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首折り男は首を折り、黒澤は物を盗み、小説家は物語を紡ぎ、あなたはこの本を貪り読む。
胸元えぐる豪速球から消える魔球まで、出し惜しみなく投じられた「ネタ」の数々!
「首折り男」に驚嘆し、「恋」に惑って「怪談」に震え「合コン」では泣き笑い。
黒澤を「悪意」が襲い、「クワガタ」は覗き見され、父は子のため「復讐者」になる。
技巧と趣向が奇跡的に融合した七つの物語を収める、贅沢すぎる連作集。 (内容紹介引用)
表紙の3つのアイテム”小刀” ”金属の棒”(今思うと釣竿?) ”野球少年”。
読み始めるまでは謎でしたねー。
またそれらが気になりながらも伊坂作品、人物のリンクが気になるんですよね。
黒沢さん、お久しぶり♪
またいつどこで出会うか分からないので、人物はしっかりメモだな。
「首折り男の周辺」
・若林順一・絵美夫妻が気になる隣のお兄さん。
ひょっとしたらそのお兄さんが首を折った犯人かもししれない。
・”大藪”という名前で間違えられた小笠原稔には借金がある。
そのため報酬につられて大藪のフリをすることになった。
・中学2年生の中島翔はいじめられていた。
お金を取られているところを体の大きい男性に見られて対決することをすすめられる。
――順一と出会ったときのお兄さん。
あの上手く怒りを収める方法というのは目からウロコでした。
確かに先に他の人が怒り始めると自分が冷静になれるんですよね。
ほら夫婦喧嘩のときとか(笑)。
実体験として感じているのに、実際に行動するのは難しいんですけどね。
また人違いで小笠原が変わっていくのも面白かったです。
人って何がきっかけで変わっていくのかわからないものですね。
そして中島少年。
ここで大きい男性から「キャッチボールの約束」の話が出ます。
約束を守ってもらえなかったから自分は守る、と。
しかしこの男性、大藪と思われる人物は死体で見つかります。
「濡れ衣の話」
丸岡直樹は息子を車で撥ねた女性を小刀で刺してしまう。
その小刀は下校中の少年が落としていったものだった。
少年は祖父母と暮らしており、丸岡はその少年とキャッチボールの約束をする。
以上のことを話してたら「それは、俺かも」と刑事は言う・・・
――時空のねじれ。
言ったり戻ったりで不思議な感覚になります。
最後の「一個くらいもらってあげるよ」は深いですね。
「僕の舟」
若林絵美は黒澤に思い出の人を探して欲しいと頼む。
7歳の頃、遊園地で迷子になったときに出会った少年に、
会社勤めの頃、喧嘩でやられ目を腫らしていた男性。
――うん、確かに頭の中では「水平リーベ僕の舟」に変換されてますね^^
なかなかロマンティックな話。
結局は・・・というのがたまらない^^
「人間らしく」
クワガタの飼育を楽しむ作家の窪田が黒澤に話す神様の話。
――これはあらすじが難しいですねぇ。
言いたいことは分かるし、なるほどとも思う。
でも印象がクワガタしかなーーい><
ちなみについ最近、これに出てきたニジイロクワガタを見てきました。
クワガタの悪意、考えられないけどあるんでしょうね。
「月曜日から逃げろ」
知らない絵が家にあるので返してきてほしいという依頼を受けた黒澤。
後日、言われた通り返しに行くのだが、そこには金庫があった。
思わず手を出した黒澤を見ていたのは防犯カメラで・・・
――これは混乱しました^^;;;
いつがいつで、結局これは?って。
まだちゃんと分かってない気はするぅ^^;;;
「相談役の話」
伊達政宗の息子の秀宗が四国に送られた際、サポート役としてついていった山家清兵衛。
二代目の社長にその常務。
2つの関係はいかに?
――ひえ〜〜、怖いよ〜〜と思いながら読みましたが、最後の部分で「ぷっ」。
ページをめくって再び冷っ!という感じでしょうか。
これはクワガタの彼ですよね^^
「合コンの話」
井上から合コンに誘われた尾花と臼田と佐藤。
尾花の元彼女である江川美鈴とその友人、加藤と木嶋。
この6人の合コンのお話である。
――まず・・・井上真樹夫って言われたらもう五右衛門しか頭に浮かばないんですけど^^;;
あ、ハーロックもあるか^^
全然タイプ違うのになぁと心の中でブチブチ思っておりました。
さて合コンが盛り上がる中、外では事件も起こったり、謎の人物・佐藤についても語られ、
盛り沢山、お腹いっぱいになる話でした。
置いてあるピアノを思いっきり弾けるって凄いよね^^
首だらけの作品。
いろんなバージョンがあるので楽しめた。
でも最近、短編ばかりなので非常に感想を書くのがつらい(←個人的事情ですが)。
もっとどどーんと長い話が読みたいな、伊坂さんの^^
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伊坂幸太郎
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この国は戦争に負けたのだそうだ。
占領軍の先発隊がやってきて、町の人間はそわそわ、おどおどしている。
はるか昔にも鉄国に負けたらしいけれど、戦争に負けるのがどういうことなのか、
町の人間は経験がないからわからない。
人間より寿命が短いのだから、猫の僕だって当然わからない――。
これは猫と戦争と、そして何より、世界の理のおはなし。
どこか不思議になつかしいような/誰も一度も読んだことのない、破格の小説をお届けします。
ジャンル分け不要不可、渾身の傑作。
伊坂幸太郎が放つ、10作目の書き下ろし長編。 (内容紹介引用)
はぁ〜、面白かった。。。
本の世界ってこういう感じ!というのを久し振りに味わったような気がしました。
心の底から満足!!
幸せだなぁ^^
話せる猫のトムくん。
トムくんは上のあらすじにある負けた国に住んでいる猫です。
戦争に負けた国がどういう運命を辿っていくのか。
猫の視点で人間たちをじっくり観察します。
またトムくんはネズミたちから「僕たちを襲わないで欲しい」という願いを受けます。
猫なのに問題を抱え、必死に考え行動するトムくん、そんなトムくんが出会ったのは一人の男性でした。
奥さんとゴタゴタあり、居辛かった家を飛び出してきた男性。
男性の視点もあるにはありますが、基本はトムくんが主人公です。
また合間に出てくるクーパー退治の兵士の話、上手いですね〜。
これだけしっかり書かれていると、私の頭の中ではクーパーがしっかり化け物として定着していました。
でもクーパーを谷に落として、その時に飛び散る液体をかぶると体が消えるって。
よくもまぁ、そんな危険な任務にすすんで立候補できるなぁと思いましたよ。
あ、でも戦争の時もそうですよね。
名誉ある死、ですか。
・・・・・・・・・・・・えっと、ネタバレになってないかしら^^;;;;;
こういう話を読んでいると、上のほうでしか分からない事情というものがたくさんあるんだろうなぁ
という気がしてきますね。
末端の立場にいる者には分からないこと。
それも恩着せがましく「こういうことをやってあげました!」のように振舞われている?
だからといってその隠された事情を全て知ってしまうのも怖いなぁ。
私も猫になりたいかも・・・って猫は猫なりの事情がありますものねぇ。
ふぅ、生きるって大変^^;;
それにしてもビビちゃん(漢字変換なしで^^;の一件、おっかしかったなぁ。
凄いドキドキして苦しくなりながら読んでいたのに(一応あたしも女だから^^)、
なんだい!そりゃ!!って感じですよね。
全くもう、ブツブツブツブツ・・・(でもうれしい^^)。
物語として面白かったので、人物に関してとやかく言うのはやめとこうと思っていましたが、
やっぱり言いたい!
「片目の兵長、好きだ〜♪」
最後まで読んでデヘヘヘヘ^^
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その決断が未来を変える。
連鎖して、三つの世界を変動させる。
こだわりとたくらみに満ちた三中篇を貫く、伊坂幸太郎が見ている未来とは―。
未来三部作。 (内容「BOOK」データベースより)
伊坂さん必殺(?)“考えさせられる作品”。
『魔王』と似ていますね。
眠りを誘うための作品ではなく、頭がクリアな時にガッツリ読まないと理解できないかも。
ということで、昼寝前に読んだ紅子さんは半分も理解できてません^^;;
「PK」「超人」「密使」の繋がりの見える三部作。
ゴチャっとしているけど、基本的に出てくる人は変わらない(はず?^^;)。
1人の人物が中心ではなく、起こった出来事が中心で、その周りにいた人たちの話ってことでいいのかな。
だから主人公という主人公がいない、と思ったけど解釈間違っているかしら^^;;
伊坂さんの作品では名言もたくさん飛び出しますが、
今回は引用の引用で「臆病は伝染する。そして、勇気も伝染する」でしょうか。
「臆病は伝染する」だけだったら単純にもショボンとなってしまうのですが、
その後の「勇気も伝染する」という言葉でよしっ!と立ち上がれる気がします。
私がその伝染させる一人目になれるとは思わないけど、
勇気ではなくとも良い影響を周りに与えられたらいいなと思いました。
それから印象的だったのは“次郎君”。
こういう子育てもありかなぁと思っていたら、あれれれれ^^
「密使」の一人の犠牲で世界を救うというのは悩まされました。
生贄?
あまり考えたくない話です。
もっとじっくり再読することが必要かも。
再読できたら追記で感想を。
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太宰治の未完の絶筆「グッド・バイ」から想像を膨らませて創った、まったく新しい物語。
1話が50人だけのために書かれた「ゆうびん小説」が、いまあなたのもとに。 (内容「BOOK」データベースより)
予約するのを忘れていて、他の方々の記事を目にして図書館に走りましたが、さすが伊坂さん!
図書館利用人口の少ないここでも予約の数は多かったです。
おかげでこんなに出遅れてしまいました^^;
はぁ〜、読めた読めた。
主人公・星野一彦が〈あのバス〉で連れて行かれる前、付き合っている女性一人一人とお別れをしていく話です。
一人一人?!
そうなんです、星野は二股・・・ではなくなんと五股だったんですね〜。
その事実だけを知ってしまうと星野という男はとんでもないワルだ、と思ってしまいそうですが、
不思議なことに読みながら嫌悪感を覚えることはなかったです。
どの女性にも真剣だったんですよね。
もし〈あのバス〉に乗ることがなかったらどうなったのかなぁと思うのですが・・・誰を選んだんでしょうね^^
そこはやはり女優さんかなぁ。
どうしよう。
一人一人の話をしようかとも思ったのですが、長くなりそうなのでとても簡単に。
一人目、苺狩りで出会った廣瀬あかり。普通のOLさん。
二人目、「フレンチ・コネクション」を観たことがありますか?で出会った霜月りさ子。子持ち。
三人目、泥棒みたいな格好が気になり声を掛けられた如月ユミ。一人キャッツアイ。
四人目、耳鼻科で出会った神田那美子。計算・数字が大好き。
五人目、スポーツドリンクを味見させた有須睦子。女優。
以上の女性たちです。
出会いとしては那美子の出会いが好きでしたねー。
一番普通にありそうですし。
逆に一人キャッツアイはないだろう!とも^^;
でもルパン三世をずーっと見続けていると(現在、息子が夢中で毎晩見ている^^;)、
私もできるような気がしてくるんですよね。
吸盤を手足につけて天井を歩いたりとか(笑)。
残念なことに次元や五右衛門の役ができる人がいないのでやりませんけど^^
別れのやり取りで好きだったのは睦子。
睦子の場合は女優になるきっかけの話や、“村田兆治”なんかも好きでしたね。
マネージャーの佐野の歌により「バイバイ、ブラックバード」についても分かりましたし。
あとは・・・あかりの話はジャンボラーメンの思い出(?)しかないです^^;
りさ子の話はやはり不知火刑事?(笑)
那美子の話はずんずん暗い話になりそうでしたが、バッグ屋での繭美vs店員が面白かったり、
最後の微笑んでる那美子が印象的だったりで真っ暗ではありませんでした。
こういうことでニッコリできるようになれたら幸せだなぁ。
最後の章で〈あのバス〉についても分かるかと思ったら、そのままでしたね。
どうなるのかが分からない分、余計に不気味でしたが・・・どうなったんだろうなぁ。
死なない程度の制裁?^^;;
それにしても繭美からあんな案が出るとは思いませんでした。
五股も捨てたもんじゃないっ!(笑)
ところできっと読まれた方は同じ想像をしていらっしゃいますよね?
繭美=あの方^^;
見た目といい、口ぶりといいそっくりで、登場した瞬間からマツ美・・違う、あの方になっていました。
伊坂さんもそのおつもりで描かれたのかしら?
太宰治の『グッド・バイ』、存在すら知りませんでした。
その前に太宰作品って読んだことあったっけなぁ〜^^;;;
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元殺し屋の「木村」は、幼い息子に重傷を負わせた相手に復讐するため、
東京発盛岡行きの東北新幹線“はやて”に乗り込む。
狡猾な中学生「王子」。
腕利きの二人組「蜜柑」&「檸檬」。
ツキのない殺し屋「七尾」。
彼らもそれぞれの思惑のもとに同じ新幹線に乗り込み―物騒な奴らが再びやって来た。
『グラスホッパー』に続く、殺し屋たちの狂想曲。
3年ぶりの書き下ろし長編。 (内容「BOOK」データベースより)
『グラスホッパー』系(?)の話だとは知らずに手を取りました。
伊坂さんの作品の中で「合わない〜」と思った作品の一つである『グラスホッパー』。
記事としては残していませんが、ブログを始める前の感想メモによると
どうやら“読みにくかった”ことと、自殺屋という存在が訳分からん(←メモそのまんま)ということらしい。
まず最初の“読みにくかった”、これに関しては逆に読みやすい作品だったと思いますので、第一関門クリア♪
更に自殺屋ではなく純粋な(?)殺し屋がわらわらと出てきますが、
とりあえずお話の世界なので良いだろうということで、第二関門もクリア♪♪
つまりは最近の伊坂さんの作品のように分かりにくい文章ではなく、
昔の伊坂さんっぽく軽快で面白かったということで宜しいかと思われます^^
木村はビルから息子を突き落とした王子(名前なのだ)を殺しに新幹線に乗り込みます。
しかし王子は木村の行動を全て予見していて、逆に木村を脅しにかかります。
「僕に何か起こって電話に出ないと、息子さんの病院に紛れ込んでいる人物が息子さんの命を奪いますよ」
ちなみに王子は中学生。
くそ生意気でこの作品の登場人物の中では一番憎たらしい人物です。
またこの新幹線に乗り込んでいる腕利きの“果物”二人組み、檸檬と蜜柑。
峰岸というある世界では有名な人物の息子を盛岡まで無事に送り届けること、
更に身代金(息子は誘拐されていた)も一緒に運ぶことを依頼され、新幹線に乗っていました。
トーマスの例えばかりを使う檸檬に・・・あれ?蜜柑ってどういう性格でしたっけ?^^;
何か特徴があったかなぁ。
記憶にあるのは読書家というくらいで、あとは紅子さんの好みだなぁということしか覚えていません(笑)。
それから不運の塊のような通称「天道虫」の七尾。
彼は東京駅を出発した新幹線の中にあるトランク(檸檬&蜜柑が運んでいるもの)を盗んで、上野で降りること。
盗むのは容易にできても、駅でなかなか降りれない七尾はどこまでもついていない男です。
ただかなり切羽詰った時には頭の回転が速くなり、想像もしない行動が取れるように。
なんだい、かっこいいじゃん!!!
あとは女装をした男性の方とそのお連れ(こちらも男性)とか、
真面目な塾講師の鈴木(←これって・・・?)、スズメバチとか、
登場してすぐに消された狼とか、まぁ物騒な人物も含めてたくさん出てきます。
それだけ物騒な方々ばかりですので、新幹線も普通に走ってはいるものの大変なことになるのは自然なこと。
お金の詰まったトランクはあちらに行ったりこちらに行ったり。
檸檬&蜜柑と七尾の間でウロウロするのは分かりますが、そこに元々関係のなかった王子が絡んできて。
王子、目障りすぎる〜〜〜!!!
それも純粋そうな顔して大人たちをコロコロ転がしているんですよね。
運も王子に味方し過ぎだし(七尾に分けてあげて下さい)。
彼一人がいたがためにここまで大騒動になったとしか言いようがないくらい、事態をかき混ぜる存在でした。
途中も面白いのですが、やはり見所は後半。
順番がバラバラになるかもしれませんが、名シーンを自分のためにも残しておきたいと思います。
これから読まれる方は飛ばされた方が無難かも。。。
・七尾vs檸檬&蜜柑のシーン
七尾vs檸檬の力比べでは「七尾、やるねぇ〜」と素直に感心しました^^
でも座ったままでバトルするって・・・他のお客さんは見ても見ぬフリだったのかな。
七尾vs蜜柑は頭脳対決。
ここであの女装した方が使われるとは^^
他にも短時間であれだけトラップを仕掛けた七尾、これで運さえ良ければねぇ(笑)。
・王子と檸檬、その後蜜柑
何と言ってもトーマスのシールでしょう^^
あれだけトーマストーマストーマスとうんざりするくらい薀蓄を垂れ続けた檸檬の近くにいれば、
興味のなかった蜜柑もあのキーとなるシールだけは覚えるのだと。
ただ王子と蜜柑の銃対決、あれは王子の頭が勝ったのか運が味方したのか。。。
・王子vs鈴木の「どうして人は殺してはいけないんですか」対決?
『グラスホッパー』を忘れているので何ともいえないのですが、やはり鈴木は出てきた人物なんでしょうか?
覚えていないのが悲し過ぎる〜><
・助っ人夫婦参上
お父さんの“臭い”による人物判断(?)。
王子に対して「くせぇくせぇ」言っていたのが気持ちよかった〜♪
その時点で王子は成敗されると思いました(この後王子がどうなったのかは不明・・・?)。
あとは穏やかな老婦人にしか見えなかったお母さん、あなたはかっこよすぎます*^^*
この夫婦も『グラスホッパー』で活躍していたのかしら。
今読んだらまた違った感想を持てるのかもしれないですね。
試してみようっと。
・裏助っ人の繁
何と言っても電光掲示板でしょう^^
王子が何を考えているのかはさっぱり理解できませんでしたが(理解したくもない)、
他の人たちは殺し屋だけど良い人たちで(ほんとか?)どこも頑張れ〜と応援しながら読みました。
あ、そう考えると完全な悪である王子の存在は必要だったということかな。
きっと王子を応援する読者はいないと思うし(いたら・・・どうしよう^^;;;;;)。
久し振りに伊坂さんを読んだなぁと思える満足作品でした。
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