その男は、金が手に入ると、酒を買っては呑む毎日で、
その結果酒代を得る為、悪事に手を染め始め、投獄される事も度々ありました。
そして牢内で、ふと気付いた事がありました。
それは入牢してくる罪人達と、
娑婆で働いている人達との相貌に著しい相違がある事でした。
そして出牢したある日のこと、町を歩いていると、
「あなたは剣難の相があり、死相が出ている。
せいぜい持って一年の命です。陰徳を積みなされ」
と町易者に言われます。
男は、陰徳を積むため、僧侶になろうと考えました。
しかし、寺の住職は、
「お前がこれからの一年間、
麦と白豆(大豆)だけの食事を続けたならば
入門を許してやってもいい」
と言いました。
男は、この日から酒もぷっつりと絶ち、
麦と白豆だけの食事を続けます。
そして一年後には、剣難の相が消えうせ、
見違える程の躰になっていたのです。
そこで再び一年後、以前の易者とバッタリ出くわし、
「不思議と剣難の相が消えている。
何か大きな功徳を積まなかったか?」
と聞かれました。
男は、
「別に何もしなかったが、食事を麦と白豆だけにした」
と言うと、
「食を節する事は、天地に陰徳を積む事であり、
それにより、知らず知らずに天録が書き換えられ、
人相まで変わったのだ」
と教えられました。
その男は運命が変わってしまい、
のちに「水野南北」という日本屈指の観相家
(人の容貌・骨格を見て、その性質・運命・吉凶を判断する事で
一般には「人相見」として知られる)になりました。
大東流 霊的食養道
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