ハニワ堂古書店

店主の西貢が日々考えたことや体験したことをつづるブログです!

ソウル体感録

[ リスト ]

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

(写真1枚目)ソウルの街角で買ったBig Issue
(写真2枚目)ソウル宗廟公園で見た紅葉。韓国は今紅葉真っ盛り。
(写真3枚目)ソウルの庶民の道、ピマッコル(避馬小路)。昔は食堂や飲み屋が延々と続く通りだったのだが、都心再開発のため今は一部しか残されていない。


韓国から戻ってきました。
11月末の韓国はとても寒かったですが、自分の原点に立ち帰ることができたような経験でした。

思えば私の外国体験は韓国から始まったのでした。
十年以上前に初めて足を踏む入れた韓国という外国に、どこかしら心ひかれ、その縁でここまで来ました。
その後韓国で一年間暮らすことにもなり、外国から来た多くの留学生たちと知り合いました。
出会った人々は、ロシア、中国、カナダ、アメリカ、イラン、パキスタン、インド、アルメニア、インドネシア、台湾、ベトナム、ウズベキスタンなど多岐にわたります。
彼らとの友情は一生大切にしていきたいと思っています。

私は韓国を訪ねることで初めて外国を知り、韓国で暮らしてさらに広い世界を知りました。 
私の世界を見る目は韓国体験を通じて養われたといっても過言ではありません。
そういう意味で、私は韓国に育てられたといえるのかもしれません。
韓国には恩があり、私自身深い思い入れがあります。

約半年ぶりの韓国だったので、韓国語を忘れていないか心配だったのですが、思ったより何とかなりました。もちろん語学力は暮らしていた時より劣化しているのですが、意思疎通にはそんなに苦労しませんでした。

今回ソウルで出会ったちょっといい話でも紹介してみましょう。

ソウルの地下鉄駅周辺でおじさんがBig Issueという雑誌を笑顔で売っていました。
Big Issueとは皆さんも知ってのとおり、ホームレスが売っている雑誌のことです。
この日のソウルは氷点下近くの寒さで風も吹いていました。
道行く人々は足早に通りすぎるだけで誰もBig Issueには見向きもしないのですが、おじさんは笑顔で売り続けていました。
「おじさんだって寒いだろうに・・・」と思いながら私は通り過ぎましたが、おじさんが凍てつく寒さの中でも笑顔を絶やさないのを見て、ふと気が変わりました。
この人になら支援してあげたい、雑誌を買ってあげたいと思ったからです。そう思って来た道をひきかえし、おじさんに声をかけました。
「一冊いくらですか?」
「3000ウォンです。(今のレートなら230円くらい)」
そうして3000ウォンを取り出そうと財布を開けてみたのですが、あいにく1000ウォン札がない。
一万ウォン札を出してお釣りをもらおうかな?でもおじさんがお釣りを持ってなかったらどうしようかな?なんて考えていたら、おじさんがこんなことを言い出しました。
「お金がありませんか?なら、このまま持って行ってください」
と言ってBig Issueを私に渡してくるのです。
「え?何ですって?」
「このまま持って行ってください。お金はまた来られた時で構いませんから・・・」
冗談ではありません。私は一時的な旅行者でこのおじさんに会うことはおそらく二度とないでしょう。
このまま雑誌だけ持って行ったら、支援どころか私がおじさんに損をさせてしまうことになります。
私はただでもらっていくことを断固拒否して、一万ウォン札を出しました。
おじさんはそれを受け取るとお釣りの7000ウォンを渡してくれました。
「きちんと数えてくださいよ。手がかじかんでるせいで、お釣りを間違えて渡しているかもしれませんから・・・」
私はお釣りがきちんと合っているのを確かめると、おじさんに「大変でしょうけど頑張ってくださいね」と言って地下鉄駅に駆け込みました。

おじさんがホームレスなのかどうかは知りませんが、寒空の下でBig Issueを売っているところから見て生活が楽ではない人でしょう。
そんな人でありながら、笑顔を絶やさず、「お金がないならこのまま持っていってください」と言えるのはなかなか無いことだと思います。
それにしてもつくづく思うのは韓国人のお金へのこだわりのなさです。見知らぬ旅行者のために切符を買ってあげたりするような韓国人の情の世界です。

ああ、思えば私が韓国語を話せるようになりたいと思ったのも、そういう韓国人たちの深い心に触れたいと思ったからなのでした。
韓国の街角で物売りをしているような人たちに気のきいた冗談でも言って笑わせられるような、そんな心のふれあいをしたいと思って言葉を学んでいたのでした。

最近すっかり忘れてしまっていたそんな初心をふと思い出しつつ、その時の目的を少しは達成できたのではないか?と一人自己満足にふける今日この頃でありました。

閉じる コメント(2)

顔アイコン

親韓派日本人を見かけるのは難しい時世です。
暖かい愛情を感じさせる文です。

2013/4/9(火) 午後 1:35 [ johnkim ]

顔アイコン

私はべつに自分のことを親韓派だとは思っていません。
ただ、韓国とは縁があるので、自然と人間同士の交流は生まれるものです。
韓国の中に好きな人もいるし、嫌いな人もいます。それは日本人を相手にする時も同じです。
일본인도 한국인도 중국인도 모두 다 사람이잖아요. 아무리 언어나 문화가 달라도 이해할 수 있는 부분이 꼭 있다고 믿고 있을 뿐이에요.

2013/4/9(火) 午後 6:49 [ 西貢 ]


.
西貢
西貢
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
友だち(1)
  • kino3
友だち一覧
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

標準グループ

登録されていません

検索 検索

過去の記事一覧

よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事