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敗者の美学を語るのは基本的には好きではない
負けは負けである。
勝負の世界で良い負けも悪い負けもない。
どちらが正しいのか、それは誰も決めれない
だが、昨日のオランダ戦は、日本びいき者のほとんどを納得させる敗戦だったのではないだろうか。
それは最小失点差で敗戦だからという意味ではない。
世界4位に臆せず戦ったということだ。
こんな大舞台なのだから当然と言えば当然なのだが。
サッカーにおいて、守備的に戦うことは決して弱気な戦い方ではない。
ましてや相手が相手であるから尚更である。
確かに昨日の戦い方に「勝利」という最高の結果は期待できなかった。
機能の戦い方で勝利の確率はよくて5%といったところだろう。
日本は、韓国がアルゼンチンと戦ったような玉砕覚悟の戦い方(それこそ“神風”のような)をしたわけではない。
もし、日本と韓国どちらの戦い方が勇猛果敢かと問われれば、私は間違いなく後者と答える。
しかし、どちらも緒戦で格上相手から勝ち点3を奪った前提があれば、私は前者の戦い方の方が正しかったと考える。
実力が格上でないチームが緒戦を制したとき、次戦で狙うのはまずは勝ち点1なのである。
狙うというか、妥当である。
勝ち点3は欲の出し過ぎで裏目に出てしまうケースがある。
そして、日本は最高の次の次の結果(だから3番目になるのかな)をもたらした。
負けたにもかかわらず上から数えて3番目の結果をもたらした。
しかも、緒戦で勝ち点3を奪ってである。
これを御の字と言わずして、いつ使う。
惨敗から得たものは多かった
昨日のオランダ戦日本はカメルーン戦と同様の布陣で挑んだ。
勝った布陣をいじることない。
定石である。
当然、守備的な日本は押しに押された。
それでも、カメルーン戦より前線からプレッシャーをかけているようにみえた。
昨年親善試合で戦ったときのことが頭をよぎった。
前半は善戦し、後半完膚なきまで打ちのめされた嫌な思い出が(後半に3失点)。
だが、日本は最後までガス欠を起こさず90分間戦い抜いた。
これは、昨年オランダと戦った教訓が活かされたということになるのではないか。
想えば、組み合わせ抽選のとき、えらい格上相手ばかりの組に入ったものだと感じた。
でも、私は必ず入るAシードにオランダが入ったことはヨシッという気持ちがあった。
何の経験もない格上より、1度経験している格上に越したことはない。
結果、1−0の敗戦であった。
想定内である。
ここにきて試合回顧
ここで今更ながら昨日の試合を振り返りたい。
攻めるオランダ、守る日本、これは多くの人が想像していたことだろう。
でもシュート数は日本10に対してオランダが9。
これは以外に日本が健闘したことを示唆するとお思いの人もいるかもしれないが、あくまでもオランダが後半早々に得点して、日本が追いつこうと前がかりになり、シュート数が増えたことによるもの。
しかも枠内シュートと言えば、オランダが圧倒している。
まぁ、日本の決定力不足今更指摘してもはじまらないが。
逆に少ないチャンスを一発でものにしたカメルーン戦が不思議なことだとさえ思う。
悔しいが日本に得点がなく、オランダに得点があったので、その失点シーンを振り返ろう。
日本中で多くの人がそれを目の当たりにしたのだから、説明するのもお恥ずかしいが、私なりの見解を書こう。
ハーフタイム中、おそらく岡田監督はもう「15分から20分は今まで通り辛抱してくれ」という指示をだしていたと考えられる。
それは、前半からメンバーを変えなかったことでもうかがえる。
しかし、その指示を忠実に守り過ぎた選手たちは、前半以上に引いて守ってしまった。
逆に、前半以上に前への姿勢が鮮明だったオランダに2次攻撃3次攻撃という波状攻撃を受けることになった。
セカンドボールが全く拾えない。
世界トップ3言われる攻撃陣を誇る(ロッペンが欠けていたとはいえ)オランダにあれだけの波状攻撃を受けてしまっては、今の日本代表では耐え切ることはたとえ20分でも難しかったのではないだろうか。
スナイデル選手のミドルシュートも3次攻撃4次攻撃という連続攻撃を受けた末に打たれたシュートだ。
あのシュートゴールキーパーに止めろというのは、ちょっと酷な話である。
あのスピードで、ボールがブレていたとなれば、人間の力ではどうしようもない。
本来であれば、アンカーでもある阿部選手がほぼマンマークについていたスナイデル選手のカバーに行かなければならなかったのだろうが、あれだけ四方八方から攻められた状態でワンボランチ(アンカー)の阿部選手がスナイデル選手にベッタリというわけにもいかない。
あの失点は、川嶋選手のミスでもなく、阿部選手のミスでもなく、センターバックのミスでもなく、勝ち点1を意識して、引き過ぎてしまったチーム全体のミスだと私は思う。
攻撃にかんしては、今になって言うのも恥ずかしいが「決定力不足」は言わずもがなである。
これは1年や2年で解決する問題ではない。
ここ、数十年言われていることだから、もう数十年なんてこともありえる。
だって、ワントップ(半分のチームは2トップ)にもかかわらず、そのワントップをMFの本田選手が務めているくらいなのだから、岡田監督はもう0−0の時点ではノートップと割り切っているのかもしれない。
それだけ割り切れるのも、本番前の不甲斐ない4連敗があったからなのかもしれない。
そう考えると、あの4連敗も開き直ると言う意味では良かったではないだろうか。
その他で言えば、両ウイングの大久保、松井の攻守に渡る働きが目立つ。
おそらく、岡田監督は選手交代でこの2つのポジションは変えると決めていて、最初からトップギアにもっていくように指示しているのだろう。
他の中盤の選手や両サイドバックの選手は守備に追われる時間が長く、攻撃面での評価はし辛い。
むしろ、終盤やセットプレーのトゥーリオ選手の方が前線では目立っている。
いずれにせよ、今の日本代表の攻撃力は32チームの中でも最下位クラスにいることは間違いことだ。
それを認めた上での今の戦術なのだから。
先の話をしよう、もちろん3試合で終わる気はない
済んだことをヤイノヤイノ言っていても始まらない。
やっぱり先を見よう。
昨日、いや今日、眠い目を擦りながらカメルーン対デンマーク戦を観戦した。
もちろん次戦、戦うデンマーク代表の戦いぶりをみるためである。
結果デンマークが2−1の逆転勝利を収めた。
と言っても、この日のカメルーンであれば日本は危なかったかもしれない。
そのカメルーンに逆転勝利を収めるくらいだから、デンマークはやはり日本よりも実力が上と考えていいだろう。
でもサッカー、何が起こるかわからない。
それはカメルーン戦やスペイン対スイス戦を見ても明らかである。
だからサッカーは面白い。
弱者が強者に勝つ。
小さい者が大きい者に勝つ美徳がある相撲や柔道など、日本ならではの美徳がこのサッカーという競技には、ふんだんに込められている。
じゃないと平気で「ベスト4」なんて言えない。
よく、無謀な目標だと言う人もいるが、こんなに弱者が勝つ可能性が高い競技で無謀と言う人の方が無謀だ。
「無謀」というのは高校球児も本気のジャイアンツに勝てというのを無謀というのではないか。
話が逸れた。
結論から言ってしまうが、デンマークは日本とかみ合うチームだと感じた。
もうひとつデカイ。
もうひとつ、平均年齢が高い(これは日本も人のことを言えないが)。
そして、互いに両サイドから崩し、得点を狙うチームである。
いわば、サイドの攻防が勝敗を分けるような気がする。
相手右サイドのウイング・ロンメダール、そして日本の左サイドバックの長友選手の対決が勝敗を左右するかもしれない。
サッカーに興味のない方は、このふたりの対決に是非注目してほしい。
私はエトーとカイトというワールドクラスのストライカーを完封した長友選手が勝つと信じている。
相手には強力なFWのベントナー選手がいるが、これは中澤、トゥーリオの2人の高さでなんとかなりそう。
むしろ、その後ろのシャドーストライカーのトマソンをしっかり見とくことが守りきる絶対条件である。
守備の話ばかりしていてもいけない。
でも、実際は同点でも決勝トーナメント進出という快挙なのだから、相手を0点に押さえた時点で決定である。
やっぱり第一優先は守備である。
「1勝1敗1分を目標に」と言っていた98年フランス大会の岡田監督がその12年後に現実味のある数字になったことは、皮肉なものである。
それでも、どうしても勝って決勝トーナメントに進出を叶えたいのなら(勝つにせよ負けるにせよ2位になるだろうが)攻撃面のことを語らないわけにはいかない。
そして、ここでも岡田監督の言っていたコメントがキーポイントになる。
岡田監督は就任当初から「ひとりあたり10キロ走るのが世界標準だが、日本人はひとりあたり平均11キロ走る」ことを目標に掲げていた。
1戦目2戦目は、相手チームより運動量で凌駕したとは考えづらいが(実際は走る距離は勝っていたがそれは攻め込まれる時間が長かったことが大きい)、こと3戦目に関しては運動量がものをいってくる可能性が高い。
3戦目の会場(ロイヤル・バフォケン)は、1戦目同様に海抜1000mを越える高地で、しかも相手は高齢化のチーム。
さらに若くて高いCBのシモン・ケア選手が累積警告で日本戦には出られないのだ。
「走る」というオシム前監督と岡田監督が掲げた目標がこの試合のすべての命運を握っていると言っても過言ではないのだ。
もし、運動量でひとり当たり1キロ以上上回ることができれば確実に勝利もしくは引き分けに近づけるだろう。
決戦の木曜日。眠ることは許されない
6月24日深夜3:30、日本W杯サッカー史上最大の闘いが待っている。
日本にいる私たちにできることは、ただ信じるだけである。
私の予想、そして願望は1−0の勝利もしくは0−0の同点である。
試合終了は、日本時間で明朝。
ただ、この日だけは全日本人が眠気も吹き飛ぶ試合をしていることを期待して。
自国開催以外初の決勝トーナメント進出という歴史が塗り替えられる瞬間を期待して。
おそらく決勝トーナメントに進むことができれば、前回優勝のあのチームと当たることになるだろう。
待ってろアズーリ!
いや、その前に覚悟しとけ北欧の勇!デンマーク
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