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せなぱぱさん、ありがとう。3年ぶりのブログです。これからまた、宜しくお願いします。

プロ野球の本

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私の「野球の師」

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私には、「野球ファンの師」と呼ぶべき方が、何人かいらっしゃいます。
(aout様・shin様・・・etc)


「初代・師匠」は、やっぱり親父。
物心ついた時には、「タテジマ・22番のパジャマ」を着せられていて、手にはグローブをはめられ・・。

「問答・無用」でタイガース信者になり、「巨人には、悪い奴が一杯いるんだ。阪神がやっつけないといけないんだ」という「教育」を受けました。



「タイガースへの鎮魂歌」(朝日新聞社・刊)

88年・初版。
親父が、何気に買ってきた本です。

手にしたのは、高校に入学した年でした。
「またこんなモノ買ってきやがった。。タマキ? 知らんな・・・」


「タイガースファンの著名人&ライターの書いたトラトラ本」は、すでに家に何冊もありました。
いわゆる、「タイガース・万歳!!」本。

「どうせまた、”そういう系”の本なのだろう」と思いながら、暇つぶしに読んでみる。




体中に、「電気」が走りました。

ぜんぜん大袈裟でなく、「脳天をかち割られたような衝撃」でした。


「野球本」は、何冊も何冊も読んできた。
しかし、「衝撃」を感じたのは、初めてでした。

今年で「野球ファン歴・32年」になりますが、この年が「大きな大きな転換期」になりました。

嬉しくて嬉しくて、涙が出そうにも・・なった。
「こんなライターさんが、いてくれたんだ・・・!!」


そもそも、タイガース・ファンというのは、試合の勝敗やチームの順位などに、まったく拘泥しないものである。

「原辰徳の打率とホームラン数にだけは、勝率と勝ち星で負けないでほしい」といった気持ちは、おれの心のなかにも、なくはない。しかし、「最下位を脱出しなければ恥だ」とか、「是が非でも勝ってほしい」といった考えはない。

そのような気持ちを真剣に抱いているのは、おそらく一昨年(85年)の優勝フィーバーにつられてファンになった、にわかトラキチだけだろう。


膝をバンバン叩きながら、「そう! そうなんだよ! そうなんだよね!!」と、叫んでいました。

(「一昨年の優勝フィーバー」の部分を、「星野タイガース以降に」と書き換えれば、今でもそのママ通用するぞ・・・!!)


「負けたのは腹が立つけど、掛布のホームランが観られたから良かったよな!」

・・親父は神宮球場からの帰りみち、「いつも」そんなことを言っていました。

そう、「いつもいつも負けていた」のです(笑)。

でも、「掛布のホームラン」が見られれば、それだけで大満足だった。
そういう「観戦法」を教えてくれたのは、親父でした。

親父は、正しかったんだ。
親父もオレも、「正しいタイガース・ファン」(笑)だったんだ・・!!




後楽園の巨人戦で負けると、翌日は学校で「針のむしろ」になる。

「阪神、弱すぎ」
「PL学園にも勝てないよ」
「21世紀まで優勝は出来ないね」
「やっぱり野球は巨人だよ」  ・・・・


うるせえやい。

オレは「巨人さえ優勝しなければ」、それでイイんだヨ・・!!



こう書くと、ひたすらスポーツ新聞の順位表にのみ注目している巨人ファンのなかからは、やれ「負け惜しみ」だの「負け”虎”の遠吠え」だのと、わらう声が出てくるに違いない。
しかし、タイガース・ファンの文芸評論家、柄谷行人氏が、”タイガースが優勝した直後”に、次のような文章を東京タイムズ紙上に発表しているのだ。

「阪神ファンは、面白いゲームを求めているのであって、巨人ファンのように退屈なV9の再現など期待していない。今や負け惜しみでこういっているのではないことは明らかである」

おれも、柄谷氏と同様、タイガースはタイガースらしいおもろい野球を見せてくれればそれでいい、といいたいのだ。


ところが、そのようなオレたちタイガース・ファンに真っ向から対立する連中がいる。
この国のマスコミであり、ジャーナリズムである。

彼らは、「タイガース8連敗!」「泥沼の最下位!」「阪神は何故勝てない!?」などと、タイガース・ファンにとって”まったく意味のないこと”を、連日叫び立てている。



Q.「掛布がオーナーに批判されたり、マスコミに”引退”と騒がれたりしたのは、彼がチーム内で孤立しているからで、さらに最近の掛布は、副業のスポーツ店経営に精を出し、練習を疎かにしているという声もある。そんな掛布をどう思う?」


なんとも思わない。

7月3日の巨人戦で、掛布はスタメン4番として復帰し、第一打席、槙原の投げた内角低めの素晴らしいフォークボールをものの見事にホームランした。あの一打は、4月29日の対巨人戦で、西本の内角低めストレートをバックスクリーン横に打ち返した落合(ドラゴンズ)の一打とともに、何年も先まで記憶に残る今シーズン最高のホームランだった。

それが、一部のマスコミが書いたように、チーム内で孤立し、副業に精を出し、練習を疎かにした結果生まれたのなら、掛布には、是非ともそのような態度と行動をとり続けてほしい。


Q.「広岡監督待望論があるようだが・・・」


そんなもの、あるはずがない。

広岡氏が監督になれば、たしかに優勝できるかもしれない。
しかし、タイガースがタイガースでなくなる。

「虎は、肉を好む。」



電気が走って、膝を叩いて、大笑いして・・・泣きました。

「野球の楽しみ方」「プロ野球の在り方」を、教えていただきました。


「たまき・まさゆき」。

「プロ野球のチームは、公共の財産。チーム名は企業名でなく、地域名にするべき」

「プロ野球は、勝ち負けだけを楽しむスポーツではない」  ・・・・
  


「2番目の師匠」に、なりました。






「星野タイガース以降のファン」「今年こそ優勝や!と叫ぶファン」の方々に、ぜひともご一読いただきたいと・・願います。

(アマゾンで買える。たぶん)


「隠れファン歴・32年」の男からの・・・お願いです。

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「野球の、証明」

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小学生のころ、夏休みのたびに宝塚に住む叔父の家に預けられたわたしは、彼の運転する自転車の荷台に跨って、毎晩西宮球場に通った。そこでわたしの見たものは、猛々しい「男の世界」ともいうべき「大人の世界」だった。

閑散とした観客席。 それどころか、ステテコに腹巻姿で酒瓶を手にした男たちがチラホラいるだけ・・という、殺伐とした空気の漂うなかで、米田や梶本は、見る者が身震いするような快速球を投げて敵をねじ伏せ、スペンサーは、豪快なスウィングと背筋に冷たいものが走るほどのダイナミックなスライディングで敵を蹴散らした。さらに、衆木・バルボン・本屋敷・・・。

子供心には、やはり西宮よりも甲子園へ行きたいという気持ちが強かったが、それでもわたしは、いつのまにか西宮球場とブレーブスの野球の、野性味溢れる魅力にとり憑かれてしまった。



中学生になったわたしは、主にテレビの画面で長嶋茂雄の華麗なプレイに拍手を贈りながら、タイガースがジャイアンツをコテンパンにやっつけることを祈り、しかし心の底では「でも、本物のワイルドなベースボールは西宮や日生や藤井寺で行なわれている」と信じていた。
当時のオールスター戦で、つねにパ・リーグがセ・リーグを負かしていたのは、その証明であり、日本シリーズでブレーブスがジャイアンツに苦杯を舐めさせられ続けたといっても、「なあに、米田や梶本の全盛期にやっていれば、チョチョイノチョイで勝っていた」と思えば、さほど苦痛にもならなかった。



このような、わたしのパ・リーグに対する思い入れは、1975年から78年の阪急ブレーブスの4連覇で、頂点を迎えた。

誰がどう見ても、当時のブレーブスの野球は日本一すばらしいものだった。それは、何も玄人好みというような少数派にしか喜ばれないものではなく、福本や蓑田の走塁に代表されるようにスピード感溢れる爽やかさに満ち、山田の投球フォームを見ればわかるようにスマートで美しく、今井の雄ちゃんのようなひょうきんな面も持ち合わせ、長嶋茂雄のプレイしない長嶋ジャイアンツはもちろん、ドジばかりを繰り返していた阪神タイガースなど、足もとにもおよばぬ魅力に満ち充ちていた。

が、人気では圧倒的にジャイアンツやタイガースに及ばず、ブレーブスには「灰色」などという現実とは掛け離れた嘘のイメージがまとわりつき続けた。




1978年のスワローズとの日本シリーズは、とくに語るべきことはない。
第7戦でレフトの線審を務めたセ・リーグの審判員が、大杉のファウルをホームランとミスジャッジした結果、ブレーブスは負けてしまった。

しかし、そのときブレーブスのファンが外野席で掲げた『野球の証明』という大きな垂れ幕には感動した。
それは、当時人気を集めた角川映画「野生の証明」をもじったパロディだったのだが、まさにわたしにとってのブレーブスは、20年以上にわたって野球のすばらしさを証明してくれた、見事なチームだった。


(スポーツライター・玉木正之氏)



高校時代に、神田の書店で立ち読みをした本です。

このコラムを読んだときの、身震いするほどの感動は、いまも忘れません。



阪急ブレーブスを失った「悲しみ」と、「オレの愛した球団は、こんなにも素晴らしく、美しかったのだ!」という、「誇り」と・・。




「野球の証明」

こんなにも美しいコピーを、わたしは他に知りません。




ずっとずっと、この素晴らしいコラムのことが忘れられず、神田の古書店街に行くたび、十数年間、この本を探し続けました。

結局、見つからなかった。




「ネット・ショッピング」で、あまりにも呆気なく・・発見されました。





ありがとう、アマゾン。


永遠なれ、阪急ブレーブス。

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