あしあと 〜星空航海日誌〜

夏休み終了・・成果なし・・(。・ω・。)

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カブリ補正

デジタルカメラをお使いのベテランのみなさんはほぼ完璧なフラット画像を撮影されている方が多く、とても感心させられます。
たしかに美しい天体写真を得るには、バックグラウンドの傾斜があると、それだけで、星雲強調ができず、困った事態に陥ります。
 
本来であれば、やはりフラット画像の精度向上を図り対処していくべきだと思いますが、ボクの場合、なかなか上手くいかず、大きな課題となっています。(フラット光源を再現性の無い、薄明光に頼ってるからだと思います・・)
しかし、とりわけ、光害地で撮像した場合、市街地の光害による背景傾斜も存在し、さらに反射系では、鏡筒内の内面反射によってもカブリが生じるため、複雑になり、フラット補正だけではどうしてもうまくいきません。
その様な場合、どうするかというと、ソフトウエアにて、補正します。
ステライメージでの処理が一般的かもしれませんが、機能的にはやや古い印象は拭えません。
MaxImDLによる、FlattenBackGroundによる補正では8次関数でフィッティングをとってくれるため、より高精度に補正が可能なことは以前、このブログで書いた通りです。
(ちなみに、こちら

しかし、FlattenBackGroundは高精度補正が期待できる反面、星が無いところを選択してぽちぽち打っていかねばならないので、結構、手間がかかります。
また、画面全体に被写体が広がって収まりきれていない場合にはFlattenBackGroundは使えません。
 
その場合、Auto Flatten BackGroundを使うことでうまく補正できることもあります。
イメージ 1
AutoRemoveGradientも優秀ですが、それぞれ効果が違っていて、うまくいく場合といかない場合とがあります。それぞれ試してみてより好適な方を使うと良いでしょう。


MaxImDL意外にも優秀なソフトはあります。
フリーの天体画像処理ソフト、Irisです。
以下からダウンロードできます。
http://www.astrosurf.com/buil/us/iris/iris.htm
インターフェースがやや古いですが、非常に多機能なソフトウエアです。

今回はその中で背景補正の処理を説明します。
まずは画像を読み込み、Processing-Remove gradient (polynomial fit) を選びます。
イメージ 2

そうすると、次の様なダイアログが出てきます。
イメージ 3

Background detection,Fit precision がそれぞれ、High,Medium,Lowと選べますが、基本的にはデフォルトのMediumで良いでしょう。
そうすると、+マークが多数現れます。これが背景補正に使用したポイントです。
イメージ 4

実を言えば、多分、もう処理済みではあると思いますが、
この後で、Thresholdダイアログの、Autoを押してみてください。
イメージ 5
補正後の画像に更新されます。
うまく処理がいっていれば、これでokですので、保存しましょう。
 
イメージ 6
左:処理前 右:IrisにてRemoveGradient
 
行っていることはPixInsightのDBEと同様の処理になり、減算によるバックグラウンド補正になります。
先に書いた様にインターフェースがやや古いソフトウエアですので、バッチ処理等はありませんが、フリーソフトでここまでやってくれのはとても助かります。
余白が多くあることが必要にはなりますが、光害地による撮影では非常に強力なツールになると思います。
実わ、最近かなり愛用しています。
Irisについて教えてくれたグレーテルさんには感謝!です。
 
フラット精度の向上という点では、yamatomoさんがおこなっている、やはりフリーソフトのYIMGによるご近所フラットも興味深いところです。
分子雲の様な画面全体に広がる淡い天体を捉えるには、今回紹介した様なソフトウエア補正では歯がたたないことが多く、フラットフレームそのものの精度向上が求められます。昨今の天文雑誌のフォトコンテストにはこの種の天体写真が多く掲載されていますが、技術的には非常に高いレベルが必要ですので、ある意味当然かもしれませんね。

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