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<ボツリヌス毒素について研究している東京農大の丹羽光一教授(病態生理学)によると、菌は土や川など自然界に広く存在。成人でも辛子レンコンなどでの食中毒が報告されている。蜂蜜の場合、酸素が苦手な菌が自分を守るために殻を作り出した「芽胞(がほう)」という形態で存在し、低酸素状態になると発芽して強い毒を出す。121度で一定時間加熱すれば死滅するとされるが、家庭の調理では難しい。1歳までは腸内の菌の種類が大人と違い、消化吸収の機能も未熟なため、腸内で増殖しやすく、重症化すると呼吸困難や呼吸停止に至ることもあるという。>
蜂蜜入りの離乳食を与えられていた生後6カ月の男児が亡くなるという事件が起きた。蜂蜜に含まれるボツリヌス菌が原因だ。
ボツリヌス菌は、自然界に広く存在している。そしてそれは、121度で一定時間過熱しなければ殺菌できない。家庭での調理では、殺菌が難しいということだ。つまり、家庭で1歳未満の赤ん坊のために自家製の離乳食を作ることは、危険ということになる。結局のところ、赤ん坊は、1歳までは母乳で育てるのが一番安全ということだろう。
乳幼児に蜂蜜を与えてはいけないということは知っていた。しかし、死亡事故が起こるとは思わなかった。衝撃の事件だ。はちみつは自然食品だから、精製により甘味成分だけを抽出した砂糖よりも、穏やかで安全なものだと親御さんは思ったのかもしれない。
売る側としては、蜂蜜には食中毒を起こすボツリヌス菌が含まれることがありますとは、声高に言いたくないだろう。しかし、乳幼児に危険をもたらす事実なのだから、周知徹底させるように言わなければならないだろう。
以下、ニュース 一部、フォントを変えてある。
蜂蜜食べ乳児ボツリヌス症で死亡 危険な食品、ほかにも
朝日新聞デジタル 4/11(火) 4:01配信
蜂蜜入りの離乳食を与えられていた生後6カ月の男児が亡くなった。蜂蜜は危険なのか?
東京都によると、亡くなったのは足立区の男児。生後4カ月ごろから、市販のジュースに蜂蜜を混ぜて1日2回、約10グラム与えられていた。2月20日にけいれんや呼吸不全などの神経症状が出て入院。ボツリヌス菌が原因の「乳児ボツリヌス症」と診断され、3月末に亡くなった。これまで複数の発症例が報告されているが、記録が残る1986年以降、同症による死亡は初めてという。
蜂蜜には「1歳未満の乳児には与えないで下さい」と表示があったが、離乳食を与えていた家族は把握していなかった。「栄養があると思った」と話したという。
ボツリヌス毒素について研究している東京農大の丹羽光一教授(病態生理学)によると、菌は土や川など自然界に広く存在。成人でも辛子レンコンなどでの食中毒が報告されている。蜂蜜の場合、酸素が苦手な菌が自分を守るために殻を作り出した「芽胞(がほう)」という形態で存在し、低酸素状態になると発芽して強い毒を出す。121度で一定時間加熱すれば死滅するとされるが、家庭の調理では難しい。1歳までは腸内の菌の種類が大人と違い、消化吸収の機能も未熟なため、腸内で増殖しやすく、重症化すると呼吸困難や呼吸停止に至ることもあるという。
朝日新聞社
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