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知識メモ - お米の話

 1合は180ccですが、お米1合分とすると、150gらしい。水分の多い米は160gとして数えられる
こともあるそうですが、水分が多い時期は取れたての時期だけだと思うので、150で計算します。
 もし3食米を1合ずつ食べる(昔はこれが基本)とすると、

 150g × 3食 × 365日 = 164.25kg

1食で米1合食べてれば飢えることはないので、これを成人1人が1年間に消費する最大量とします。
実際は3食中1食は洋食だったり、外食だったり、食べなかったりすると思うので、現代の米の
消費量は実質その1/3程度、つまり54.75kgくらいかもしれません。要するに、現代で普通に生活
する場合、米に関しては年間2俵あれば1人生きていくに充分と言えそうです。


 続いて、田んぼの話。


 田んぼの単位で「一反歩」とか「一町歩」という言葉をよく聞きますが、社会学科ではアールとか
ヘクトアール(ha)の方が多いかもしれません。
 1反歩は、約31.5m x 31.5m = 991.74 で、100屬1アールですから、9.9アールです。
ほぼ10アールと思っていいでしょう。よって「一反歩=10アール」と覚えておけばOKです。
ただ、田んぼって大体細長いですよね?これ、実は「10間x30間」が基本の大きさのようです。
1間は6尺なので、約1.8182m です。10x30なら、「18.182m x 54.546m = 991.75屐廚任后これは
一反歩の広さですので、ぴったり一致しますね。よって「一反歩=10間x30間=10アール」です。
 ちなみに1haは100アールなので、10反歩になります。

 余談ですが、段々の田んぼは面積の計算が難しかったでしょうね。全体面積の割に植えられる
面積が狭いので、平地の農家に比べて収穫量が少なく、手間も多く、年貢を納めるのは苦労した
かもしれません。


 さて、重要なのは収穫量です。
 昔は米の量を「石(こく)」で表していました。「石高(こくだか)」という言葉は今も時々耳に
すると思います。
 1石は成人男性が1年に食べる米の量を表しており、上で計算したように、164.25kgがその量
となります。100万石大名なんて言葉を聞きますが、これは100万人を1年間養えるだけの給料を
貰っていたということになりますね。ちなみに給料と言っても、お金ではなくお米だった時代の
話です。「御家人斬九郎」では「捨て扶持30石」しか貰えない「貧乏御家人」という設定になって
いますが、自分と母親で2石、使用人10人いたら残り18石しか残りません。米3合など、今も昔も
ちょちょいと払えば食べられたわけですから、使用人含めた生活費を考えるとほとんど何も
買えない感じです。なるほど、やっていけないわけですね。ただ、「片手技」でどれだけ稼げて
いたのかは分かりません・・・。母親も名のある演奏家だったわけで、辛うじて名家に呼ばれるに
値するだけの着物や飾り物を用意はできたようなので、そっちの方の収入の方が遥かに多かった
可能性があります。

 現代で164kg = 6俵買おうとしても、せいぜい6万円くらいです。30石ってことは、現代で言う
ところの180万円程度。なるほど、いくら誤差があったとしても、給料だけで屋敷と使用人の生活を
維持するのは到底不可能です。貧乏なわけです。斬九郎大好きです。


 さて、話が逸れたので言うのを忘れそうでしたが、1石穫れる田んぼの面積を一反歩と規定した
そうです。つまり、昔は一反歩で164kg程度の米しか収穫できなかったということですね。かなり
収穫率が低かったことが伺えます。
 というのも、現代では概ね380kgくらいの米が穫れるそうで、これは昔の2倍以上の収穫量です。
それでいて収穫は不安定だったわけですから、いくら土地があっても不作の年は人がバタバタと
死んでいったわけです。


 さて、現代に戻ります。ここからは難しい現実的な話になります。


 一反歩でおおよそ380kg穫れるということは分かりました。じゃあ、1kgいくらで売れるのか。
 基本的に、お米はどこもかしこも作っている上に、農協がほぼ全てを取り仕切っているので、
利率は相当低いはずです。質の低い米でも農協があるので確実に売れますが、うまい利益には
ならないものと考えるのが妥当です。

1アールの菜園
http://www.gamou.jp/nougyo/2009/08/post-f6e9.html

 こちらのブログによりますと、売り上げ(卸値ですね)が14.2万円。つまり1kg当たり373.7円。
10kgにして3737円。驚きの安さです。利益は5.3万円だそうなので、1kg当たりの利益は、なんと
実に139.5円。
 ただ、30kgで4184円。末端価格は質のいいお米でも1万円くらいなので、原価率はほぼ40%程度
ということになります。もっとも、農家から直接買う方法も一般化していますので、卸値と市場
価格がバカみたいに違うこともないと思いますので、農家はほとんど利益がないかということには
ならないと思います。それでも1俵当たり5000円の利益を出すことはできないでしょう。

 従って、専業で年収300万円という少なめの数字を確保するには何反歩の広さが必要なのか。
答えは 300万 ÷ 5.3万 = 56.6反歩 。つまり、5.5haくらいの農地を持っていないとやっていく
ことはできないということです。
 5.5haとは55000屬任垢ら、234m四方の農地が必要です。あぜ道やら水路、倉庫を考慮すると、
ほぼ300m四方の広大な敷地が必要になるということがわかります。この広さで、一般サラリーマンの
年収に及ばないレベルです。稲作は儲からないのですね。

 ただし、稲作で忙しいのは田植えと稲刈りの時期だけなので、それ以外の時間を別な作業に
すれば副収入が得られます。これを別な野菜の栽培に当てたり、パートで稼いだりすればそれなりの
収入が確保できるでしょう。ただ、パートで稼げる額は月10万もいければ御の字ですので、
いずれにせよ楽な話ではなさそうです。ストレスはそれほどでなくとも、農家も大変です。

 ということで、農業を始めてみよう、というのがいかに過酷な世界かは容易に理解できました。
ちなみに、農家は農家で土地があったとしても、農地として登録されていると簡単に更地にする
ことは農地法上できません。更地にしたくても、明確な目的がないと知事に許可されませんので、
農地のままにせざるを得ないのです。もちろん農地を勝手に更地にして、建物を建てようとすれば
無許可で農地を潰したことになるので、許可がおりないばかりか罰せられてしまいます。
 ついでに言えば、農地がないと農家になれませんが、厳密には農家でないと農地が持てません。
例えばサラリーマンが水田を買うことはできません。あくまで親戚の農家名義で購入してもらい、
晴れて農家になってからそれを譲り受けるなどの手続きが必要になります。

 また、農家になるのも簡単ではありません。ここは詳しくないのですが、確か職業を「農家」と
するには、事前にある程度の農地か、農作を行っていることが条件だったと思います。農家で
ないと農地が買えないのですから、どうしようもありませんね。そのために、「農地を借りて」農作を
行うことで農作の実績を作るということが必要になるとか。ならないとか。許可的に必要なのか、
あるいは農地法の窓口の許可を得るために農作をちゃんとしているという信用を得るためなのかは
わかりませんが、それが必要です。
 つまり、最初は「小作農家」として始めないと農家にはなれないわけです。もっとも、使える
農地を貸してくれる農家なんてありませんから、一から始めようとすれば、農業が行われていない
「不作地」を、「農業がやりたい」という現代の農業的に「嬉しい姿勢」でもって購入する、あるいは
借り入れる許可を得る必要があります。ゲームの世界みたいに過酷です。いや、許可なく農業が
できるだけ、ゲームの方がマシかもしれません。失敗しても死なないし。

 そうして、経験もなくまとまった土地もなく乏しい収入の末に、収入が乏しいからどうやって
新たな土地を購入するのかわかりませんが、土地を買い足していって、5haくらいになって初めて
真っ当に収入を得られる農家としてやっていくことができます。要するに、現代においては
サラリーマンをやめてコネ無しで農業に切り替えるというのは「ほぼ不可能」ということです。
宝くじでも当たらないと無理でしょう。そんな現状ですから、農家も当然減っていくわけで、
その宝くじを費やして農家を始めてどれだけ生活が楽しくなるのかは非常に疑問です。これは
農家が悪いのではなく、国がおかしいんでしょうね。

 最後に、こんな記事がありましたので読んでみると参考になるかもしれません。

http://ameblo.jp/vin/entry-10661359472.html



 農家の人は大変なんだね。


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