めぐるさかずき

藪の奥の朽ち果てた庵で、スルメを噛み噛み、過去の城めぐりを書き記す

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川手城あるいは革手城である。
岐阜市内にある城址だが、メジャーとは言えない。
が、しかし、この城、なかなかに魅力的。
どこが…というと…
ワイドショーが好きで、スキャンダルとゴシップが好き、という人にぴったり。
と、まぁ、これは書いている本人のことではあるが…
 
面白いのは、ここの歴代城主にまつわるエピソード。
が、それはさておき、川手城とは…である。
 
川手城は荒田川と木曽川に挟まれた要害の地にあり、城の周囲には八幡社や七堂伽藍を持つ正法寺などの神社仏閣が建築されていた。
川手城攻めを思い立ったのは、実は、それらの一つとおぼしき、この石切神社発見が発端。
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通りすがりながら、どうにもこうにも怪しすぎる。
長い参道を、鳥居の外に向かっていくと、その先は鏡川に出た。
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物資運搬水路としての川幅も水量も十分。
例えば、城内船着き場としては最高ではないか。
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境内に残る土塁とおぼしき風情、神殿周りの石垣も、ただ者とは思えない。
しかも、石塀に掘られた土岐家の家紋。
むむむ…
さては、番所でもあったのか…
敷地の形状、道を挟んだ所にある公園の盛り土の様子もただならず。
周囲の道も細く、屈曲多く、ただの村道とも思えない。
疑えばきりのないことではあるが、どうみても城跡にしか思えず。
我々の目はごまかせぬぞ、とばかり、常時携帯のバイブルを検索。
その結果、どうも川手城の一部ではないかと推論。
 
現在の城址が、この近くの済美高校にあると分かって、移動したのである。
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川手城は土岐氏累代の居城で美濃守護の本拠地ではあったが、城郭と言うよりは豪奢な御殿風の建物だった
ようだ。
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土岐氏は清和源氏の流れをくむ名門で、源頼光の後裔の光信が美濃国土岐郷に住んで、土岐氏を称したとされる。
源頼光は、ご存じ、大江山酒呑童子退治の人である。
それだけで、もう、うわぁ、という気になる。
 
そして、足利幕府草創期、武勇に優れた頼遠が登場する。
「土岐が絶えるとき、足利も絶えるだろう」とまで言われるほどの功名をあげた。
にも関わらず、頼遠は『婆娑羅大名』さんだった。
調子に乗った頼遠さん、酔った勢いで光厳上皇に失礼なことを言ってしまう。
「院か、犬か.犬なら矢を射ろ」
……牛車を蹴倒したとも、矢を射たとも。
その結果、当然のことながら処刑されてしまう。
 
この人の奇行ぶりは激しく、色々あるが、出陣の際の派手な出で立ちが、ある鳥に似ていたため、その鳥をトキと呼ぶようになったとか。
そんな経緯があったとは…
凄い人だ…
 
その後、川手城に入ったのが、甥の頼康。
更に、一族の争いで土岐頼益が、土岐氏の宗家となる。
川手城は城下町共々栄え、「西の山口(大内氏)、東の川手」とまで言われるほどだったという。
当時、応仁の乱などで都を逃れてきた公家や殿上人を寄宿させた。
それを受け入れるだけの繁栄が、この川手にあったということである。
 
五代目政頼のとき、登場したのが西村勘九郎正利である。
この男、誰かというと、後に『蝮の道三』と呼ばれた斎藤道三である。
道三は、政頼の弟の頼芸に仕え、うまく頼芸をそそのかし、川手城を奇襲、手に入れてしまう。
 
その結果、うまいこと、主君頼芸を守護に付けるが、まもなく大桑城へ追い払う。
道三は、主君を追った後、自分も稲葉山城に拠点を移したため、川手城は廃城となってしまう。
 
川手城周囲を見ると、新荒田川を挟み、北西に加納城祉がある。
北の方を仰げば、岐阜城(稲葉山城)が見える。
いくつもの川という水運に恵まれ、中山道という陸路もある。
当然ながら軍事的にもかなり重要な意味をもつ所でもあったはず。
が、現在の川手は静かな街。
 
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そして、平成の川手城址。
 
全く昔の面影を留めず、若人らの青春の場となっている。
なにか微かな遺構でも見たいとは思ったが、ここは高校である。
しかも数年前までは、女子校だった。
怪しい人と思われてはならぬ。
無念の思いで撤退。
聞けば、キリスト教系らしい。
めぐるさかずきではあるが、道三の婿殿なら、お喜びかもしれぬ。
 
その足で、初期の目的地、加納城を目指す。
 
まさか、そこで、思わぬお方と出会うとも思わず……
 
 

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