 1「もし吉野さんが、風邪をひいてたらどうなると思う?」
「熱があって、体温が高かったとしたら…」
「いいとこに気が付いたわね。 いい? 吉野さんが風邪を引いてて、殺された時に40度の熱があったとしたら?」
もし、殺された時の吉野の体温が、平熱よりも高かったとしたら、死亡推定時刻は大幅に前倒しになる。
殺された時の吉野の体温がはっきりしていない以上、死亡推定時刻が月曜日だとは断定できないのだ。
 
早紀は吉野の別荘へ行き、吉野の生前の体調を知る手がかりとなるようなものを探す。
 
イメージ 2筆立てから、体温計が発見される。
その温度は、40度。
もし殺された時の吉野の体温が40度だったのなら、死亡推定時刻は24時間早い日曜日の午後3時前後になる。
「ちょっと待ってください。 この体温計が、吉野の物であるとは限らないんです。 この別荘には、日曜日まで吉野の恋人がいたんですよ。 この子」
「この人…」
「この子も、日曜日から行方がわからないんですよ。 ひょっとしたら、吉野と一緒に殺されているのかもしれないし、あるいは、この子が吉野を殺したのかもしれないし。 今、懸命に捜査をしているところです」
 
早紀はその絵を見て、あることを思い出す。
涼子の死体の胸にも、この絵に描かれている女と同じような大きなホクロがあった。
「私、大変な間違いをしていたのかも…」
早紀は葉子に連絡を取り、涼子の死体を衣通家から取り返すよう進言する。
 
法医学教室に戻された死体は、すぐに解剖に回され、指紋の採取が行われる。
照合の結果、死体は涼子ではなく、吉野の若い恋人・江守恵であることが確認される。
そうなると、俄然怪しくなってくるのは、死体が涼子だと証言した田代。
田代はどうしてまだ生きている涼子を、死んだことにしようとしたのか。
その理由はただ1つ。
涼子が殺人を犯し、田代によってどこかに匿われているから。
ひょっとしたら、江守恵は、涼子の身代わりとして、田代に殺されたのかもしれない。
 
一馬は田代を連行して取り調べを行うが、衣通に差し向けられた弁護士によって、即日釈放されてしまう。
確かに、もし田代が、死体の損傷がひどくて見間違っただけだと主張すれば、それを覆すだけの物証はない。
やはり事件の真相を突き止めるには、どこかで身を隠している涼子を捕まえるしか道はない。
 
その頃、その衣通涼子(可愛かずみ)は、隠れ家で父親と密会していた。
 
イメージ 3「私のせいで、3人も死んでしまった」
「いまさら気に病んだところで、どうなるものでもない」
「疲れたわ、もう。 自首させて」
「バカなことを言うんじゃない。 元はと言えば、私の吉野を見る目がなかったんだ。 あいつとの縁談が持ち上がった時、私の後継者になれると思っていた。 なのにあいつは、やっぱり私には政治家は向いていないなんて言って、画家の道を捨てようとしなかった。 お前の一生までメチャクチャにしおって」
「私は、お父さんのためにあの人と結婚したんじゃない。 私は、あの人を愛していたの。 私がもう少し早くそのことに気が付いて、あの人と一緒に家を出ていたら、こんなことにはならなかった」
「自分を責めるんじゃない。 こうなった以上、田代に任せるしかないんだ。 いいな?」
 
その日、法医学教室に、例の匿名の女から電話が入る。
『ありがとうございました、遺体をもう1度調べてくださって』
早紀はようやく、女の正体に気付く。
この女は、姿を隠している衣通涼子なのだ。
 
イメージ 4「涼子さん? あなた、衣通涼子さんなんでしょ?」
『ごめんなさい。 本当のことを言う勇気がなくて…私、あの人が可哀想だった。 他人の名前で葬られていくなんて、気の毒で』
「あなた、今どこにいるの!?」
『もう疲れました。 もう、終わりにします…』
「まさか、あなた…」
『死んでお詫びします。 先生にお礼が言えて良かった…』
 
 
 
逆探知の結果、涼子の隠れ家が判明する。
発見された時、涼子は多量の睡眠薬を飲んで意識不明だったが、処置が早かったおかげで、何とか一命を取り留める。
 
意識を回復した涼子は、吉野を殺したことを自供。
復縁を断れて逆上したうえでの犯行だった。
 
イメージ 5吉野のことがどうしても諦められなかった涼子は、復縁を迫りに房総の別荘へ行った。
だがそこには、吉野といちゃつく恵がいた。
「帰ってくれ。 いつまでも未練たらしくされたら迷惑だ」
「あなた、もう1度やり直しましょ」
「うるさい、出て行ってくれ!」
吉野に突き飛ばされてカッとした涼子は、そばにあったイーゼルで吉野の頭を殴打。
我に返って別荘から逃げ出し、父親に相談した。
 
イメージ 6「でも、父の政治生命がなくなると田代に説得されて、すべての処理を彼に任せて、私は自殺したことに」
「ちょっと待って。 あなた、吉野さんを殴ったって言ったわよね? どういう風に殴ったの? 正面から? 後ろからじゃないの?」
「はい」
「無我夢中で他のところを殴ったとかは?」
「いいえ、1度だけ」
「なら、吉野さんを殺したのはあなたじゃないわ!」
 
吉野の死因は撲殺だが、致命傷は後頭部の傷。
涼子が正面から1度しか殴っていないのなら、犯人は他にいる。
そしてその真犯人が、恵のことも殺害したに違いない。
恐らくその真犯人は、田代浩一。
 
恵の死体をもう1度調べた早紀は、付け爪と爪の間に人間の皮膚片を発見。
その皮膚と田代のDNAを比べようとするが、田代は昨夜から行方がわからなくなっていた。
 
イメージ 7早紀は、田代の身柄を警察に引き渡すよう、衣通に要請する。
「あなたは田代が娘に罪を着せたとお考えになる?」
「はい」
「涼子は本当に殺してないんですか?」
「私はそう信じています。 でもまだ断定はできません。 田代浩一のDNA鑑定をして初めてはっきりすることです。 教えてください、田代の居場所を」
娘は、殺人犯ではなかった。
だが、田代が逮捕されれば、娘の罪を隠ぺいしようとしたことが世間の知るところとなり、どのみち政治生命は断たれる。
衣通は悩んだ末に、自分の政治生命と引き換えに、涼子の無実を証明する道を選ぶ。
「気持ちの整理がつきました。 お教えしましょう」
 
田代は休暇を取って、三浦で釣りをしていた。
 
イメージ 8「もしその皮膚組織が私の物だとしても、私は事件とは何の関係もありませんよ」
田代は、事件の10日ほど前に別荘立ち退きの件で吉野と恵に会い、その時に口論になって恵に引っ搔かれたのだと主張する。
「もしそうだとしても、どうして恵さんは涼子さんの身代わりの水死体になったのかしら。 あなたはあの死体は涼子さんだって、うその証言をしたんですよ。 なぜそんな嘘を? あなたが犯人だからじゃないんですか?」
「…あなたは、知ってはいけないことにクビを突っ込んでしまったな」
「やっぱりあなたが2人を殺した犯人なのね!?」
 
イメージ 9事件の日、涼子の連絡を受けて房総の別荘に駆けつけると、死んだはずの吉野は生きていた。
「幸い気を失っただけで傷も浅かったけど、この慰謝料はたっぷりいただきますよ」
「わかりました。 先生によくお話しておきます」
その時、凶器となった血染めのイーゼルが目に入る。
もしこのまま吉野が涼子に殺されたということにしておいたら、それをネタに衣通を意のままに操り、地盤と後援者をそっくり引き継いで政界に打って出ることが出来る。
咄嗟にそう判断した田代は、同じ凶器で吉野を殺害。
それを目撃した恵も殺害し、海に捨てた。
 
「元々涼子さんは私のものになるはずだった。 吉野のような腑抜けた男に、政治なんかわかるわけがない。 衣通の後継者は私しかいない。 もう1日早く遺体を荼毘にふすことが出来たら、すべては私の思惑通りに運び、次の選挙ではこの私が議員になれたのに。 何もかも、あんたがぶち壊したんだ!」
田代は早紀に襲い掛かるが、そこに一馬が駆けつけ、あえなく御用となる。
 
 
 
確か、可愛かずみって自殺したんではなかったか。
妙に暗い感じのする人ではあったが、ご存命だったらさぞやいい女優になっただろうにという感じがする。
荻野目慶子みたいな女優になったんじゃないだろうか。
もしくは、いい人ができたらすっぱり仕事を辞めて家庭に入るか。
つくづく惜しいなぁと思う。
 
 

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