ロビー男

ある銀行のロビーを担当する男の日誌を紹介していきます。(2009年2月より異動で店内事務方に着任)

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運命の時

突然見張り番フリートは前方450メートルほどのところに海面からの高さ17から18メートルの氷山を発見。
ただちに警報ベルを3回鳴らし、ブリッジを呼び出す。
「まっすぐ前方に氷山を発見」と報告。

(見張り員のフリートは双眼鏡無しで見張り台に立っていた。
また、見張り台は吹きさらしになっていて、海風を正面に受けて涙が出てくることだろう。
双眼鏡があれば、少しでも目を風から守れたのではないか。
また、ずっと双眼鏡を覗いていてもそれは非効率でしかない。
陸地や島の見たい部分、海上の浮遊物などをだいたい目で確認し、それから双眼鏡を当てるのが
よいとされる。
ただし、この夜の条件では双眼鏡があったとしても、より早期の氷山の発見は
無理であったとの意見もある。)

ブリッジのムーディ6等航海士はただちにマードック一等航海に知らせる。
マードックは反射的に操舵手に向かって「面舵いっぱい」と叫ぶ。
すぐさま、機関室に「エンジン停止」 「全速逆進」を命じる。
次いでレバーを引き喫水線より下にある水密区画の防水扉を閉める。

操舵手は舵輪をぎりぎりいっぱいまで回す。タイタニック号は左舷に旋回しはじめるが、
氷山は右舷にぶつかり、船腹をなぞるようにかすめて暗闇に去る。

(ここで、面舵がなぜ左旋回なのかというと、当時はまだ、櫓で船を漕いでいたなごりがあり、
左に曲がれ!は、右にきれ!であった。直前に姉妹船のオリンピック号が海軍の巡洋艦と衝突事故を
起こしたのも、この認識が不統一であった為である。1920年ころから現在の通りになったという。)

船の前部にいた乗組員はショックを感じたが、多くの乗客はその衝撃に気づかなかった。
氷山を発見してから衝突までの時間はわずか37秒だった。

〜接触した時の音や振動の描写。〜

見張り役: 「引き裂けるような金属音」
火夫:   「耳障りな、削るような音」
船員:   「船が何かにぶつかったような、ばりばりという音と、きしむような音」
客室係:  「鈍いバリバリという音」が右舷側でするのを聞いた。手すりに走りよると
      「大きな黒い物体」が通りすぎて行くのが見えた。

実際の亀裂は、面積にして1平方メートルぐらいだったという。
しかし、左舷をこするように氷山をかわして、6区画に渡り細長い亀裂が入った。

氷山は船腹をなでる様にかすめて通り、そのため却って船体の多数区画の損傷によって多量の浸水をもたらし沈没に至ってしまった。

これは後に、査問会で回避せずに正面衝突すれば、仮に沈没したとしてもまだ、長時間浮いていられたろうと指摘があった。確かに船は正面は構造上強く造られている。
しかし、とっさの出来事でそこまで冷静に判断することは難しいであろう。)

氷山との衝突の後、速やかには救難信号を出さず午前0時14分になって初めて救難無線を発している。
しかし、タイタニック号から19海里の距離にいたカリフォルニア号の無線は午前零時を過ぎたその時には
切られていた。
(当時は、通信士が就寝すると無線は切っており、24時間交信していたわけではない。
―事故後、無線は24時間中、常時いれておくことが義務化された。―

4月15日
0:00AM  スミス船長はトーマス・アンドリュース造船技師とともに被害状況点検のため船内を一巡。
    まだ、乗客はおろか船長自身も沈没するとは思っていないだろう。
    氷で遊んでいた乗客もいたという。      
    だが、船長に被害の程度を聞かれたアンドリュースは、沈没までに1時間ないし
    1時間半と割り出す。これは、かなり悲観的に出した予想であるが、だいたい当たっていた。
      
    タイタニック号の舳先がゆっくりと沈み始める。
    スミス船長は無線でCQD遭難呼び出しを発信するよう指示。ボイラー室は機能停止。
    轟音をたてて煙突から蒸気の煙が噴出する。

    (これは海水がボイラー室に流れ込み、ボイラー室で大爆発がおきるのを防ぐ為の
     処置であった。但し後述するが、電力を供給する為のボイラーだけは焚き続けられた。)

〜損害について〜

氷山はタイタニックの側面をほぼ90mにわたって擦り、船体の継ぎ目は裂け、
外版はへこんでいた。その結果16の防水区画のうち、
6つに穴が空いてしまう。接触時間はわずかに10秒間であった。

〜浸水の状況〜

衝突より10分もすると、前方の船倉は水にあふれ、郵便室は浸水。
第6ボイラー室は4.2mの深さまで浸水していた。
4区画に浸水しても沈まない設計のタイタニックであったが、6つの区画に浸水すると、
流れ込んできた水の重さで船首が下がってしまう。そして、浸水した防水区画内の水位が
隔壁の高さを超えてしまい、7番目の区画に溢れ出してしまう。船はさらに沈み、
8番目、9番目と次々に浸水してしまう。
船首部分はどんどん重量が増してくる。船首部分が沈む一方で、船尾部分はどんどんせり上がってくる。


このときになって、船長は指示するまで無線を出すなと命じていたフィリップスとハロルドに
初めて、救難信号を出すように命じた。

無線室では、それほど振動を感じてなかった。何が起きたのか知らなかった。
船長に「何の信号を打つのですか。」とフィリップスは聞いた。
船長は「国際規定の救難信号だ。」と答えた。

フィリップスはすぐさま、
「CQD…CQD…MGY…41.46N,50.14W…CQD…MGY…」
CQ=全ての局に告ぐ:D=遭難した:MGY=タイタニックの呼び出し記号
41,46N,50.14W=タイタニックの位置

CQDは、Come Quick Danger 「危険。早く来てくれ!」がそもそもの意味。
国際的な遭難信号であった。
しかし、SOS、 Save Our Soul 「我々の命を救え!」が1908年ころから使われ初めていた。

−わたしはその時、「そうだ、SOSを打て!こんなチャンスはめったにないぞ。」と
フィリップスに言った。
これには、船長もフィリップスも笑った。まだ、ジョークが言えるような、和やかな雰囲気だった。−
   タイタニックはここで世界初のSOS信号を送る。 (ハロルドの証言から)

 −そして、2人はもはや船が傾きかかって沈没する直前までSOSとCQDの両方を打ちつづけ、
  こちらに向かっている船に正確な位置を知らせるべく、命を賭けて打ちつづける。
  ハロルドは奇跡的な生還を果すが、フィリップスは救助されたボート上で絶命する。−
 
乗客も殆ど、事態を楽観視していた。また、深刻な事態になっても遠くに別の船の明かりが見えており、
助けに来てくれると信じて疑わなかった。

この先、恐ろしい運命が待っていた。

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こんにちは。はじめましてー!

TITANIC関連の記事を探していたらこちらに迷い込みました(笑)
そんなわけでトラックバックさせてください!

2009/1/8(木) 午後 7:29 TAKU-201

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