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点差がついたのは時のあや
センバツ決勝戦日大三対興南の戦いは手に汗握る熱戦になった。
センバツといえば、閑散とした甲子園が常であるが、この日は雨での順延が続いたこともあり、夏の選手権のような大観衆(おそらく5万人近く入っていた)。
その歓声の対比は、興南8日大三2という感じだった。
まるで、プロでホームタウンとして戦うタイガースが戦っているようだった。
今や甲子園は沖縄県民の第2の故郷のようにもなっている。
興南ナインにとっては、この上ない後押しになったことだろう。
決勝まで残った両チームの力は互角。
勝敗を分けたのは、観客のパワーだったのかもしれない。
前半の戦いを観て、最後の結末を誰が予想できただろうか
序盤は日大三ペース。
興南の島袋投手の制球が定まらない。
しかも、失策が重なり3回までに日大三が3点を先制する。
日程的にも不利である興南がここで一気に崩れることを予想した人も少なくないだろう。
しかし、ここで終わらないのが今年の興南である。
日大三の山崎投手が絶好調にもかかわらず、初球から強振を繰り返す。
これは、昨年までひ弱だった興南打線ではありえないことだ。
これがチームに流れをもたらす。
そして、ここで目が離せないのは興南の機動力である。
4回5回で5点を奪って一気に逆転したわけであるが、普通に考えれば、3点がいいところである。
そこを積極的な走塁を活かして5点まで奪ったことが、この試合のキーポイントになった。
対して、ここから本塁打、スクイズと大技小技を織り交ぜながら2点を返した日大三もしたたかである。
6回を終わった時点で5対5の同点。
ここからの投手戦になることを誰が予想したことだろうか。
両エースが踏ん張り、そして立ち直り、スコアボードには0が刻まれていく。
島袋投手は連投で疲労があり、前半得点を奪われたような気がするのだが、ここから立て直すということは、冬場の鍛錬がものをいったのだろう。
対して日大三の山崎投手は低めを丹念に突くしぶとい投球。
打ち気にはやった興南打線は、ひっかけて内野ゴロを重ねる。
延長戦で勝負を分けたのは「甲子園の魔物」
そして、淡々とした流れのまま延長戦へ突入。
ここでも両投手は疲労の中崩れなかった。
そして、延長12回。
最初に崩れたのは日大三の山崎投手だった。
150球を超えていたのでしかたないのかもしれない。
そして、ここで日大三は今大会初めてと言っていいほどの守備の崩れで興南に勝ち越しを許す。
やはり、高校生。1点も許せない場面。
大観衆の前で硬くなってしまったに違いない。
しかも皮肉なもので、その失策を犯してしまったのが、この試合見えないファインプレーを繰り返していたサードの横尾選手。
甲子園には「魔物」が棲んでいるというが、この土壇場に潜んでいたのかもしれない。
「魔物」といえば、この日は甲子園の風も凄まじかった。
ただ強いだけではなく、打者一人毎にその風向きが変わる。
こんな状況を作り出すスタジアムが他にあるだろうか。
高校生にとってはあまりにも過酷でシビアな状況であった。
興南高校が序盤失策を繰り返したのもの、この「魔物」の仕業としか思えない。
そして、最後の堅守日大三の決勝エラー。
野球、いや高校野球、いや甲子園というものは本当に奥が深い。
興南の強さは「心の強さ」
この球史に残る決勝の勝負を分けたのはどこにあるのだろう。
私は「積極性」にあると思う。
興南の積極的な打撃、積極的な走塁が実力的に負けてない日大三の心を乱したのではないだろうか。
1点を取る前に、ひとつの塁を必死に奪う。
この姿勢が、興南が日大三を秀でていた唯一の部分であったような気がする。
優勝候補を次々と撃破した興南は「完全優勝」と言っていい
それにしても今年の優勝チーム興南高校は強かった。
倒して来た相手は関西(岡山)、知弁和歌山、帝京、神宮大会の覇者大垣日大、そして決勝の日大三と……
ほとんどのチームが優勝経験をもっていたり、優勝候補である。
組み合わせ抽選のあと、興南の優勝を予想できたものはほとんど皆無であったのではないだろうか。
その優勝候補たちをほぼひとりで抑え続けたエース島袋投手は超高校級といっていい。
夏選手権はレベルの高い沖縄のことだから出場できるかわからないが、島袋投手は高校生投手として、プロのスカウトの目玉に違いない。
球速は140キロ前後だが、上背がないにもかかわらず、その角度が素晴らしい。
ストレート、カーブ、スライダーともすべての球種で角度があるから、中々バッティングマシーンでは体感しにくい。
だから強豪チームたちの強打者たちがことごとく空振りを奪われていた。
昨年の菊池投手とはまた違った魅力のある左腕である。
精神的にもタフな感じなのでプロにいってからも楽しみな投手だ(ちょっと気が早いが)。
沖縄野球の強さはどこにあるのか?
にしても、沖縄野球のレベルは高い。
今年はセンバツ史上初の2校出場もそうだが、1昨年に続くセンバツの優勝である。
沖縄野球の強さを知るためには、『南の島の甲子園』著下川祐治をお薦めしたい。
沖縄県民の生活にどれだけ野球というスポーツが根付いているかわかる。
野球を楽しむ姿勢は、年代問わず私生活に入り込んでいるようだ。
また熱いそして儚い夏が4カ月後にやってくる
これで春が終わった。
興南高校、おめでとうございます。
でも、ここからもう夏に向けての戦いは始まっている。
灼熱の甲子園でまた、沖縄勢が躍進するのだろうか。
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高校野球
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プロ野球の開幕もいいが……
プロ野球もセ・パともに開幕した。
開幕ダッシュを決めたチームもあれば、出鼻からコケたチームと悲喜こもごも。
このブログでは、あまり紹介できないかもしれないが(なんせサボり気味なもんで)、その動向をウォッチしていければと思う。
センバツ大会も残り2日
プロ野球もいいが、やっぱりこの時季は私にとっては、春の選抜。
今年は中々観戦できず、もどかしい気持ちでいっぱいなのだが、もうベスト4が出揃ってしまった……
どのチームも投手力がしっかりしており、センバツならではの顔ぶれになった。
21世紀のトルネードに要注目
個人的には、興南の島袋投手に非常に魅力を感じる。
打者に背中を見せるほどのトルネード投法は、メジャーリーグを震撼させた野茂投手を彷彿させる。
優勝を期待したいところだが、他のチームの違い一枚看板なので、最後まで連投がもつかどうかが不安なところだ。
だが、このチームは投手力と守備力の守り型チームでもない。
8連続安打の我如古選手など、1番から9番まで切れ目ない“打”のチームでもある。
そして見逃せないのが、各選手の走塁の意識の高さ。
盗塁はもちろんのこと、次の塁を奪う姿勢、相手のミスに必ず乗じる姿勢は特筆ものである。
センバツは、夏と違って「細やか」な野球をするチームが勝ちあがる傾向にあるが、その筆頭は興南ではないだろうか。
今日は、神宮大会を制した大垣日大との対戦。
両チームとも、高校生とは思えない、野球を知り尽くした野球をするので、レベルの高い攻防を期待したいところだ。
私はやはり興南に肩入れしてしまうだろう。
どうした近畿勢!高校野球のメッカとして情けないぞ
それにしても、今大会の悲しいところは我が近畿勢のていたらくぶり。
高校野球と言えば関西であり、ホームという理があるにもかかわらず、ベスト8に1校も名を連ねなかった。
関西人として、大阪で野球をしていたものにとって、こんな悲しいことはない。
地方都市への選手の流出、各都道府県の戦力の均衡など、様々あげられるが、これからの関西野球を憂いてしまう今日この頃である。
ここからの戦いはひとつのミスが致命傷になるサバイバル
さて今日からはベスト4である。
どのチームも4強に残るだけあって、レベルの高い野球を展開する。
4チームではあるが、戦力は均衡している。
2試合とも1点を争う手に汗握る試合になることは間違いなさそうだ。
今年のセンバツのキーワードは「雨」なのかもしれない
栄冠に近いのは1試合目の勝者だろうか(日大三と広陵)。
今年は雨で2日もの順延があり、ベスト8の戦いが1日に収められた。
ということは、大垣日大が決勝に進めば4日連続の試合になる。
かなり苦しい日程である。
投手が2枚いるとはいえ、こと優勝となると厳しいのかもしれない。
ただ、今日明日と関西は雨予報らしい。
大垣日大にとっては恵みの雨になるのかもしれない。
せっかくここまで勝ち上がってきた4チーム。
どうせなら、日程での有利不利がないように戦わせてあげたい。
もし、今日か明日雨で延期となると、決勝は週末に持ち越される。
センバツとは思えない大観衆が予想される。
ただでさえ日程が押して頭を悩ませる高野連は、観客動員をとるか日程を取るかでさらに頭を悩ませそうだ。
個人的には、自分が観たいのもあるので、雨で順延をちょっとばかり期待してしまうのだが。
そういえば、昨年はセンバツを観る為に帰省していた。
ベスト8から4日連続甲子園に足を運んだのだが、やはり東京で観る甲子園は寂しい。
私にとって甲子園は青春そのものであり、スポーツにのめりこむきっかけにもなったものである。
どこか、遠い存在になってしまったようでやっぱり物悲しい。
お盆はやっぱり帰省して甲子園に足を運ぼうと決める。
じゃないと、私のスポーツ熱は上がらないのだから。
今も昔も鍵は「捕手」と感じているのは私だけ?
個人的な話はこれくらいにしよう。
あとはベスト4の戦いを楽しむだけだ。
私の予想は、願望も込めて広陵対興南の対決。
両チームとも私好みの繊細かつ攻撃的なチームである。
優勝のカギは当然投手力を含めた守備となってくるのだろうが、私は捕手を中心として観ていこうと思う。
「野球は投手力」という慣用句もあるが、こと高校野球に関しては「野球は捕手力」と言っても言い過ぎではない。
毎年、優勝するチームには素晴らしい捕手がいる。
そういう意味でもこの4チームの捕手は、ベスト4に値する素晴らしい選手たちである。
さぁ、残り2日間。思う存分高校野球を楽しもう。
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サボるうえに遊びまくるドあほ |
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やっと開幕したおれの夏 |
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全国各地で、夏の高校野球・地方大会の熱戦が繰り広げられている。 |



