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プエルトリコに生まれたウィリアム・ロドリゲスは、マジシャンになることを夢見て、祖国を離れニューヨークに渡った。

プエルトリコの人々はスペイン語を話す、典型的な南米ラティーノだ。だが、国自体は米国自治連邦区という米国領であり、準アメリカ人的な位置づけにある。海外に出るときに取得するパスポートは、アメリカのパスポートだ。

そんな、アメリカの一部であるプエルトリコだが、豊かさという意味では、お世辞にもアメリカ並とはいえない。そこで、米国領という特権を利用し、アメリカ本土に働きに出かける若者も多い。ウィリアム・ロドリゲスも、そんな若者の1人だった。

ミュージシャンのリッキー・マーティンや、大リーガーなど、アメリカで成功したプエルトリコ出身者も多い。だが、そんな成功者はあくまでごく一部の話だ。

ニューヨークにわたったロドリゲスは、生活のためにビルの清掃員として働き始める。そしていつのまにか、そちらのほうが本業となり、20年近くにわたってあるビルの清掃員として勤めることとなる。

ここまでは、ニューヨークではそこらにいくらでも転がっているような、よくある移民の物語だ。

ただ一点、ロドリゲスと他のプエルトリコ移民の物語が違っていたのは、彼が清掃員として働いていたビルがワールドトレードセンターであり、2001年9月11日の朝も、そこで仕事をしていたことであった。



ウィリアム・ロドリゲスの名がメディアに出たのは911当日。WTC倒壊直後、午後1時半にCNNのインタビューに答えている。
http://www.911myths.com/Rodriguez_CNN1.avi
(動画)
http://freedom4um.com/cgi-bin/readart.cgi?ArtNum=34705
(インタビュー書き起こし)
http://edition.cnn.com/2001/US/09/11/new.york.terror/
(深夜掲載の記事)

CNNのインタビューにおいてロドリゲスは、当日起こったことを次のように描写している。

"We heard a loud rumble, then all of a sudden we heard another rumble like someone moving a whole lot of furniture," Rodriguez said. "And then the elevator opened and a man came into our office and all of his skin was off."

「まず轟音(loud rumble)が聞こえ、次の瞬間に別の轟音が聞こえた。まるで誰かが大量の家具を動かしているような轟音だった。そしてエレベーターが開き、全身の皮膚が剥がれた男がオフィスに入ってきた。」

ロドリゲスは当日朝、WTC1(1機目の飛行機が突入した北棟)の地下で働いていた。証言にあるオフィスとは地下1階のオフィスのこと。ここで、彼は連続した2発の轟音(loud rumble)を聞いていることに注目。

「全身の皮膚が剥がれた男」とは、貨物用エレベーター前で全身に大火傷を負った同僚のFelipe Davidであると後に語っている。 彼が2発目の爆発の後にオフィスに入ってきた、という証言は後々非常に重要な証言になるので、是非記憶にとどめておいてほしい。

A fellow worker Felipe David came into the office. "He had been standing in front of a freight elevator on sub-level 1 about 400 feet from the office when fire burst out of the elevator shaft
http://www.theconservativevoice.com/articles/article.html?id=7762

Felipe Davidの火傷の原因については後に取り上げる。

ロドリゲスは地下にいる従業員の探索、救出にあたった後、消防員や救急隊員と合流する。

かれは仕事の都合上、WTC1の階段のマスターキーを持っていたため、各フロアへの進入路を開けることができた。そこで、閉じ込められている人を救うべく、脱出しようとする人の波をかき分けながら階段を上がり、WTC1崩壊直前まで救出活動にあたったのである。

後日CNNにおいて当時の状況を説明するロドリゲス(動画)
http://www.youtube.com/watch?v=sVsJQ5TONA4



崩壊直前にWTC1を脱出したロドリゲスは、とっさに車の下に身を隠し、上から降り注ぐ落下物から身を守ったという。

皆が・・私を含め・・いかに逃げるかばかりを考えていたあの状況で、消防隊員とともに救出に向かったロドリゲスの勇気ある行為は、まさにヒーローの名に値する。

その後ロドリゲスは、故郷プエルトリコの上院から、National Hero Awardを受賞する。ホワイトハウスにも招かれ、ブッシュ大統領と握手をしたりもした。

911テロは、彼のような名も無きヒーローたちを多く生んだ。夢を追いニューヨークに渡り、そして夢破れた男が、命を懸けて献身的な活動を行う。以前、ミニットマンこそはアメリカンヒーローの典型と書いたことがあるが、ロドリゲスはまさに、「一市民が、いざというときに命をなげうって国民を救う」、その典型であった。ところが・・・

2004年10月、ロドリゲスは、かつて握手をしたブッシュ大統領とその政権に対し、訴訟を起こす。911テロはブッシュ政権の偽装であり、WTCの崩壊は政府の陰謀により爆破されたという、いわゆる制御解体説を唱え、ブッシュ政権は犯罪組織であると告発したのである。
http://en.wikipedia.org/wiki/William_Rodriguez#RICO_lawsuit

同じような政府陰謀論を唱えていたグループにとって、ロドリゲスの参加は大いに歓迎すべきものであった。何となれば911の犠牲者、それもヒーローの1人が、陰謀論に与するのは初めてだったからだ。

911テロの現場における名も無きヒーローは、一転して、911陰謀論を唱える人たちのヒーロー、「政府の圧力を撥ね退けて勇気ある告発をした、初の911犠牲者」となったのである。

そして2005年ごろから、ロドリゲスの証言にも変化が現れる。

1発目の爆破は、彼のいた場所、地下一階より下でおこった。彼は、それをビル破壊のための爆破と解釈する。

そして2発目の爆破は飛行機突入の爆破音であると、それまでの彼自身の証言を翻した。、つまり、飛行機突入前に、WTCを倒壊させるために(政府が仕掛けた)爆弾が地下で爆発したと、主張するようになるのである。(この項続く)

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