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時折、無性にうなぎを食べたくなる。 先日、そんな欲求をまさに満たしてもらえた。 身内がその宴席を設けてくれたのだ。 店の名は「一二三」で、「ひーふーみー」と読む。 場所は東京・世田谷区若林で、東急世田谷線「松陰神社前」のすぐ近く。 江戸前蒲焼と言われるだけあって、うなぎ割烹の専門店だ。 以前にも何度かここで賞味しているが、久しぶりに行ってみたら店舗が建て替えられていた。 縮小されたとかで、こぢんまりとして清潔そう。 うなぎ屋というと、煙が立ち込め、独特の香りに満たされるが、そんなこともない。 やがてコースの料理が運ばれ、卓上はうなぎに満たされる。 小皿だったり、中皿だったりで、お新香を除いては、うなぎ満艦色。 それらをいただくには、やはり清酒に限る。 ほど良い熱さの燗酒で蒲焼を口にすると、両々相まって美味さに満たされる。 そして、締めにはやはりうな重だ。 綺麗な重箱に収められた蒲焼と御飯を口中に満たすと、なんとも言えぬ至福感を覚える。 それにしても日本の料理は豊富だが、あのニョロニョロした淡水魚のうなぎを、 よくぞ上手に調理したものと改めて感嘆してしまう。 古くから日本人はうなぎの料理を好んでおり、食通はしばしば食べているように思う。 こちとらはそうもゆかないが、こうして本格的な蒲焼を久々に口にすると、 至福感に満たされるのだった。 さて、満腹になったところで「一二三」を後にしたら、足は「キャロットタワー」に向かう。 世田谷線の終着は三軒茶屋駅で、そのすぐ近くに佇立するのが、この高層ビルだ。 折柄、素晴らしい冬晴れなので、タワーの屋上からの眺めを楽しみたくて。 そして、はるか彼方に富士山を認め、すっかり満足して家路に着いたのだった。 (ただし、上の画像は望遠レンズを使わなかったため。富士山が霞んでいる)
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飲食
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我が家から近い有名料理店に「イル・キャンティ・ビーチェ」がある。 ここのイタリア料理は、それぞれ凝っており、美味を楽しめる。 先日は遠方から娘夫婦が訪れたので、まずはこの店へ。 昼食を過ぎた頃だったが、折柄の晴天も手伝ってか、満席に近い。 ただ、それは店内の席で、ガラス戸越しにテラスに出ると、空席が。 何よりもそこの席は、陽光を浴びつつイタリア料理を賞味するのに適している。 ふんだんに載っているメニューから何を探し出すか難しいが、 娘は真っ先に「フジツボを食べたい」と来た。 彼女は5年前にここでフジツボを賞味しており、忘れられなかったのだろう。 ただ、この海産物の甲殻類は、近隣の海で収穫したものではなく、 どこか遠方の国から仕入れたもののようだ。 とはいえ、カラッと揚げられたこの一品は、ほのかな潮の香りとともに美味。 もう一品は、ソフトシェル・クラブで、薄皮に包まれた蟹といえばいいか。 甲殻類独特の堅い殻に包まれたものではなく、柔らかい皮のまま揚げ物にされている。 これまた一種の珍味で、口中に蟹の香りを残す。 上記の料理には、白ワインが合いそうだが、この日は禁物。 クルマで来たからで、娘からは飲酒運転を厳しく禁じられている。 ほかに、イタリア風サラダやら、ビザパイやら、スパゲティを賞味しているうち、 すっかり満腹。 海を眺めつつ食すと、お腹は喜び勇んだように美味を吸収するものだ。 おまけに話の合う者同士だと一層、食欲が増す。 こうしてお腹が満たされたら、店の前の広場に出て、潮風を受けるのも良い。 彼方に江の島や富士山が浮かび上がるのも、イタリア料理の食後に適している。 なお、この店では毎週金曜の夜、各種芸人が歌や演奏を披露してくれる。
これまたムードいっぱいだろう。 |
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江ノ電沿線の駅近くには、変わった飲食店がある。 終点の鎌倉駅の三つ手前の由比ヶ浜駅にある「豊龍」は、そのひとつだろう。 中華料理店だが、なんたって駅に密着しているところが特異だ。 ホームに降りて改札口を出た所に、その店があるといった具合。 店の名は「豊龍(Feng Long)」で、北京流か上海流か知らないが、 とにかく「飲茶(やむちゃ)キッチン」と名刺に記されている。 以前、何度か軽食を摂ったことはあるが、先日は少し豪勢に食べようと思い、入った。 そしてまずは好みの紹興酒を注文した。 寒かったこともあり、熱燗で。 その肴として点心三点盛りというのを頼んだところ、「一皿二人前ですけど」とのこと。 で、いったん諦めたら、「一人前でもいいですよ」と話が変わった。 調理場の料理人と相談した結果らしい。 それで真っ昼間ながら、熱い紹興酒を傾けながら、時間を過ごした。 この点心には、クラゲとピータンとハムがひっそりと盛られており、酒の肴として好適。 さて、狭い店内を見渡すと、お客が2組だけで、昼過ぎとあってか閑散。 満員になっても、20人そこそこが入れる程度の小さな飲茶店だ。 さて、良い加減に酒が体を温めてくれた後、締めの一品となる。 焼き蕎麦でもと考えたが、すでにお腹は満たされかかっていたので、少量の餃子を注文。 この店のように本格中華料理がありそうだと、餃子を食べたくなるからだ。 焼いたのも、湯がいたのも、よし。 そして、いつも思い出すのは、ぼくの母が昔、よく餃子を作ってくれたことだ。 我が家では昔からこれを現地流に「チャオズ」と呼んでいた。 それは一家が北京(中国)で暮らしていた頃の呼び名だからで、 母はその調理法を現地のお手伝いさんに教わっていたのだ。 その頃のことを思い出しつつ、今でもぼくは餃子を食べたくなるのだ。 それでこの日は、3個の焼き餃子を食してほぼ満腹に。 さて、お腹も心も満たされて表に出ると、どうしても海の方角に向かってしまう。 ものの5分も歩くと、由比ガ浜に出られるのだ。 そこで潮風に吹かれながら、腹ごなしに散歩するも、よし。
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当ブログの〈飲食〉欄では、蕎麦類の話が多くなってしまう。 外出して腹を満たすには、日本蕎麦や中華ラーメンに偏るからだ。 で、今回は鎌倉由比ガ浜近くにある名店、「松原庵」の話。 門前の暖簾には「酒、蕎麦、料理」とあるように、いかにも風流だ。 ここは鎌倉独特の閑静な住宅街の一角にあり、その店自体も古い鎌倉を想起させる純日本風の屋敷。 2階建てで、2階にはちょっとした宴会にも向いている。 そこに上がったことはなく、ぼくが好むのは、庭園に備えられた一角だ。 松籟を思い出させるような松が頭上を覆い、樹木の隙間からの日差しが心地よい。 寒い季節になると、客席の脇に石油ストーブが点火され、少し暖かに。 そこへ注文した品が運ばれるが、まずは熱燗のお酒が一本。 少し口に含んだところで、次は香りある蕎麦だ。 毎度、注文するのは〈天せいろ〉。 天麩羅とざる蕎麦との組み合わせがこの一品で、他の蕎麦屋でもこれを頼む。 カラッと揚がった天麩羅に、ざる蕎麦がうまく調和して好きだから。 秋蕎麦の時季は過ぎたようだが、ここの蕎麦は品の良い香りが感じられる。 こうして満腹となり、店を後にすると、脚は海辺に向かう。 ちょっと歩くと、由比ガ浜に出られるのだ。 そこで潮風を受けながら、腹ごなしに散策するのも毎度の慣わしだ。
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無性にラーメンを食べたくなるときがある。 そうなると、「花みずき」へ行くのが癖になった。 江の島を眼前に望む国道ぎわにその店があり、四季を通して風情を楽しめるからだ。 それ以上に魅かれるのは、その店独特のラーメン。 というより〈清湯麺(ちんたんめん)〉という品名だ。 字は体を表すで、澄んだスープに独特のコシのある中華麺に加え、 賑やかに、いろんな具が盛り付けてある。 単純なラーメンとは異なり、そこそこ賑やかな一品であろう。 それをフーフーしながら、いただくわけで、心身ともに温かくなる。 その味を知ったのは、十年ほど前で、以来、月に一度ほど食べに行く。 遠来の友人を誘い込むこともあり、そういうときはビールが付き物に。 ほかにも麺類を看板にする店は、ほかに近辺にはいろいろある。 大橋を渡って江の島で食事をすることもあるが、大観光地でもあるせいか、 なぜか魅力に欠け、通い詰めるほどの特定の店はない。 その点、陸側(?)ともなると、かえって個性的な食べ物屋が少なくない。 地元民にとっては、そんな店を発掘し、足繁く行くのではないだろうか。
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