えぇ!?獣医さんが鉄砲持つってヤバくない?

鉄砲もって、9年もたっちまった!あと1年で。。。

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2006年11月12日

月の初めに熱にうなされてX3に参加できなかった。
あれは悔しかったなぁ。
こっちは熱ネタでヒィヒィ言ってるのにさ、わざわざトラックバックまでしてくださる御仁もおられて、正直に申しまして「いかにX3が楽しかったか」自慢にしか見えないっちゅーの!

そんななかで、一筋の後光の差したコメントがあったのを皆様覚えてらっしゃるだろうか。


え?
オレだろうって?
んー。
まーねー。
あー。。。

わかりましたよっ
コメントしてくださる方は基本的に皆様「ネ申」です!
ありがとうございます!

特にキングオブコメンターとしてですね、 [ ToT ] さんが「温泉に来い」と情報くださったんですよね。
もー、こっちは抗生物質漬けで腸内炎上して屁まみれになってるんですけどね。
行くしかないじゃないですか。
車で一時間くらいだし。
運転中に心置きなくプープーやったって誰も咎めないし。

でもね。
日曜日の午前中から始まっている納会射撃なんですけどね。
普通に往診依頼で牛さんと遊んでましたよ。
しょーがないですから、射面の隙をついて撃たしてもらいましょうよ。
そういうわけで昼過ぎからの出発です。

しかし、今日は風がある。
往診してても、寒いし。
おまけに少々雨模様だ。
仮に時間が空いてたとしても、去年の自分ならばこんな日には行かない。

それをおしてなお、出かけようとしているのは一体何がそうさせているのか。
まだ許可の下りていない682のケースを恨めしく眺め、
686Eと許可証を携えながら僕は考えてしまった。
タートルネックのセーターに猟用のジャケットを着込んでディーゼルエンジンに火を灯す。
雲は低く、折からの雨は強さを増し、車のフロントガラスに突き刺さる。
あまり知られていない山道をショートカットして車は走る。
鬱蒼とした森を抜けて、まばらな集落をいくつか過ぎる。
直線の道路は少なく、大抵が曲がりくねったアップダウンが続いた。

ややきつい上り坂を駆けて射撃場といつもの沼が顔を出すと、場違いなほど景気のよい破裂音が響いてきた。
いつも車の少ない駐車場が、今日は隙間もないほど満杯になっている。
何度かその前を行ったり来たりして、しかたなく路肩に止めたほどだ。

車を降りて、肌寒い射場を覗いてみる。
そこには、30人以上の人間が真剣にクレーに向かう姿があった。

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トラップ射面。

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スキート射面。
文字通り大賑わいだ。
この寒さと雨をモノともせず、盛大にバンバン撃っている。

トラップ射面では、一度に2枚のクレーが同時に飛び出す「ダブルトラップ競技」をやっており、スキート射面では、地面をクレーが転がっていく「ラビット競技」が行われていた。
ラビットなどは、話には聞いていたがはじめて目にする光景だ。

サロンに入ると、無骨な調理場から盛大に湯気が立ち昇っている。
10人程が壁に張り出された採点表の行方を見守っている。
おカミさんが、事務机と大なべを行ったり来たり。
場長はストーブのそばで灰皿にタバコをこすりつけながら今日の一番の選手の調子について話している。
温泉射撃場全開大放出だ!

「こんちわっ」
「よう、撃っていくんだろ。ダブルトラップが終わったら、やれるから。時間あるだろ。」と場長が言った。
頑丈な顎。
長年守り抜いてきた信念を刻んだかのような目じりのシワ。
指導者にふさわしい年輪を重ねた笑顔がのぞく。
きっと、山では頼りにされるリーダーなのだろう。

競技の終わったトラップ射面。
ひとりで686Eをセットし、パイプ椅子に腰を下ろしてみる。
バッグの山肌に茂る木々は鮮やかに紅葉し、しぐれが原色を一層鮮やかに染め上げている。

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寒さと雨が湿度を押し上げバックストップから立ち昇る温泉の噴煙が、今日はやけにはっきり見える。
人々が背中を丸めて、暖かいサロンの中に消えていく。
身も凍るような気温の中、ポケットに両手を突っ込んで縮こまってなお、僕は射面の美しさにそこを立ち去れないでいた。

「べとさん、熱は大丈夫だったんですか。」
トラップ射面にぽつりと置かれた686Eを見て、 [ ToT ] さんが声をかけてきてくれた。
「あ、はい。あの、書き込みしてくださった方ですか。」
「ええ。僕フィールド競技もやるし、JUNさんのブログも見たりして、日クレにも入っているんです。なかなかブログまではやれないんですけどね。」人なつこい笑顔が印象的な [ ToT ] さんだ。
「おお。JUNさんもご存知なんですか。」
「はい(笑)。今日はアノ682は持ってこられたんですか?」
「明日許可もらいに行くんで。今はガンロッカーに置いてけぼりデス。」僕は下を向いてこたえた。
「それは残念だったなぁ。アレは僕もチェックしていたんですよ。」

なんと、ここにも682をチェックしていた方が。。。!
おい。682よ。聞いたか。
お前有名だな。
そのうちマジで魂こもってくるんじゃね?

プーラーさんがプーラー室から「はじめていいよ。」と言ってくれた。
僕が立ち上がり、686Eを小脇にかかえると、不意に風が凪いだ。
射面を見ると、白いものがまっすぐに落ちてきていた。

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「さむいわけだ。」
そうひとりごちて、ひとりで1番射台に立つ。
12番の実包を上下の薬室に「コス」「コス」と、こめる。
なんともいえない、好きな感触だ。
バックストップを見渡してみる。
さっきよりも大量に雪が舞い降りてきた。
豪華な都会の夜景を見ながら窓付きエレベータで昇っているような気がした。
ゲームのギャラクシアンのように、銀河の星々が降っているような気にもなった。

「をー。ぎゃらくしーっ」
まったく。
すげえ遊びだな。
こいつは。

機関部を閉鎖する。
足は肩幅。
45度の角度をつけている。
膝はよく動けるようにすこしクッションをもたせる。
胸は、射面に対して真正面だ。
銃床の床尾板を大胸筋に押し当てる。
利き手でグリップを握り、左手で先台の感触を確かめる。
頬を木の銃床に押し当て、頭を傾けないように気をつける。
照星の位置をよく見て、それから焦点を放出器の方へ合わせる。

「あいっ」
言うや否や、クレーが飛ぶ。
まるで眼球を動かすように、銃口が動く。
照星と銃口の影から、クレーの破片が四方に飛び散る。
機関部を解放して、ふうっと息を吐いた。

1ラウンド目が18枚。
2ラウンド目で20枚撃破/25放出という成績だった。
去年から何も進歩していないが、肩の力が抜けてきたような感じはある。

射撃を終えて、サロンに入ると鍋が振舞われていた。
聞けばクマ鍋だそうだ。
「僕もご相伴に預からせてもらって良いでしょうか。」おずおずと尋ねると、
「あいよっ」
おカミさんがたっぷりとドンブリに分けてくれた。

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「う、うまい。」
獣臭など、微塵もない。
ふるふるとした、上質で贅沢なコラーゲン。
鳥のささ身のような筋繊維とねっちりした噛み応え。
牛にも負けない、堂々とした肉々しさ。
そしてどうだろう、この鍋の味付けの奥ゆかしさ。
グルタミン酸調味料のような、脳に直線的に突き刺さるような破壊的な旨味ではない。
キツネの嫁入りのように、音もなく、しずしずとやって来る、厳かでスゴミのある旨みだ。
クマって、すげぇんだな。
本当にすげぇ。

来るべき猟期に思いをはせつつ3号弾と1発弾を購入する。
そう。
絞りの少ない682は、1発弾を発射できるのだ。

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帰り道。
いよいよ景色が白黒の世界に突入だ。
やべー。
ノーマルタイヤのままじゃんよ。

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