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真夏を感じさせる日が続き、そうなると、蓮(ハス)の花を愛でたくなる。 我が家から歩いて数分の所に蓮池と称する小さな池があり、汗をかきつつ出掛けてみた。 幸い時宜を得たようで、その池では蓮の葉が密生する合い間に、 鮮やかな花たちが夏の陽光を浴びていた。 ただそれだけのことで、それ以上の言葉は浮かび上がってこないけれど、 ここに花の香りが漂っていたら、どうだろうか? 蓮の花は、幻想的な想いを誘い込むように思われるが、加えて芳香を放っていれば、 さぞや高貴な香りに違いないだろう。 ならば、もっと花に近付き、実際に香りを嗅いでみたくなる。 だが、そんなことは容易でなさそうだ。 せめて遠くからでも花たちを愛でるだけだろうか。 絶世の美女には近付けなくても、距離を置いて眺めるように……。 そうだとすると、この蓮池の周囲に暮らす人たちが、なんとも羨ましい。 朝な夕なにチラリと池に目をやり、花たちの機嫌をうかがうとか……。 その状態がどうあれ、心が満たされることだろう。 ただし、それは夏の一時期に限られよう。 いずれは別れねばならない日がやってくるだろうから。 そう思うと、歩いて数分の所に暮らすぼくらも似たような条件かもしれない。
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