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もう一度観たいと願っていた西部劇映画がある。
50年以上前、たぶん中学生の時分、
それを観てから脳裏を離れず、
しかし、もはや不可能だろうと思っていた。
それがなんと貸しDVD店で発見したのだ。
「古典名作」みたいなコーナーがあり、
名作ではないはずなのに、そこに納まっていたのである。
題名は『死の谷』という。
1949年製作だから、たいへん古い。
主演は、ジョエル・マックリーとヴァージニア・メイヨ。
このハリウッド・スターの名を知っている人は、
もはや非常に少ないだろう。
しかし、ぼくにとっては一時期、アメリカの西部劇というと、
この俳優の名が心に大きく占められていた。
だから、もう一度観たかったのだ。
物語は単純で、脱獄したジョエル・マックリーは、
根は正義の男だが、悪事に巻き込まれて追われる身となる。
その逃亡中にヴァージニア・メイヨと知り合い、
やがて愛し合う関係となり、契りを結ぼうとする寸前、
シェリフにより共に撃たれて幕。
その場所が「死の谷」というわけだが、原題は『コロラド・テリトリー』。
これじゃ面白くもなんともないけれど、
日本の映配会社は、気の利いた題名に代えたものだ。
その典型的な西部劇を久しぶりに観たわけだが、
やはりこの2人のスターは、あらためて血を沸かせる。
当時、おぼろげながらアメリカを憧れていたころ、
勇敢で、少し知的な米人男性と思っていたのがマックリーだった。
もう一人、ファンだったのがランドルフ・スコットという
埃っぽい西部劇スターで、やはりアメリカ臭を濃厚に放っていた。
それよりも何よりもヴァージニア・メイヨには、
この映画を観て以来、一目惚れも甚だしかった。
脚線美が映画雑誌などで喧伝されていたが、
それ以上にその強烈な容貌に目がくらんだのだ。
『死の谷』ではインディアンとの混血という役で、
その野性美が少年の心には、たまらなかった。
それがきっかけとなり、このスターの出演作を追いかけた。
とりわけ『虹を掴む男』というダニー・ケイと共演した映画では、
妖艶さを増しており、保存したビデオで何回も観ている。
と同時に思い出される女優は、モーリン・オハラだ。
いかにも冷たそうで、実は熱情的な女を演じる作品が多く、
とくに、ジョン・ウェインと共演した『静かなる男』は最高。
おかしな話だが、同じ時期、
日本の女優では角梨枝子に惚れこんでいた。
モーリン・オハラと似通うところがあったからだろう。
いずれも昔話で、
上に挙げた俳優名を知っている人は、おられるだろうか?
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はじめまして!
ジョエル・マクリーとランドルフ・スコットとは渋いですね。『死の谷』は未見ですが、この2人が共演した『昼下りの決斗』(サム・ペキンパー監督)はとても良い映画でした。ご覧になりましたでしょうか?
2008/12/18(木) 午後 1:00 [ user t ]
古い映画ですねえ、「死の谷」。先日、出張先でグランドキャニオンのコロラド河を見た時、真っ先にこの映画を思い出しました。男女が手を握り合って事切れるというラストシーンは西部劇と言うよりはメロドラマですねえ。中学生の頃、「ジョエル・マクリーが亡くなったら、日本の新聞に載るか」というテーマで友人と議論したことがあります^^マクリーの映画では「落日の決闘」が好きです。
モーリン・オハラについては、「我が谷は緑なりき」、あるいは「リオ・グランデの砦」が好きです。
どれもこれも古い話ですね
2008/12/18(木) 午後 11:44
USER tさん そうですか、あの両雄が共演した『昼下がりの決斗』があったなんて知りませんでした。
観たいところですが、もはやビデオでも存在しないでしょうね。
2008/12/19(金) 午後 3:13 [ くりたえいじ ]
クレオパトラさん 確かにどれもこれも古い話ですが、さすがに映画通ですね。ジョエル・マックリーの訃報についてお友達と議論したなんて"泣かせる話"だなあ。
それと、グランドキャニオンから、遥か下に流れるコロラド川を見下ろし、『死の谷』を想起したなんて素敵な話だと思います。
2008/12/19(金) 午後 3:24 [ くりたえいじ ]
横レスですが、昼下がりの決闘は、同年の大作「西部開拓史」に出演を立候補して却下されたマクリーとランドルフ・スコットを、ペキンパーが敢えて使って製作した映画らしいですよ。今では「昼下がりの決闘」のほうが「西部開拓史」よりも全然評価が高いですね。マクリーとスコット、男の意地でしょうね!
2008/12/19(金) 午後 4:59
いえいえ、DVDも比較的てごろな値段で出ていますよ。やはり(主演のスコットとマクリーではなく)ペキンパー監督の知名度のおかげでしょうね。
2008/12/19(金) 午後 8:38 [ user t ]
はじめまして。
「みんながどういう記事を書いているか見てみよう!」から来ました。
マクリーの記事なんて少ないと思いますので、嬉しく拝見しました。
マクリーは私のお祖父さんより古い世代ですが、学生の頃からファンで、テレビで作品が放送された時は飛びついて見ていました。
戦後はほぼ西部劇一筋の人でしたが戦前はヒッチコック、ワイラー、デミル、プレストン・スタージェス、ウォルシュなど多くの巨匠の作品にたくさん出演していましたね。
同じ西部劇スターで、こちらも大ファンのランドルフ・スコットの西部劇も日本では余りDVDになっていませんが、マクリーも「西部の王者」「落日の決闘」スコット共演作「昼下りの決斗」位でしょうか。(かつて「死の谷」もDVD化されていたように思いましたが)
これからも日本でDVD化されるのは難しいでしょうか。
(続く)
2009/3/4(水) 午後 9:07 [ - ]
(続き)
私のブログでもマクリー関係の記事を書いています。よろしければご覧下さい。
○サイン・フォト:http://blogs.yahoo.co.jp/big_flyjp/36541102.html
○ 書籍:http://blogs.yahoo.co.jp/big_flyjp/36217207.html
○「昼下りの決斗」ポスター1:http://blogs.yahoo.co.jp/big_flyjp/22526167.html
○「昼下りの決斗」ポスター2: http://blogs.yahoo.co.jp/big_flyjp/14339042.html
○「昼下りの決斗」ポスター3:http://blogs.yahoo.co.jp/big_flyjp/14274439.html
2009/3/4(水) 午後 9:08 [ - ]
bigflyさん びっくりしました。去年暮れに投稿した西部劇に関する記事にコメントをいただき、ありがとうございます。
その内容は、よほどの映画通でなくては書けないようなことで、
さっそく貴ブログを拝見させてもらったところ、やっぱり凄いですですねぇ。
小生の映画観は中途半端なので足元にも及びませんが、
きょうは外出するので
あらためて読ませていただくのを楽しみにします。 (丑の戯言)
2009/3/5(木) 午前 11:15 [ eiji ]
『死の谷』、ついに見ました!
これはやはり傑作でしたね。ジョエル・マクリー、ヴァージニア・メイヨの2人が良かったですし、ウォルシュ監督の演出、コロラドの景観描写なども優れていたと思います。
TBさせていただきました。
2009/7/31(金) 午後 6:06 [ user t ]
死の谷私も探していましたが、DVDの「西部劇大全集」と言う3本を最近見つけました、その2巻目に「死の谷」が入って居ました、急ぎ購入見ましたが、一つ残念なのは何方も何故か触れていませんかせんが、私は例の死の谷に逃げ込んだ2人を、物凄く高い岩山の山頂から、ウィンチェスタ−で狙う狙撃者、其のときにひっくり返る程驚いた、ズ−ム小さな点の様な2人をドアップまでの寄り、ノ−カットでのこの場面当時は随分話題に成ったのですが、今回のDVDにはカットされたのか、馬鹿なほど肝心のズ−ム場面は短縮されてました、またどのコメントにもズ−ムの事は触れていません、不思議で成りません。
2014/6/27(金) 午前 4:04 [ sugikuma ]