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<日本に壊滅的な被害をもたらす「巨大カルデラ噴火」と呼ばれる火山噴火が100年以内に1%の確率で発生するとの予測を神戸大の巽(たつみ)好幸教授(マグマ学)らがまとめ、22日に発表した。現時点で差し迫っている状況ではないが、最悪の場合は日本の総人口にほぼ匹敵する約1億2000万人が死亡すると試算し、観測や研究の強化を求めた。>(ニュース(1))
1億2000万人が死亡! これは大変なことだ。随分驚いたが、少しおかしいとも思ったので、別の記事を探した。すると、別の記事では、
<神戸大大学院理学研究科の巽好幸教授(マグマ学)らは22日、日本で巨大カルデラ噴火が発生する可能性は今後100年で約1%に上るとの研究成果を発表した。また、これよりも発生頻度の低い超巨大噴火が九州中部で起きたと想定すると、日本列島のほぼ全土を降灰が覆い、1億1千万人以上の生活がまひするという。>(ニュース(2))
となっている。死亡ではなく、まひすると書いてある。両者の記事を読み比べてみると、どうも、後者の記事の方が正しいようだ。その理由は、「巨大カルデラ噴火」と「超巨大噴火」を分けて書いてあることや、降灰だけの地域の人間が全て死んでしまうことは考えにくいことなどだ。
それにしても、「生活がまひする」と「死亡する」では、全く違う。どうしてこんな違いが出てしまうのか。確認をしなかったのだろうか。或いは、確認の方法が無かったと言うのだろうか。こういう記事からデマが広まる可能性もあるので、もう少し正確な記事を御願いしたい。
以下、ニュース(1) 一部、フォントを変えてある。
巨大噴火100年以内に1% 「最悪なら日本の総人口分死亡」
産経新聞 10月23日(木)7時55分配信
■神戸大教授ら試算
日本に壊滅的な被害をもたらす「巨大カルデラ噴火」と呼ばれる火山噴火が100年以内に1%の確率で発生するとの予測を神戸大の巽(たつみ)好幸教授(マグマ学)らがまとめ、22日に発表した。現時点で差し迫っている状況ではないが、最悪の場合は日本の総人口にほぼ匹敵する約1億2000万人が死亡すると試算し、観測や研究の強化を求めた。
巨大カルデラ噴火は最大規模の破局的な噴火。火山灰などの噴出物は東京ドーム約8000杯分に相当する100億立方メートル以上で、通常の大規模噴火の数倍から100倍以上に当たる。噴火後、直径2キロ以上の巨大なくぼ地(カルデラ)を形成するのが特徴だ。
日本では過去12万年間に阿蘇(熊本県)、十和田(青森・秋田県)などで13回発生。これらの規模と頻度を統計学的に解析し今後の発生確率を算出した。
巽教授によると、巨大カルデラ噴火の発生確率を統計学的な手法で算出したのは初めて。100年以内に1%の確率は首都直下地震などと比べるとはるかに低いが、「いつ起きても不思議ではないと認識すべき数値」としている。次にどこで発生するかは特定できないという。
被害は九州中部で起きるケースが最悪で、2万8000年前に九州南部で発生した「姶良(あいら)カルデラ噴火」の火砕流や火山灰の到達域を基に算出した。その結果、2時間以内に火砕流で九州の700万人が死亡。本州のほぼ全域で、偏西風で運ばれた火山灰が厚さ10センチ以上積もり、その重みによる家屋倒壊やライフラインの途絶などで壊滅するとした。
巽教授は日本が消滅しかねない重大な脅威だとして、「地下のマグマの状態を正確にとらえる技術を向上させ、発生メカニズムの解明を急ぐ必要がある」と訴えている。
以下、ニュース(2) 一部、フォントを変えてある。
巨大噴火、今後100年に1% 「超巨大」なら列島まひ
神戸新聞NEXT 10月22日(水)18時20分配信
神戸大大学院理学研究科の巽好幸教授(マグマ学)らは22日、日本で巨大カルデラ噴火が発生する可能性は今後100年で約1%に上るとの研究成果を発表した。また、これよりも発生頻度の低い超巨大噴火が九州中部で起きたと想定すると、日本列島のほぼ全土を降灰が覆い、1億1千万人以上の生活がまひするという。
巽教授らは、日本で過去12万年に起こった火山噴火の規模と発生頻度を、統計的に解析した。富士山や桜島など通常の噴火と、巨大カルデラ噴火のメカニズムの違いや発生回数の相関関係などから、噴火の規模を示す「噴火マグニチュード(M)」7以上の発生確率を、今後100年間で1%と算出した。巽教授は「いつ起きても不思議ではない」としている。
一方、超巨大噴火については、約2万8千年前に九州南部で起きた「姶良カルデラ噴火」の地層記録を基に、被害を推計。この噴火と同様のM8・3規模が九州中部で起きれば、周辺地域が100キロにわたって火砕流にのまれるほか、偏西風に運ばれた火山灰で、沖縄県や北海道東部を除く日本全土で交通やライフラインなどがまひ。こうしたM8以上の発生確率は今後100年間で0・25%とはじき出した。
巽教授は「地下のマグマだまりのモニタリングなど、火山研究や観測技術の開発を進めるべきだ」と指摘している。
研究成果をまとめた論文は、11月11日に「日本学士院紀要」に掲載される。(山本哲志)
【カルデラ噴火】 地下のマグマが一気に噴き出して地表が数キロにわたって陥没し、カルデラの形成を伴うような巨大噴火。マグマの噴出量で規模を示す「噴火マグニチュード(M)」でみると、M7以上はすべてカルデラ噴火という。日本では過去12万年で熊本・阿蘇などで少なくとも10回発生している。
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