ハニワ堂古書店

店主の西貢が日々考えたことや体験したことをつづるブログです!

院生サバイバル日記

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全7ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7]

[ 前のページ | 次のページ ]

はるか先のあの峰へ


最近、めずらしく真面目に勉強しています。
勉強すればするほど自分に足りないものが見えてきて、落ち込んでしまいます。
それとともに、目指すべき目標がどれだけ高いのかがようやくわかってきたような気がします。

最近、自分が目指すべき研究者像が見えてきたような気がします。
その理想ははるか遠く、そこに至るまでにどれだけ時間がかかるかわかりません。ただ手探りで一歩一歩進んでいくしかないのでしょう。
まるで地図の無い山を登るような気分です。

志高き乞食であれ


私は今奨学金の申請書を書いている。
この種の申請書を書くのは大の苦手である。
生理的に駄目なのだ。

奨学金の申請書を書くときには、研究業績や研究計画、研究の意義などを長々と述べるものだが、その内容を一言で要約すると至極単純である。


「お金をください」
 ・・・ということだ。

何のことはない。道端で頭を下げる物乞いと同じだ。
私たちの場合は、路傍ではなく、申請書の中で物乞いをしているのだ。

「お金をください」というメッセージをオブラートに包んで、「研究業績」やら「研究計画」やらでゴテゴテと飾りつけをして、さも立派な事が書いてあるかのように取り繕って物乞いをするのである。
それが私たち大学院生の宿命のようなものだ。

好きだろうが嫌いだろうが関係なく、そうやって奨学金を受けなければ生活していけない。
働いて生活費を稼ぐには、私たちはフリーターよりも不利な立場にいるのだから。

ただし普通の物乞いとは少し違うところもある。
普通の乞食は自分の哀れさを強調してお金をもらうが、私たちは自分の能力や志をアピールしてお金をもらうのである。
自己アピールするために必要なのは卑屈さではなく、傲慢さである。「自分はこんなに高い志を持っているんだぞ」とアピールできるような傲慢さである。

私にはまだそのような高い志と傲慢さが足りない。だから自己アピールが苦手なのだ。

この世界で生きていくためには志を高く持ち、それをアピールしていく臆面の無さが必要である。
願わくばそのような高い志を持ちたい。
物乞いをすることに引け目を感じるのではなく、逆に「自分に投資させてやってるんだ」と思えるくらいの傲慢さが欲しい。

だから私は心の中で自分に向かってこう念じる。
「志高き乞食であれ」と。

これ何てロープレ?


みつぐはきょうかんのだめだしをうけた。せいしんてきに154のダメージ!
みつぐはかいふくのじゅもん「なんとかなるなる」をとなえた。みつぐのせいしんてきHPが100かいふくした!


研究者の道ってやつは、ロールプレイングゲームに似ていると思います。
ゼミ発表や学会発表、論文執筆や研究計画書執筆などの実戦を経て、経験値を蓄え、レベルアップしながら、さらに強い敵(大きな課題)との戦いを挑むというところが特に。
当然経験を積むにつれて自分のレベルは上がっていくのだけれど、課される負担もそれに伴って大きくなっていくので、実質的負担はそんなに変わりません。いや、むしろ負担は大きくなっているかも・・・?
精神的ダメージを受けすぎて、「みつぐはきずつきたおれた。みつぐはたたかいにやぶれた」(マザー風)という状況になることもありますが、そのまま倒れっぱなしではありません。
ロールプレイングゲームの主人公のように、何回戦いに負けてもまた復活します。プレイヤーにゲームを続ける意思があるうちは、ゲームオーバーではないのです。
ただロールプレイングゲームと違うところが二つあります。

一つ目は、戦いに負けても所持金が半分にならないこと(当たり前だが・・・)。
二つ目は、一緒に戦ってくれる仲間がいないこと。文系研究者は基本的に孤独なのです。

ちなみに私はこれまでに、
・最初のゼミ発表(最初の敵?)
・卒業論文(中ボス1)
・修士論文(中ボス2)
・最初の学会発表(中ボス3)

という経験を積んできました。今は最初の学会誌投稿(中ボス4?)を狙って日々精進中です。
しかし、中ボスはいても、ラスボスはいるのだろうか・・・?
ロールプレイングゲームと違う点の三つ目は、「何をやったらゲーム終了なのかわからない」ところでしょうかね。

もし研究者の道がシューティングゲームやアクションゲームのようにセーブができないものだったらいやですね。負けたら最初からやり直しなんて、つらすぎます。


最近自室の本棚を整理しました。
本のせいで自分の生活スペースが少しずつ侵食されてきたためです。

ベッドの上にも下にも本だらけで、部屋の中で少し動けば本にぶつかるという有様でした。
「これでは書斎というより書庫の中で暮らしているようなものだ!!」
ということに気付き、人間らしい生活を取り戻すために本の大量処分をはかることにしたのです。

しかし本を捨てるというのはなかなかつらいものです。
この数年間全く読まなかった本でも、いざ捨てるとなると、様々な思い出が浮かんできて捨てられなくなるのです。
「ああ、この本を古本屋で見つけたのは3年前の冬だったなあ・・・」とか思い出にひたり始めると、さあ大変。
本の整理がまったく終わらない。

「ごめんね。もううちでは置いておけないんだ」と涙をこらえつつ心を鬼にして荒縄でくるんで、資源ごみに出しに行く。
この気分を例えるなら、飼えなくなったペットを捨てる飼い主ってカンジ?

とりあえず本もペットも、無責任に買って(飼って)はいけないなあ・・・と反省。

買ったばかりのきれいな本はブックオフに売りに行きました。
11冊で500円。
思ったよりお金になりました。
ついでだからこのお金でマンガ本でも買おうかと思いましたが、それでは元の木阿弥なので、我慢して帰りました。

とりあえず本を処分して本棚整理を終わらせたら、少しは部屋がスッキリしました。
ベッドの上から本が消えて、本と添い寝することはなくなりました。
これからも本との同棲生活はずっと続きそうなので、賢いつきあい方を覚えたいものです。

ゼミ前の苦闘(後編)



 翌日目が覚めると、ゼミの先輩から電話がきた。
 「先生が風邪を引いたから、今日のゼミはお休みだって、」
 助かった!と貢は思った。これでこの苦しいゼミ準備から解放された。
 間に合うか、間に合わないかで悩む必要はもう無いのだ。
 
 喜びのあまり飛び跳ねたくなったところで目が覚めた。

 ・・・夢だったのだ。

 机の上に置いてある目覚まし時計を覗き込むと、午前4時だった。まだベッドに入ってから1時間も経っていない。

 (我ながら、よっぽど逃げ出したがってるんだなぁ・・・)

 ゼミの準備でここまで弱気になったのは初めてだったので、思わず苦笑いが出た。
 
 (目が覚めてしまったのだからまた作業を始めるべきか?それとも5時までもう一眠りすべきか?)

 しかし起き上がる気力は無く、布団の中でモゾモゾするのが精一杯だった。
 そんなことを考えているうちに、もし寝過ごしたら?という不安が頭をもたげてきた。
 精神的に相当疲れているであろう今の状態で本気で寝入ってしまったら、普通に8時くらいまで寝てしまうのではないか?もし8時に目を覚ましたら、午後2時までの残り時間は6時間。6時間で14ページを終わらせるとすると・・・

             6÷14=3/7

 1ページを30分で読んでも間に合わない計算になる!
 寝過ごしたら絶望的だな。
 そんなことを考えて布団の中で悶えているうちに少しずつ眠たくなってきた。
 ようやく眠りについたかと思ったところで目覚ましが鳴った。

 (折角気持ちよく眠れるところだったのに、どうしてこんなところで起こすんだよ)
  と心の中で目覚ましに不満を述べた後で、
 (でもここで目覚ましが鳴らなかったら、確実に寝過ごしていたな・・・)
  と思い直し、「目覚まし様、ありがとうございます」と軽く頭を下げた。

 さて、作業に取り掛かろうかと思ったが、頭がきちんと働かない。
 英語を読む気が全く起こらない。
 眠れない人はどうして羊を数えるのだろうか・・・などとどうでもいい考えしか浮かばない。

 やる気が起こらないままボーッとしていたら、いつの間にか時計の針は5時半を回っていた。

 気分転換にコーヒーでもいれようかと思った。
 インスタントの安物だけど、少しは頭が冴えるかもしれない。湯を沸かしながら、英文を読もうと思ったが、やっぱり頭が働かない。謎の英単語が頭の中をグルグルと飛び回っているだけでちっとも理解できない。

 お湯が沸いたのでコーヒーをいれて飲んだ。夜明け前のブラックコーヒーはやけに渋かった。
 非常食のつもりでまとめ買いしていた大豆でできたスティック(「Soy何とか」という名前だった)をコーヒーと一緒に食べた。

 (今日はこれがブランチ代わりになるかもしれないな・・・)

 この残り時間では正式なブランチを摂る時間はもう無いかもしれない、と思った。

 英文を読みつつレジュメを作っているうちに窓の外が少しずつ明るくなっていくのがわかった。夜明けは近い。

 目を休めるために朝焼けの空を眺めながら、今日のゼミ発表がどうなろうと、今頃通勤列車に乗っているサラリーマンのみなさんにとってはどうでもいいことなんだよな、などと思った。
 
 午前9時を過ぎ、残りページ数が10ページを切った頃から、俄然テンションが上がってくるのを感じた。寝不足ゆえのハイテンションだろうか。

 心なしか、読むスピードも速くなった気がする。
 自分の頭に英語の神が降臨したかのような気がした。

 実際には疲れのためにわからない箇所が目に入らなくなり、わかる箇所だけで要約文を作っているから速くなっただけなのだが、本人はそのことに気づかない。

 ひどい時には段落の一文目しか目を通さず、一文目だけを訳してその段落の要約を終わらせたこともある。(それでもうまくいくことがある)

 全く辞書を引かずに思い込みと勢いだけで読んでいるうちに、いつの間にか最後のページまでたどり着いていた。
 レジュメを作り終えたのは、午後1時過ぎだった。予想より早く終わっていた。

 (やればできるもんだなあ!)

 絶対に間に合わないと思い、夢の中で現実逃避まで謀った貢だったが、どうにか終わらせることができた。
 よかったよかった、と胸を撫で下ろしつつも、内容については若干の不安もあった。
 ほとんど辞書を引かずに思い込みだけで読み進めたので、思わぬ間違いがありはしないかと思った。
 でももう一度読み直す気は起こらなかった。そんな気力も時間も無い。
 
 とりあえず着替えて、レジュメをプリントアウトして、忘れ物が無いかどうかをチェックしてから、家を出た。その足取りは軽かった。
                       (完)

 (後日談)
 今まで何度もゼミの準備をしてきましたが、現実逃避願望が夢にまで出てきたのはこのときだけでした。もう二度とあんな体験はしたくないです・・・。
 ちなみにそのとき作ったレジュメは今でも読み返す勇気が無いほどひどいものです。
 「kind」という単語があったのですが、「種類」と訳すべきところを「親切な」と訳してしまって失笑を買ったことが昨日の事のように思い出されます。

全7ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7]

[ 前のページ | 次のページ ]


.
西貢
西貢
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
友だち(1)
  • kino3
友だち一覧
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

標準グループ

登録されていません

検索 検索

過去の記事一覧

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事