どうせあまのじゃくですよ〜。

花のいろは うつりにけりな いたづらに 我が身よにふる ながめせしまに … 小野小町

なつかしい思い出

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いたずら電話

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漫画家の南ひろこ氏が『ひなちゃんの日常』という8コマ漫画を産経新聞に連載している。当初は週一回の連載であったが、今年になってほぼ毎日、しかもカラー印刷で掲載されるようになった。私は、この上もなく純真で心優しいまん丸顔のひなちゃんの目を通して、われわれの日常生活を控えめでホノボノとした感覚で描くこの漫画が気に入っている。

1月16日の『ひなちゃんの日常』は、お土産を送ってくれたおじいさんにひなちゃんがお礼の電話をかける話であった。お母さんに代わって電話をかけたのはいいが、緊張のあまりひなちゃんは言葉が出ない。あげくの果てに息づかいが荒くなり、「ハ〜」とか「フ〜」と喘ぎ声を出してしまう。電話の向こうのおじいさんは「いたずら電話」と思い、受話器を切ってしまう。ひなちゃんの表情がなんともかわいい。

この漫画を読んだとき、私はあるいたずら電話のことを思い出した。まだ両親が生きていた頃である。深夜わが家の電話が鳴った。最初に受話器をとったのは私であった。「はい、うしどしです」と答えたが、相手は無言であった。何度かこちらから呼びかけると、突然若い(?)女性の喘ぎ声が聞こえてきた。「ハァ〜」、「アァ〜」。

しばらくあっけにとられていたが、性的ないたずら電話だとわかった。気持ちが悪いと思いつつも、一方では少し好奇心もあったので、私は黙って聞くことにした。30秒くらい経ったと思うが、その女性の喘ぎ声の間隙にもう1人誰かの呼吸音が聞こえてくる。どこかで聞いたことがあると思っていると、今度は喋りだした。「もしもし、どうしたのですか?」、「もしもし、苦しいのですか?」

「おやじの声だ」。その瞬間、女性からの電話が切れた。父も親子電話の受話器を取っていたのである。「黙っていればいいものを。まったく余計なことをしやがって」と思ったが、私は受話器を置いたあと父のところに行き、「誰から?」と尋ねた。父は、少しうろたえたようすで「別に」と答えていた。

今から思えば、あれはいたずら電話ではなく、どこかで私に思いを寄せている人が愛を告げようとしたのだが、緊張のあまり言葉にならなくなって呼吸が荒くなったのかもしれない。『ひなちゃんの日常』を見てそんなことを想像した。

決闘

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小学校5年のときの思い出したくない話である。

当時、クラスに二人の悪ガキがいた。二人は体格がよく、口が達者で、力も強かった。いつの間にか二人は手を結び、クラスのボス的存在になり、威張りだした。二人は気に入らない者を呼び出し、次々と脅したり、殴ったりするようになった。私も含め、クラスの男子のほとんどがその被害にあっていた。

二人の乱暴狼藉はだんだん悪質になっていった。ことあるごとにわれわれに無理難題を押し付け、断ると暴言を吐き、脅し、暴力をふるった。われわれが泣き出すか、彼らの気が済むまで暴力は止まなかった。二人はやがて金銭をせびるようになった。お金が出せない者は容赦なく殴られた。私もお金をせびられた。お金がないときは、家の商品を持ち出して彼らに差し出した。

学年当初、学校は楽しかった。友人たちと遊び、悪戯をし、時として両親や先生に叱られたが、伸び伸びと過ごしていたと思う。それが二人のおかげで一変した。

クラスでは、二人の子分になる者も出てきたので、彼らの勢力はますます強くなっていった。二人の悪行は先生の目の届かないところで行われた。われわれは散々な目にあっていたが、誰も先生に告げ口をしなかったし、先生は、クラスの異変には気がついていなかった。授業の始まるときに、殴られて泣きじゃくっている者や鼻血を流している者がいたが、先生の「どうしたの」という質問に、殴られたと本当のことを言う者はいなかった。それほど二人が怖かったのである。

憂うつな生活が数ヶ月つづいた。二人とその取り巻きたちの横暴は収まることはなかった。われわれの忍耐も限界にきていたのだろう。われわれの中で、いつの間にか「あいつらをやってしまおう」という暗黙の了解ができていた。

あるとき、われわれの一人が殴られた。誰かが「決闘する」と言い出した。一瞬のうちにわれわれの意見はまとまった。代表(私もその一人であった)が二人と話し合いをして決闘の日時・場所を決めた。

昼休みに、学校の裏手にある砂場に集まった。決闘のルールを決めた。闘いは1対1で行うが、二人は交代ずつでわれわれ全員(8名)と闘わなければならない。武器は使わない(何人かは、ナイフやバットなどを持ってきていた)。顔は殴らない。どちらかが「参った」と言えばそれで勝負が決まる。われわれが勝てば、もう暴力を振るわない。…以上であったと思う。

決闘が始まった。最初の闘いはわれわれが負けた。二番手も負けた。三番手も負けた。四番手も負けた。だが、相手の息があがりだした。5番手、6番手も負けたが、勝負がつく時間が長くなってきた。勝てそうに思えた。7番手の闘いが始まったとき、先生たちが駆けつけてきた。私の出番はなくなった。

先生たちに事情を聞かれた。事実が明らかになり、親に報告された。後日、二人の親はわれわれにお金を返してくれた。二人が学校からどういう扱いをされたか知らない。

二人の暴力はその後も散発的にあったが、われわれは以前のように無抵抗ではなくなっていた。やがて学年が終わり、われわれは6年になった。二人のうちの一人は、他の町の学校に転校していった。親の転勤ということだったが、実際のところは分からない。もう一人は学校に残った。

学年の初め、私も他の町の小学校に変わった。私の身の安全を心配した両親が骨を折って、反対する学校を説得して強引に転校させてくれた。いま思えば、相当ひどい目にあったが、われわれは孤立していなかったし、両親も私を大切にしてくれていた。それが救いだったと思う。

事件から3年ほどしたある日、二人のうちの一人と駅でばったり会った。しかし、互いに視線をそらし、もはや言葉を交わすことはなかった。彼らについての噂はそののち何度か聞いたが、二度と会うことはなかった。

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冬場になると、クラブの練習帰りに、ある駅で途中下車して、駅前の肉屋さんの
店先であげたてのコロッケを買った。一人のときも、仲間といるときも、週に2
回は買っていた。

 「おばちゃん、2個ちょうだい」
 「は〜い。ちょっと待ってね」

店のおばさんはすぐにあげて、紙袋に入れてくれた。すっかり顔なじみになって
いたので、ときどき、おまけしてくれることもあった。

ただのコロッケであったが、息を吹きかけながらほおばると、香ばしく、かすか
に甘く、身体が温まった。食べ終わると、駅に戻り、電車を待った。

なぜこの駅で途中下車をするかというと、コロッケのほかにもうひとつ目的があった。
時たま、われわれが乗る電車に、私が中学時代に憧れていた女の子が乗っていて、
この駅で降りるのであった。中学のときに気持ちを伝えることはなかったが、彼女は
気づいていたと思う。その彼女と、ほんの一瞬だが、顔を合わせ「さようなら」と
互いに言葉を交わすことができたのである。

コロッケの買い食いは、彼女と言葉を交わすための口実だったのかもしれない。
仲間も黙って私に付き合ってくれた。結局、彼女とは、それ以上親しくなることはなかったが、
卒業後、彼女は教育大の特音(高校音楽科教員の養成コースだったと思う)に
進学したことを、風の便りで聞いた。彼女は高校の音楽教師になるのだと思った。

5年後、私は、いい加減な動機で教員試験を受けたが、高校の教師になれば彼女に
会えるかもしれないという期待が、心のどこかにあったような気がする。

採用されたとき、胸を躍らせて、彼女の名前を教職員名簿で捜してみたが、どこにも
見当たらなかった。彼女の消息はわからない。

今日、スーパーで買い物のとき、ふと彼女のことを思い出した。
コロッケを2個買った。

フレンチ・トースト

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もうずいぶん前になるが、友人にフレンチトーストが好きだと言った
ことがある。

 「簡単にできるわよ」
 「食パンの上に玉子を塗って、トーストにして砂糖をまぶすの?」
 「そうよ、明日持ってきてあげる」

次の朝、

 「ごめんね。バタバタしていて…」

結局、作ってもらえなかったが、そのときの会話が今も懐かしい。

私は、妻子を捨てたも同然で身軽だったが、彼女には夫と、子供がいた。
お互いに好意を持っているのは痛いほどわかっていた。しかし、深い仲に
なることはなかった。今から考えると、そういった淡い関係がよかった
のかもしれない。

その後、私も、彼女もいろいろあって、お互いに会うことはなくなったが、
大切な友人であることに今も変わりはない。

玉子の賞味期間が過ぎたので、今朝、フレンチ・トーストを作った。
甘くて切ない味がした。彼女は、元気で幸せに暮らしているのだろうか?
ふと気になった。

最上のラーメン

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ひところの過剰なグルメブームが過ぎたとはいえ、テレビや雑誌、ブログの中で
料理や食べ物に関する話題は相変わらず多いです。人間の根源的な欲望である
食欲にかかわるから当然ですね。私もつい目がいってしまいます。

グルメブームのころはラーメンの話題が多かったと思います。頑固親父のこだわり
ラーメン、行列のできるラーメン屋、究極のラーメンを求めて、客を叱る親父のい
るラーメン屋…、枚挙に暇がないほどたくさんのラーメンが紹介されました。
 
でも、私に言わせれば、凝った複雑なラーメンは、だめですね。そりゃ〜おいしい
と思いますが、日常的に食べるラーメンとしては失格です。やはりラーメンは素早く、
手軽にできて、飽きない味でなければなりません。
  
ということで、ラーメンを食べ続けて半世紀のベテランが選んだ究極のラーメンは、
日清のチキンラーメンです。私が、初めて食べた即席ラーメンです。

近所のスーパーで買い物をするとき、ときどき買ってきて食べます。玉子を落として、味付け海苔とかつお節を添えると、子供のころの懐かしい味がします。

あのころは父も母も若く、家財道具も少なくて、豊かではなかったけれど、ひっそり
と落ち着いた温かい家庭だったと思います。

今は、生活は安定しているけれど、両親は他界し、友人や知人の多くは去っていきました。

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