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ミスターラグビー・元木由紀雄がピッチを去る……

ラグビーファン歴20年以上の私にとっては感慨深く、そして寂しい。
大工大校時代から彼のプレイを見続けてきた者にとってはそのひとつひとつのプレイが今でも鮮烈に脳裏に刻み込まれている。

そして昨日、引退試合とも言えるオールスターで最後の彼の雄姿を瞼に焼き付けた。
出来すぎの話だが、元木選手のオレンジオールスターが勝利し、その決勝トライを挙げた彼がMVPに輝いた。
自らその花道を飾った。
私から言わせてもらえば、代表キャップ歴代最多の79、高校、明大、神戸製鋼での活躍から見れば、最後のMVPはおまけみたいなものなのだが、やはりスターは最後までスターの道を自ら作った。


       山あり谷ありのラガーマン人生

彼の選手人生は、すべてのラガーマンが羨むものだろうが、決して順風満帆だったとは言い難い。
コンタクトの激しいラグビーなら当然のことなのだが数々の怪我を乗り越えた。
そしてストレスからくるパニック障害を患ったこともある。
それでも彼はそのすべてを乗り越えてきた。
正しく「鉄人」である。

彼のポジションは生涯センター(CTB)であった。
これも、ポジションが流動的になりつつあるラグビー界では珍しい。
センターと言えば、縦への突進力もさることながら、パスセンスも求められる難しいポジションである。
そして、なにより彼の突き刺さるようなタックルは今でも目を閉じると思い出される。
代表では、対面の選手彼よりひと回りもふた回りの大きな海外選手である。
普通、タックルする相手が自分より大きい場合は膝下に、とラグビー界では相場が決まっている。
しかし、彼のタックルは相手の腰元に矢のように突き刺さる。
そして、自分より大きい選手をひっくり返してしまうことすらあった。
あの炎のようなタックルがもう見れないと思うとやはり寂しい想いがつのる。

        センターの概念を覆した男

印象的なのは、彼のプレイスタイルが歳を追うたびに変化していったことにもある。
それが、38歳まで現役を続けることができた原動力なのかもしれない。
高校・大学までの彼は、相手をなぎ倒して突破していくプレイスタイルであったことを思い出す。
一度のタックルを受けて倒された選手は、ラックでボールを保持するために体を味方の方へ倒すのが定石である。
しかし、彼は一度倒された後でも、もう一度立ち上がり走り出すことがあった。
そのプレイを観たときは目が点になったのを覚えている。
「前へ」は明大の歴史あるスローガンだが、それは基本的にFWを指しての意味合いが多い。
だが彼は、バックスでありながらもそのスローガンを身をもって示していた。


        理念は変えずとも柔軟性も持ち合わせていた選手

大学までの屈強なイメージは、今でもオールドファンにとっては忘れられない雄姿だろう。
でも、彼がただ「強い」だけの選手で収まらなかったのが、神鋼に進んでからである。
平尾誠治という天才プレーヤーがいた神鋼で彼のプレイスタイルは変わった。
頑強なプレイだけではなく、テクニシャンとしても際立っていた。
数年後に、大畑という天才韋駄天ウィングがいたのも大きいのかもしれない。
自分ひとりで突破するスタイルから味方を活かすプレイスタイルも身に付けた。
「強くて上手い」日本では稀有な選手と変貌していった。
今でも、彼の全盛期を超えるセンターは現れていないといっても過言ではない。


        すべてをやり尽くしたからこそでる言葉と笑顔

そんな彼が「ラグビー人生に悔いなし」と笑顔で語った。
彼のプレイを観られないのは寂しいが、その清々しい顔に、ファンである私がウジウジしていてはいけないと思った。
もう十分にその雄姿は見せてもらった。
後はその姿を脳裏に焼き付けておけば良いだけの話だ。
本当にお疲れ様でした。

今後は神鋼のアドバイザーなどとして若手育成に当たるという。
私にとって神戸製鋼スティラーズは今でも大ファンのチームだ。
それでも彼にはひとつのチームに収まらない活躍を期待したい。
2019年、日本でラグビーW杯が開催される。
もしかしたら、監督として、そうじゃなくても何らかの形で日本代表に携わる彼の姿を見たい。
でもやっぱり、せっかくの自国開催。
できたら監督としてその雄姿を見せてもらいたいものだ。
9年後のことは誰にもわからない。
でも、これからの彼の活躍と発展を祈って。
あなたのプレイは一生忘れません!


       一見の価値あり!インビクタスにはラグビーを超えた何かがある

偶然なのかもしれないが、彼が引退を発表した日に遅まきながら『インビクタス・負けざる者たち』を観に行った。
これにもなにか因縁めいたものを感じる。
私は映画評論家ではないので、あれこれ語るつもりはないが、ラグビーファンにも、そうじゃない人にも観てほしい作品だった。
作品の善し悪しは、観て頂いてその人の主観で感じてもらえればいい。
ただ、本当にあった実話であることは間違いない。
スポーツ(ラグビー)が国(南アフリカ)をひとつにし、国民をもひとつにする。
アパルトヘイトという悲しい差別を乗り越え、自国で開いたラグビーW杯で国が劇的に変貌していくという話である。
主演はネルソン・マンデラ役のモーガン・フリーマン、助演は南アフリカキャプテンでもあるフランソワ・ピナール役のマット・デイモン。
そして、監督は名優であり名監督でもあるクリント・イーストウッド。
もう間違いありません。
ラグビーファンからすれば、もうちょっとプレイシーンをリアリティー溢れる風に撮ってほしかったのだが、おそらくそれは名匠イーストウッドが単なるスポ魂映画にしたくないという配慮があったのかもしれない、と勝手に解釈している次第である。
イーストウッドファンには「らしくない」と不評らしいが、私はこの雄大な実話はあれこれこねくり回したくないという配慮がイーストウッドにあったのだと、これも勝手に解釈している。
にしても、モーガン・フリーマンは適役だった。
マンデラ元大統領も親交があり、もし映画化されるならフリーマンにお願いしたいとのたっての希望だったようなので、これも良しとしよう。
というか、あのマンデラ氏を演じるのにフリーマン以外に誰がいるんだ、って言うのが本音の人も多いでしょうが。
マット・デイモンもカッコよかった。
というよりも、ピナールの生き様や立ち振る舞いもカッコよかったんでしょうなぁ。


      2019年、元木由紀雄はどのような立ち位置にいるのか?

そんなW杯が9年後日本で開かれる。
幸いにも日本には人種差別はない。
だが、このW杯で日本がひとつになり、大きなうねりを伴い大旋風を起こすことを願わずにはいられない。
ちなみに、この時の南アフリカの成績は…… やめとこ。
作品を観てのお楽しみということで。

その2019年ワールドカップで元木由紀雄という元名選手がどのような貢献をしているのか。
今から楽しみでならない。
映画化されるような素晴らしいワールドカップになることを願ってお開きにしたい。

元木選手本当にお疲れ様でした。
でも、本当の戦いはこれからかもしれませんよ。
と、「インビクタス」を観て思いました。

      日本ラグビー界の歴史が変わるのか。

2019年ラグビーW杯の日本開催が決まった。
日本ラグビー協会の悲願がついに結実した。
思えば、この道のり決して平坦なものではなかった。
2011年大会の招致活動のときも決選投票で敗れた。
あの時の関係者の落胆ぶりは、今でも思い出すことができる。
ここまでこぎつけた関係者の人には、心から拍手を贈りたい。


      だが、喜んでばかりもいられない。

これも現実ではないだろうか。
まだ10年も先の話である。
いや、たった10年しかない。

思えば日本では、ラグビーが野球にも勝るとも劣らない、そしてサッカーとも比較にはならないほどの花形競技であった時期があった。
だが、プロリーグが発足したにもかかわらず、その人気は下降線を辿っているように思えてならない。
おそらく、競技人口も右肩下がりだと思う(最近の親御さんは、怪我の多いスポーツをやらせたがらないということもあるでしょうが))。
そんな、凋落の匂いすら漂う中、世界の祭典が日本にやってくる。
ホスト国として恥じない大会にできるのか、ひとりのラグビーファンとして安穏な気分だけではいられない。


日本という実直な国は、多くの国際スポーツイベントを成功させてきた。
サッカーの日韓W杯はもちろん、その運営能力に疑いの余地はないと、日本人として自負している。
事実、今年行われたU−20ラグビー世界選手権は、“大成功”ということになっているらしい。
私も会場に足を運んだが、確かに混乱もなかったし、観客動員もなかなかのものだった。

だが、肝心の日本代表の結果は開催国にもかかわらず、16チーム中15位という散々たるものだった。
全試合ホームなのに、ブービー……
これで、本当に成功だなんて浮かれていいのか、と思うのは私だけではないだろう。

いや、実は結果が伴わなかったことが、駄目だと言いたいわけじゃない。
私は幼い頃からラグビーという競技が大好きだった。
月日が経つのは早いものでもうかれこれ20年以上になってしまう。
イカンイカン、話が逸れた。
それを言いたいわけじゃない。

私はU20世界選手権に計5度足を運んだ。
そのうち3試合は日本の試合だった。
もちろん、すべて負けゲームだったわけなのだが、それだけが悔しかったわけじゃない(それこそ負け惜しみのようですが)。

日本のラグビーがとても“古い”んです。
というか、私が幼い頃から観ていたもの大差なかった。
それが、何か物悲しかった……

当然時間は経てど、同競技なのだから大幅に変わるのもおかしい。
ましてや、国際試合ともなるとその国のスタイルというものが色濃く出て然るべき。

ただ、世界のラグビーは劇的に変貌しつつある。
ルールはもちろんだが、今やポジションの制約がないというくらい、全選手が縦横無尽に駆け、そしてボールを触り、なんだったらFWの選手がキックする時も見かけられる。
U−20の他の国のラグビーも観ていてもそうだし、たまに国際映像で観る試合も“これが本当にあのラグビーか”と思わせる。

逆に、日本のラグビーにはまだまだ昭和の匂いがしてならない。
古き良き時代という意味合いも確かにある。
ただ、世界が向いている方と違うことも確かなのだ。


       現実を見据えた強化プランを

そして、日本はラグビーおいては明らかに途上国のひとつなのだ。
そんな国が、開催にこぎつけたからといって浮かれてばかりでいいのだろうか。

日本はW杯の第1回大会からすべての大会に出場している。
これは、胸を張っていいことだしファンとしても鼻が高い。
ただ、結果は1勝(18敗)しかしていない……
これもまた現実だ……


サッカーでのW杯は、開催国が予選リーグで敗退したことがない話は有名な話。
1度の出場しかない(しかも全敗)日本も予選を突破し、ライバル韓国なんて国民の力を背にアジア初の4強という快挙を成し遂げた。
前回のドイツも前評判が低いにもかかわらず、当たり前のようにいい結果を出した。

じゃ、ラグビーも大丈夫やん!
と、楽観していいものなのだろうか。
私は甘くないと思う。
特に、世界の8強と日本の差はいかんともし難いものだろう。
100回やって1度勝てるかどうか…… そんな差だろう。
もちろん、サッカーと違いラグビーは実力差が如実に出るということもある。
ただ、それを差し引いても、日本と世界の差はとてつもなく大きい。
ホームの利というものを、どれだけ活かせるのだろうか。

そして、10年後を担う選手も多いであろう20歳以下の選手たちが、昭和のラグビーをしている。
これで、心配するな! というほうに無理がある。

まだ10年、たった10年、されど10年、考え方はそれぞれだが、私は憂う。

まぁ、いい意味でも悪い意味でもさじは振られた。
初心に帰って、まずは子供たちにラグビーの面白さ、素晴らしさを伝える。
そこからかもしれません。
子どもたちは未来である。
その子供たちを蔑ろにして未来などあるはずがない。
今年から、どんどんトップリーグや学生ラグビーに子供たちが足を運ぶよう努力してほしい。
今日本ラグビー界は、頂点が高くなるどころか、底辺が狭まりつつあるのが現状でしょうから。
たった10年だけど地道に地道にその歩を進めていこう。


        やっぱ金なの?

にしても、このニュースで歓喜の声も聞かれるが、金の話も多々みかける。
それこそ10年後の金勘定なんてしても、意味がないような気がしないでもないが、なにか節操に欠ける。
もちろん大会自体が成功に終わるに越したことはないけど、そんなものは後でええやないですか。

東京五輪、長野五輪、サッカーW杯と日本は数々成功を収めてきたわけじゃないですか。
その辺は自身もってりゃええやん。
金勘定の前に、星勘定してくれ!

これで、東京にも五輪なんて言ってるんだから……
いつから、スポーツの祭典や世界大会はお金稼ぎイベントになってしまったんや!


と、どうしようもない現実に背を向けるオールドスポーツファンの、嬉しさと憂いが入り混じったコラムでした。

今日は雨中の秩父宮へ。

3位決定戦とチャンピオンを決める決勝。
こんな豪華なカードを東京だけで独占していいものなのかと、全国のファンにちょっと気が引けるような気がしないでもないが。

お昼頃、スタンドに足を踏み入れると、雨だというのにかなりの客入り。
ラグビーファンはこの日を待ちわびていたのだから、天気なんてお構いなし。
屋根付きの席はすでにパンパン状態。
そら、そうだ。
私も“傘なし観戦”という甘い思惑を捨て、バックスタンドに足を向ける。
ここらの席の人たちは合羽を着こんで完全装備。
傘一本で駆け付けた自分を呪う。


    梅雨をも吹き飛ばしたラグビーの神

でも、決勝が始まる頃には雨が止む。
ラグビーの神様が最高の舞台を用意してくれた。
雨の中のラグビーは、ノックオンやミスが増えつまらない展開になることも多い。
選手にとっても観客にとっても最高のプレゼントだ。
私も集中して観戦できそう。

    至高のゲームが始まる

ニュージーランド対イングランド。
チャンピオンを決めるのに、この上ないカードだ。

そして試合前、オールブラックス(ニュージーランド)恒例の“ハカ”が始まる。
準決勝で見て、あれだけその荘厳さに心奪われたのに、何度見ても、あの迫力は言葉では言い尽くせない迫力がある。
決勝ということもあって、準決勝以上の気合いだったということもあるのかもしれない。


そして、キックオフ。
戦前の予想通り、パワーとフィジカルのイングランド、そして奔放な展開ラグビーのオールブラックス。

序盤は、全く違うスタイルだというのに、ほぼ互角か。
いや、接点や球際の力強さでイングランドに分があるように観えた。
事実、FW戦で押され気味のオールブラックスの反則が目立ち、PGでイングランドが着実に得点を重ねる。
客席は8:2くらいでオールブラックスファンだったので、なんとも言えない微妙な空気が流れる。

しかし、前半20分を過ぎた頃から、空気が変わり始める。
オールブラックスの展開ラグビーが徐々に機能してきた。
もちろん、百戦錬磨のイングランド守備陣を簡単に突破できない。
だが、タックルを受けても素早いラック、そして、素早い球出し、そして流れるようなBKのボール回し。
これを連続で繰り出す。
体格に上回るイングランドだが、そのあまりにも速い展開についていけなくなってくる。
ワンプレーごとにイングランド選手の数が減っていくような感じだった。
そして、鮮やか極まりないトライ。
観ていて惚れ惚れする。
というか、“ラグビーってこうでなきゃ”と心底思えた。

前半リードして折り返したニュージーランド。
後半もそのリズムや勢いは変わらなかった。
イングランドは、何とか肉弾戦に持ち込みたい。
でも、ニュージーランドはグラウンドの横幅を目一杯使い、縦横無尽に走り回る。
点差は詰まるどころか広がる。
イングランドが、苦労して1本返しても、ニュージーランドは、いとも簡単に取り返す。
むしろ、自分たちの展開に持ち込めないイングランドは、走らされ続けて体力をどんどん奪われている。

そして、ノーサイド。
スコアは44対28でニュージーランドの快勝。
イングランドも素晴らしいチームだった。
でもそれ以上に、オールブラックスは素晴らしいプラス魅せることもでき、そして強かった。


    私の凝り固まった頭をほぐしてくれた

この試合を観て思ったことは、ラグビーはやっぱり“ボールゲーム”なんだということ。
最近の私も、ラグビー格闘性ばかりに目が行きがちで、その原点を忘れていたような気がする。

でも、今回のオールブラックスは、ラグビーが本来持つ“ゲーム性”そして“楽しさ”を思う存分に魅せつけてくれた。

その中でも、きちんと戦うところは闘う。
それを忘れてしまっては、本当の楽しいラグビーは展開できない。

今日の観客たちは、この“魅せるラグビー”に心奪われていた。
それは、リアクションや歓声でもわかる。
試合が進むごとに、ニュージーランドファンが増えていくような雰囲気だった。


    日本ラグビーに突きつけられた課題

ここで、思い出したのが秩父宮で行われた日本代表の3試合。
確かに、どの試合もその気合いと根性は充分に伝わってきた。
でも、全て敗れた(今日の試合は勝ったようです。これで最下位は免れた)。

日本選手はもちろん体格に恵まれていない。
そして、世界のトップに比べて技術も劣っている。
それは、はなっからわかっている。

しかし、彼らの試合を観ていて思うことがある。
どう見ても、試合に出ている彼ら自身がゲームを楽しんでいない。
そして、その試合を観ている観客も日本を応援はしているけど楽しめていない。

“神風精神”“怪我をいとわない低いタックル”“根性論”など、日本特有のラグビー精神は、長年ファンをし続けて分かっているつもりだ。

でも、本当にそれが真のラグビーなのだろうか、とふと思った。
もちろん、競技である以上勝ちにはこだわらないといけない。
それには、先ほどの精神論が、体力や体格に劣る日本に不可欠だろう。
でも、世界のラグビーはどんどん先に進んでいるのではないだろうか。
そんな中、日本のラグビーはその時代の流れに置き去りにされていやしないだろうか。

日の丸を背負い、桜のジャージの誇りを持ち戦った選手や関係者に、失礼なことを言っているのはわかる。

でも事実、ホームでありながら16チーム中15位という結果を、どう受け止めるのか。
これからの、日本ラグビーの課題は山積である。

ちなみに、優勝したニュージーランドは2位のイングランド、3位の南アフリカ、4位のオーストラリアより体格で劣っていた。
この4強に入れとは言わない。
ただ、頭ひとつ抜けたこの4チームの中で、最も体格の小さい国が優勝したということも事実なのである。

“体格が劣る”。
言い訳は、もしかしたら日本ラグビーの最大の敵なのかもしれない。


    オールブラックスたる所以がわかった

ラグビーは、フィールド上の格闘技と言ってもいい。
でも、サッカーや野球やバスケのようにやっぱり“ボールゲーム”という原点があることを今回の20歳以下であるが、オールブラックスが教えてくれた。

また、ラグビーが好きになりそうだ。


優勝を決めた後、ニュージーランドのすべての選手によって上半身裸で、勝利の“ハカ”が行われた。

その“ハカ”は私が観た前の2回とはまた違った趣があった。
この日、大観衆が一番盛り上がったときかもしれない。
バックスタンドにいたので、彼らの背中しか見えなかった。
でも、一生忘れないと思う。

ニュージーランド、優勝おめでとう!

そして、ラグビーの素晴らしさを再認識させてくれて、本当にありがとう!

一昨日、秩父宮までU20ラグビー世界選手権準決勝を観戦に。

何を今さら……というかんじもしないでもないが、20歳以下とはいえ、オールブラックス(ニュージーランドVSワラビーズ(オーストラリア)というゴールデンカード。
もう1試合のイングランドVS南アフリカ(こちらもすごいカード)は、サッカーを観るため泣く泣く諦めたのだが、1試合でも充分元をとれるほど満喫できた。
2試合目はちゃんとテレビの再放送で観戦しときました。

秩父宮へは、もう2桁を超すほど足を運んだので、もう慣れたものだ。
最初の方は、迷いまくりだったので……


いつものように、バックスタンド側から入る。
さすが、準決勝。
キックオフ30分前だというのに、結構な客入りだ。


    隣の席の兄ちゃんが醸す異様なオーラ

ひとり観戦のメリットは、特等席にポツンと空いた席に潜り込むことができることだ。
ゾロゾロ連れだっていくと、こうはいかない。
いつものように、角度高さとも申し分ない浮いた席をひとつみつけ、そこに潜り込む。

この日は、日本代表の試合はない。
だから、客席をよーく観察すると、なるほど玄人っぽいファンが多い。

隣の席の兄ちゃんも真っ黒に日焼けして、腕の太さ首の太さが尋常じゃない。
私と背丈は同じくらいなのに筋量が20倍くらい違う。
しかも、かなりの男前ときた。
なんか、闘ってもいないのに敗北感を味わう。

ん?
なんか、みたことがある。
絶対ある。
でも、思い出せない。
まぁ、いっか。


    生“ハカ”に感激

そして、両国家の国歌斉唱。
この国際試合ならではの、厳かな雰囲気は好きだ。

そして、ニュージーランドの“ハカ”が始まる。
今日のお目当てのひとつ。
生で観ると、とてもつもない迫力だ。
巨人たちの荘厳の舞。
腹の底から湧き出る大音声。
たった数十秒にもかかわらず、彷徨の気分を味わう。
やっぱり20歳以下でもオールブラックスはオールブラックス!


そして、キックオフ。
なるほど、このレベルの高さは、国際舞台で日本が部外者扱いされるのも無理ない。
若干、オールブラックスに分があるように見えるが、それも微々たるものだ。

私の後ろに座る大学生たちも興奮し、皆ウンチクを並べる。
さっきの隣の兄ちゃんも、連れの友人たちに基本中の基本やルールを解説。
ほとんどの客は経験者なり、ラグビー通なのだ。


    やっぱりタダ者じゃなかった

あっ!
やっと気付いた。
というか思いだした。
さっきから、いちいち的を得た解説をするとなりの兄ちゃん。
トップリーグの某強豪チームで活躍するA選手じゃないか。
しかも、現役バリバリの日本代表……
そら、凡人離れしている体格をしているはずだ。
ジーパンにTシャツだとわからないものなんですね。

でも、今日本代表はフィジーにいるはずだ。
やっぱり人違いなのか? と、帰って彼のブログを観ると、怪我明けということ。
なるほど納得。
実力的に彼が代表に招集されないなんてこと考えられないですから。
間違いなく本人でした。

それにしても、凄い人の隣で観ることになったものだ。
しかも、フィールド上では、緊迫したレベルの高いゲームが粛々と行われている。
もう、どこを観ていいものかわからない。

A選手に握手を求めたい衝動に駆られるが、今試合の真っただ中で、しかも彼は友人との観戦。
失礼のないよう、グッと抑える。

まぁ、彼は私が応援している神戸製鋼コベルコスティラーズのにっくきライバルチームに所属する選手。
ミーハー心があるとはいえ、「頑張ってください!応援してます」なんて嘘はつけない。
神鋼ファン20年の名が廃る。
とはいえ、やっぱり気になって仕方ない。

そして、私の後ろで観ている大学生3人の会話が面白い。
「オレもあんなキック一度はしてみてーよ」
「ドロップキックがなんであんなに飛ぶの?」
「オレと一緒にサークルでやってる奴高校時代花園出てたんだよ」
「ドロップゴール狙えよ!」
と自慢話ともつかない、通ぶった話を延々としている。

その度、私は心の中で“いや、この隣の兄ちゃんの方がすごいぞ”と突っ込まなければならない。
斜め前だから、気づいてもいいものなのに……
それとも、こんな有名な選手を知らないのか?
じゃ、ラグビー通じゃないやないか! とまた心の中で叫ばなければならない。

もう、こんないい試合が目の前で繰り広げられているのに頭に入ってこない。
そうこうしているうちに、ハーフタイムへ。
同点。
ナイスゲーム!のはず……

ここで、隣の有名選手が席を立つ。
私もここでやっと気が抜ける。
でも、帰ってくるなり、おにぎりを一口で食うわ、ポッキーを5、6本まとめて口に突っ込むわで、また度肝を抜かれる。
やっぱり大物は違う……とちょっと的外れな意見。
でも、やっぱり豪快だ。

これだけ見せつけられても、相変わらず後ろの大学生は気付かない。
こいつら、ラグビーどうこうの前に鈍感過ぎるだろ!

結局、ゲームのことはひとつも書けなかった。
まぁ、2日も前のことだし、テレビ観戦もあったことだし、いいでしょ。
と、スポーツブログとは思えない思想だぁ……

こういうのを開き直りというんでしょうね。
でも、やっぱり一番目についたもの、気になったものを書く。
と、自分を慰める。

この日は、オールブラックスのハカと勝利を見届けた。
そして、初めて有名選手の隣で観戦した。
これだけで大満足。
ちなみに、A選手は私が気付いていることに気付いたらしく、2人の間には微妙な空気が流れていました。
気を使わして申し訳ない……


    最後くらいは真面目観戦するぞ!

明後日も秩父宮。
なんか雨っぽいが、これだけ足を運んで決勝戦をキャンセルってわけにはいかない。
世界一はオールブラックスか、はたまたラグビー母国のイングランドか?
下馬評は、やはりオールブラックスですが、W杯では毎回優勝候補に挙げられながら結果を残せないオールブラックス。
プロ選手を揃えるイングランドだから、一筋縄ではいかないような気がする

決勝くらいは、ちゃんとラグビーのことを書きたい。
でも、また違うことに気を取られたりして……

現場に足を運ぶと予想だにしないドラマがある。
だから、スポーツ観戦はやめられない。

昨日は、秩父宮に足を運んだあとに、夕方からバスケ。
ちょっと無理のあるスケジュールに、帰って床で眠りこけてしまった……

   ラグビーらしくない環境が波乱を予感させたが……

秩父宮は暑かった。
観客席は茹だるような暑さで、ビールや清涼飲料水もとぶように売れていた。
“これは現役だな”と思わせる客も多くいたが、その真っ黒に日焼けした彼らすら、ヘバッてたくらいだから。

あんなラグビー観戦は、初めてかもしれない(普通寒い時期がメインの競技)。
だからこそ、ホームの日本は勝ちたかった。

でも、現実を思い知らされる結果となってしまった。


   日本は負けた。でも何故か悔しさは湧かない

スコットランド戦のスコアは5対12。
これだけみれば、“惜敗”の言葉が浮かぶだろう。
事実、ボール支配率も優位に立ち、相手陣内でのゲーム運びを観ていて、“これは”と思ったファンも多いはず。
FW、BK、オフェンス、ディフェンスどれをとっても日本が決定的に劣っていなかった。

でも、スコアは現実を思い知らせる。

私はどこか冷めていた。
日本がいくら攻め込もうと、相手スコットランドは余裕をもって受け止めていたように見えてならなかったからだ。

個の力で劣る日本は、1次攻撃では突破できない。
必然的に2次、3次攻撃で期待したいのだが、相手ディフェンスラインはいっこうに減らない。
そうこうしているうちに、日本がハンドリングミスをする(彼らもギリギリのところでプレーしているので)。
そして、ブレイクダウンの攻防で競り負けて、ターンオーバーを食らう。
そして、せっかく進めた地域をひとつのキックで挽回される。

後半、慣れない気候に相手は確実にバテている。
そして、日本がたて続けに攻める。
でも、前述の展開の繰り返し。
観ていてもどかしいとは、このことを言うのではないか。

押しているはずなのに、相手はバテているはずなのに、なぜか相手に余裕を感じる。


結局のところ、個の力で劣ればその繰り返しになるのかもしれない。
ということを、思い知らされるゲーム。
だから、体格に劣る方は勝てないのか、という気持ちになって、日本人として悔しい気持ちでいっぱいになった。

ラグビーは体格か?
こう問われて、日本のラグビーファンは“No”と言いたいんだ。
でも、その現実と向き合わされる。
そんな、試合だった……


    目標は2勝だったのが

私は、スコットランド戦より、スコットランドを下したサモア戦の方に可能性を感じた。
サモアは、したたかで相手ペースに合わせるチームではなく、自分たちのスタイルを貫き通すチームだ。
そんな彼らに、ジャパンは相手のリズムに合わすラグビーをした。
結果、惜敗。

そして、スコットランドにも惜敗。

同じ敗戦でも、また違った意味合いがあったと思えてならない。

イングランド戦のように惨敗でないのが余計に悔しい。
でも、点差の問題だけで、その力量差は測れない。

私には、スコットランドと何度やっても勝てないような気がした。

ファン失格かもしれない。
でも、私が冷静さを失うようなラグビーにはならなかったというのが本音。

もちろん、ジャパンはよくやった。
先発、控え問わず、自分たちの力を存分に発揮した結果が3戦全敗。
それは、受け止めなければならない。

そして、また前に進む。
「前へ」と。
ラグビーは前進する競技。
それは、協議に限らず、すべての意味なのかもしれない。

順位決定戦が残っているので、まだ“お疲れ様”とは言ってあげられない。
そして、次回のU20世界選手権の出場権を失った。
それでも、後ろを振り返ることはできない。
やっぱり、前を向くしかないのだ。
残りの試合も全力全霊で前へ進もう。


   メンタリティーだけの限界

試合前や試合後、日本選手やコーチらのコメントから多くの“精神論”が語られる。
そう、ラグビーは“ハート”のスポーツでもある。
でも、最高に高めたハート、そして最高のシュチュエーション(母国開催)で、この結果なんだ。
じゃあ、どこを変えれば、どこを治せば……
時間がかかるんだろうなぁ。

いつの日か、気持ちの部分は口にしなくてもいいような時代がくることを願ってやみません。
それが極々当たり前のことになって、その次のステップを見ているということ。

そこで留まっていたら、“前へ”は進まないのだから。

   でも、プライドは持て!

日本のラグビーは世界でもかなりの人気がある。
怪我を厭わないタックル、そして団体競技ならではの団結精神。
私もそこには誇りを持っている。

でも、勝てないんだ。
そして、勝ちたいんだ。

サッカーファンや野球ファンが、「日本のラグビーは、体格差があるのだから世界で勝てるはずがない」と言う。
こう言われると、血の涙が出るくらい悔しい。
でも、何も言い返せない。

いつの日か、“ラグビーは体格だけじゃない”と言い切れる日が来てくれ!

頼んだぞ、ジャパン!

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