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寒くても緑の葉を息づかせているのが羊歯(シダ)類だ。 なかでも、羊歯の王者とも言えそうなのがリュウビンタイ。 だからこそ、今でもこの羊歯に再会したい。 昔話になるが、リュウビンタイと初めて出合ったときが忘れられない。 当時、一年を通じて伊豆下田の"隠れ家"に足繁く通っていた。 到着した翌朝、まず向かうのは〈三井浜〉と称する浜辺だ。 その名のとおり一帯は三井財閥の別荘だった場所で、 正門を抜けて下り坂を下りていくと、真っ青な海が目に飛び込む。 その海を囲むようなのが三井浜で、かつては私有の浜辺だったのだろう。 それを表すように海に沿うような、朽ちた建物があった。 長く延びたビルと言ってもよく、昔の〈三井海洋研究所〉だ。 いわば財閥の私的な研究所と言っていいだろう。 その裏手に回って坂を上っていくと、ドキッとするような植物を発見。 すぐに羊歯と分かったけれど、羊歯にしては大きく、威厳さえある。 後にそれがリュウビンタイであることを知った。 同時に、すっかり惚れ込んでしまった。 あの当時、羊歯の収集に情熱を傾けていたが、 リュウビンタイは、採ろうにも大き過ぎた。 だから以来、下田に行くたびにその雄姿を眺めるだけ。 ところが、である。 その「三井さんの別荘」に入れなくなってしまったのだ。 宮内庁か何かの行政機関がこの一帯を買い占めたからで、 そこは〈須崎御用邸〉として再開発されることになった。 那須や葉山や沼津などにある御用邸に次いで天皇一家の別荘に変わるのだ。 となると、あの古い海洋研究所も、その裏にあるリュウビンタイも、 消えてしまうのではないかと心が痛んだ。 再びところが、その数年後、下田に向かう国道の途中で、 懐かしのリュウビンタイを見付けた。 池と呼ぶ地区があり、その信号を右折し、山中に向かうと、 鬱蒼とした森の中にお寺がある。 その庭にひと株だけ茂っているのを発見したわけで、 涙したくなるほど嬉しかった。 ただただ眺めるだけだったが。 なお、前記の三井浜に立つ自分の古い写真が残っている。 背負っているのは、羊歯収集のための籠だ。 長い葉がはみ出ているけれど、リュウビンタイではない。 手にしている長い棒は、自然薯を掘り出すのに使うものだが、
ぼくは羊歯を根っこから採るために常備していた。 (上の2枚の画像はウィキペディアから抽出) |
自然と共に
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江の島の頂上近くに登ったら「おやっ?」と首を傾げた。 桜が見事に咲いているではないか! いままで足を踏み入れたことない小さな広場にだ。 そこに数本、もう満開を迎えているようである。 近くにひと組の男女も来ていて、おじさんのほうが 「これ、河津桜だよね」と話しかけてきた。 「間違えありませんね」と答えたものの、看板があるわけではない。 でも、確信しした。 「いいなあ、今ごろお花見ができるなんて」と言いつつ、しばし鑑賞。 河津桜については以前、当プログに描いたことがある。 家の近くを流れる境川の河畔で発見したときだ。 まだ背の低いのが数本、寒い風に吹かれて咲いていたっけ。 で、今年もそろそろと思っていた矢先、こんどは江の島で出合ったのだ。 吉野桜よりひと月ほど早く開花する貴重な桜だ。 この江の島の丘登りでは酒入りのポケット瓶を携帯していたので、
ひとりぼっちのささやかなお花見と相成ったのだった。 |

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つい先日、近くの蓮沼公園にやってきたコサギのことを書いた。 |
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我が家から最も近い公園は、蓮沼公園だ。 |
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またまた冬の花を見たくなり、近くの公園へ行く。 向かったのは、植物園ともいえる長久保公園。 寒さや乾燥が続いているなか、どんな草木が花を咲かせているだろうかと。 やっぱりありました。 最初に目に飛び込んできたのは、カンツバキ(寒椿)だ。 名が示すとおり寒中に花を開かせるツバキで、 八重の紅い花が寒さを忘れさせるように情熱的。 ちんまりとした紅色のこの花はボケ(木瓜)。 名前はよく耳にしたが、こうして健気に咲いているのを見るのは初めてか。 看板によると、園芸品種として植えられるそうだ。 寒中に咲くので最もよく知られているのは、ウメ(梅)だろう。 ただし、これはウメベニチドリ(梅紅千鳥)と称するらしい。 花弁に千鳥が飛んでいるように見えるところから名付けられたそうだ。 「なるほど」と感心して園内を進むと、またも梅が咲いていた。 これも紅色だが、ウメミチシルベ(梅道標)とか。 その意味合いは想像するしかないが、道標の役目を果たすのかもしれない。 ともかく、この公園は都市緑化植物園という別名があるように、 樹木でも草木でも品種が看板で示されているのは、ありがたい。 ともかく、こうして散策していると、 鮮やかな花たちが春を呼んでいるように思えてきた。 「もうすぐ暖かい春がやってくるよ」と告げているみたいに。 ほかに、この時期は大好きな水仙も咲いているはずだが、
この日は紅い花のオンパレードで満ち足りたのだった。 |

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