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浦和レッズにとって、決してあってはならない敗戦だったけれど、会場が相手のホームグラウンドだったことがせめてもの救いだった。 試合前、松本山雅サポーターの方から1枚のビラをいただいた。このビラはホーム側で配られていたもので、当然に松本山雅側で応援する人、観戦する人を対象に配られたものだったのだが、失意のまま帰宅の途についた道中、改めてこのビラを読んでみて、少し救われた気がした。 そのビラにはこのように書いてあった。勝手に引用してごめんなさい。 「この街には山雅がある」 アルウィンにお越しの皆さん、こんにちは!山雅の試合が初めての方もいらっしゃるかもしれませんので、簡単に自己紹介します。僕らは松本山雅のサポーター集団「ウルトラスマツモト」と申します。今日はホーム側ゴール裏にて応援活動を行わせて頂きますので、皆さん是非よろしくお願いします! さて、という訳で天皇杯2回戦、浦和レッズ戦を迎えました。・・・浦和レッズです。そう、今日の僕らの相手はあの浦和レッズ。日本で最も熱いサポーターに愛され、アジア王者の経験もある、名実ともに日本最大のビッグクラブ。その浦和レッズを僕らのホーム・アルウィンで迎え撃つなんて、今でもちょっと実感が湧かないぐらいの出来事です。試合前での情報だと、チケットもかなり売れて、1万人を超えるお客さんが集まる可能性があるとか。4、5年前には目測で入場者を数えられるぐらいだったのに、です。この信州の、松本のサッカーがこんなに盛り上がるのは、史上初めてのことなのではないでしょうか。そういった意味では、今日はこの街にとっても歴史的な日と言えそうです。 もちろん、この状況を作ったのは僕ら山雅の力だけではありません。こんなに盛り上がるのは、浦和の影響があってのことですし、実際、今日は山雅ではなく浦和を見に来たんだという方も沢山いらっしゃるでしょう。しかし、僕らもただ負ける為に戦う訳ではありません。 やるからには、長野県代表のプライドを持ち、自分達の持てる力の全てをぶつけ、勝つつもりで戦う。この土地を代表するサッカーチームとして、皆さんに誇れるような試合をするつもりです。 だからこそ、皆さんにも、山雅贔屓で試合を見てもらいたいのです。サッカーの楽しみの一つは、片方のクラブに肩入れして試合を観戦することです。まさに応援するクラブの一員になったような気持ちで、喜怒哀楽を共有し、手に汗を握りながら試合を見守る。そして勝った時には、同じ立場の仲間たちと共に喜び、感動する。日本代表の試合が、他の国の試合よりも楽しいと感じる方はたくさんいますよね。それと同じことと言えば、分かりやすいかもしれません。そんな応援の楽しみを、今日、山雅を応援することで、皆さんにも是非味わってもらいたいと思います。 この街のクラブは、浦和に比べればまだ小さな存在です。歴史も、実力も、何もかもが及ばないのかもしれません。しかし、まだ小さいからこそ、見守り甲斐があります。Jリーグや、世界というような夢に向かって一歩一歩、自分の足で歩いて行ける喜びがあります。そして、歩くのは一人じゃない。いっしょに歩いていく仲間がすぐ傍にいて、みんなで感情を共有しながら進んでいく。そんな楽しみが案外皆さんの近くにあるということに、気付いてもらえるような、そんなゲームにしたいと思います。 浦和にレッズがあるのと同じように、この街には山雅がある。それこそが、今日スタジアムに来場した皆さんに一番伝えたいことです。皆さんの心を動かすような、素晴らしい試合になることを祈り、僕らも山雅の選手たちと共に戦いたいと思います。それでは、応援よろしくお願いします! 試合が終わった後、このビラのメッセージを見て、自分は今日の試合、愛する浦和レッズと共に100%戦えていなかったのかな、と改めて気がつきました。心のどこかで「負けるわけがない」という過信が間違いなくありました。そして、ベストメンバーで臨んだ選手、監督も同じような状況だったと推察します。我が浦和レッズというチームと対戦することを、「歴史的な日」と称してくれた山雅サポーター、そして、浦和レッズとの対戦を記念してマフラーやTシャツなどのグッズまで作って盛り上げてくれた松本山雅FCというチームに対し、このメンバーであんなパフォーマンスしか見せられなかったことを申し訳なく思います。 Jリーグの試合ですら、なかなか話題になりにくい今、J1でもJ2でもJFLでもない、地域リーグのチームが世間の注目を集めることは本当に難しいことだと思います。この試合の主催者に名を連ねている信濃毎日新聞ですら、今日の紙面には「山雅」の文字も、今日の試合のことですらひとことも触れられていませんでした。 そんな厳しいい状況の中、きっと最初は数人から始まったサポーターとしての活動だったことでしょう。でも、今日の試合では、ホーム側のゴール裏全てではなかったけど、前段に陣取った皆さんを中心に、熱い応援が繰り広げられていました。メインスタンドやバックスタンドからも手拍子が聞こえましたし、山雅の選手がゴールした瞬間、そして勝利を収めた瞬間、スタジアムは大きな歓声で盛り上がりました。潜在的なサポーターはもっと沢山いるんだな、地域リーグのチームなのに、凄いな、と正直に思いました。 なんか上から目線のようで申し訳ないのですが、この試合での我がレッズのあってはならない敗戦=松本山雅の勝利が、信州・松本の地で地元のチームを応援してみようというきっかけ、もっともっと注目されるきっかけになれば、そしてJリーグの無い地方のサッカー、ひいては日本のサッカーがさらに盛り上がるきっかけになれば、このレッズの敗戦も無駄にはならないのかな、などと思ったりして自分たちの不甲斐なさのせめてもの慰めにし、重い雰囲気の中帰路につきました。 今日の勝利をきっかけに、この天皇杯で山雅旋風が巻き起こることを期待しています。 |
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お疲れ様でした。
試合結果には驚きましたが、山雅さんのビラ読んで目頭熱くなりました。ありがとうございます。
2009/10/12(月) 午後 1:23 [ tsukihana2008 ]
月花さん
人口の少ない地方でサッカーのチームを維持するのは本当に大変なことだと思います。なかなか注目もされないですし、注目されないと大規模なスポンサーを獲得することもままなりません。不景気の今はなおさらです。
全国にはこの松本山雅のように、地域リーグに所属しながら、Jを目指すチームはたくさんありますよね。天皇杯という大会は、今年から2回戦からJリーグクラブが登場することになり、頑張れば世間の注目を集めることができるようになりました。
これも、彼らのホームスタジアムで勝ったからこそだと思います。埼玉で勝ってもそんなに盛り上がらなかったでしょう。
ただ、相手チームの心配ばかりもしていられません。我が浦和レッズ、何となく、また迷走しそうな気がして心配です・・。
2009/10/12(月) 午後 9:04 [ 1048 ]
山形のついこの前を思い出させるようなこのビラです。
本当に地方都市のクラブは大変です。
これは今でも変わりません。
モンテがJ1に昇格しても、未だスタジアムに人が入るように何かと工夫をして試行錯誤しているのが現状です。
2万人にも満たないスタジアムでも、満席にするのは簡単なことではありません。
県庁所在地であってもわずか20数万人しかいない山形で、2万人集めるのは本当に大変な事です。
松本は素晴らしいスタジアムがあると聞いてます。
レッズさんには申し訳ないですが、この敗戦をきっかけに松本のサッカーがもっと盛り上がれば地方でのサッカー熱がもっと熱いものになっていくとおもいます。
レッズさん、ここで迷走なんてダメですよ。
残りの試合全勝してください。
レッズは何をしても話題になってしまうチームなんですから(笑)
頑張っていきましよう。
2009/10/12(月) 午後 9:30
APOさん
追ってスタジアムの画像付きレポートをアップしますが、スタジアムはとても観やすい素晴らしいサッカー専用スタジアムです。
昨日の試合の観衆は14,494人。満員ではありませんでしたが、7割くらいは埋まっていたでしょうか。
そのうち、松本山雅サポーターとレッズサポーターを合わせてもせいぜい半分の7000人くらい。残りの半分はどっちを応援するというわけでもなく来場された方々だったのではないかと思われます。
この残り半分の方々が、昨日の試合を観て、もう一度スタジアムに足を運びたいと思ってくれる人が一人でも多かったら良いと思います。
ただ、現実的には厳しいでしょうね。よほどのサッカー好きか、郷土愛に目覚めた人でないと、スタジアムに足を運ぶモチベーションはなかなか生まれません。
それでも昨日の試合の結果でチームの名前は広く知るところになったと思います。今後の活動の弾みになれば幸いです。
地元新聞社とか、放送局とか、行政機関などをうまく活用できればいいんですけどね。松本の地を訪問してみて、その部分はまだまだだと感じました。
2009/10/12(月) 午後 9:59 [ 1048 ]
そうでしょうね。
山形だって10年J2にいましたが、なかなかマスコミも行政も冷たかったです。
増して松本はまだJFLにさえなっていないチームですから、地方の人を引き付けるには本当に何から手をつけていいのかわからないのです。
多分、長野県と山形県は共通するところが多いと思います。
共に山に囲まれ、県内といえども広範囲で交流もなく、おとなしい県民性。
ウインタースポーツは盛んでも、サッカーはなかなか冬の時期のトレーニングが難しく根付かないんです。
このレッズに勝った!という今をマスコミ、行政がどこまで盛り上げるかが勝負ですね。
短い期間ではなかなかできないことだと思います。
2009/10/12(月) 午後 10:19
お疲れ様でした。残念な結果になってしまいましたが、松本という街に新しい風が吹いたことは確かだったと思います。
先日、アルウィンへは行ったばかりだったのですが、スタジアムは素晴らしく、環境的としては恵まれている方とはいえ、これからもっともっと成長していく過程のチームだと思います。
ライバル関係にある長野とのダービーはかなり熱いと聞いています。
地域リーグの厳しさ、運営の難しさも考えるとレッズには厳しい結果ですが、山雅にとって多くの人たちの注目や強力を集めるきっかけになれば…と思います。
お疲れ様でした。
2009/10/12(月) 午後 10:42
APOさん
あまり詳しくは知りませんが、長野県の場合、「長野vs松本」の対立の構図があると言われています。埼玉で言えば「旧浦和市vs旧大宮市」の対立と同じようなものなのでしょう。埼玉の方はそんな両市が合併してもなお、その傾向は依然として残っています。
「長野vs松本」のライバル関係は、サッカーの世界でも繰り広げられているようです。松本市に「松本山雅FC」があるように、長野市にも同じ北信越リーグに所属する「AC長野パルセイロ」というチームがあります。
同一カテゴリに2チームがある状況なので、公共機関などは、片一方のチームに肩入れしづらい、という事情もあるのでしょう。
ここで対戦したのも何かの縁。今後の松本山雅FCに注目していきたいと思います。
2009/10/12(月) 午後 10:47 [ 1048 ]
masakiさん
さすがにこの敗戦は堪えました・・。
この松本山雅というチーム、エンブレムに「SINCE 1965」とあり、結構伝統のあるチームのようです。なかなかいいチームですね。
レッズは天皇杯で都道府県代表と対戦するのは久しぶりでしたが、あんなに観客が集まるとは思いませんでした。仮に駒場や埼スタでの開催だったとしたら、14500人もの観衆は入らなかったでしょう。
以前、サッカー協会の犬飼氏も言及していましたが、今後の天皇杯のあり方を検討する上で、2回戦はJのホームスタジアムではなく、相手地域のホームスタジアムで開催した方が、日本サッカーの発展のためには必要だな、と改めて思いました。
2009/10/12(月) 午後 11:02 [ 1048 ]
レッズは影響力高いですからね。松本もきっと変わるでしょう。
山形も7.4以前と以後で、雰囲気がガラッと変わりましたから。
そんな力を持っているのは、レッズだけです。
2009/10/12(月) 午後 11:26 [ はらだくせぇ ]
はらだくせぇさん
そんなに影響力高いんですかね・・・。
もし高いのであれば、その影響力をもって、自身のチームを良い方向に導けないのが残念でなりません。
2009/10/12(月) 午後 11:37 [ 1048 ]
山雅にもチームを愛して支えていらっしゃるサポーターさんが
たくさんいるんですね。
先日の山形遠征の時にも思ったのですが
自分たちの街にJリーグがあるしあわせを忘れてはいけないって
思いました。
初心わするべからずですね。
まだ地域リーグなのにこれだけのサポーターを集めているのですから
これから強くなっていくでしょうね。
2009/10/13(火) 午後 7:15
まさひろさん
地域リーグのチームなのに、あんなに数多くのサポーターがいることも驚きでしたし、天皇杯の2回戦で1万5千人ほどの観衆が入ったのも驚きました。
地元のチームを応援できる幸せ、いつまでも忘れずに心に留めておきたいものです。
2009/10/14(水) 午前 0:28 [ 1048 ]