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【BOLERO】
新たな、世界を発見した。
アコースティックギター奏者の『押尾コータロー』なる世界である。
ギターの印象と言えば単調なリズムを奏でるイメージが強かったが、このアーティストの曲を聴くとギターの音色だけでなく、パーカッション・ベース・ハープ・琴など多種多彩な音色が、一本のギター全体を使い、しなやかな10本の指を余すことなく使うことによって奏でられ、まるで、2次元、3次元、4次元いやそれらを超越した空間を作り出し、その空間が無限大に広がるようである。
氏の奏でる曲で好きなのが2曲ある。
一つは『ボレロ』。ボレロとは元々スペインの舞踊曲であり、バレエの曲としても用いられている。
おいらも東京バレエ団主催のバレエでこの音色は有名であり,すでに承知していたが、バレエの場合(簡略なあらすじはセビリアのとある酒場。一人の踊り子が、舞台で足慣らしをしている。やがて興が乗ってきて、振りが大きくなってくる。最初はそっぽを向いていた客たちも、次第に踊りに目を向け、最後には一緒に踊り出すという設定のバレエ)は演者の前に、オーケストラがあって、各々のパートが集合体となってボレロの最初の静寂な音色から最終までの躍動感溢れる音色と演者の舞で、それはそれで素晴らしい芸術性を表現している。しかし、氏の音色はオーケストラの様な音色を一つのギターと一つの身体が一対となり、氏独特の世界観を作り出す。
あたかもおいらの頭の中でバレエのボレロが行なわれている様な錯覚になる。
そして、もう一つ好きなのが『Merry Christmas Mr. Lawrence』である。この曲は言わずと知れた大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』の主題歌で坂本龍一の作品ある。
おいらはこの曲が大好きで、特に坂本龍一のピアノで奏でる単調な音色が哀愁を誘う好きな曲であるが、押尾コータローが演奏すると幻想と神秘の世界に誘われる。
まるで、静寂な湖に佇んでいると、どこからともなく自然の音色が聞こえてくるかのように・・・
是非とも『押尾コータロー』の世界を堪能して欲しい物である。
(この人は絶対、世界に通用する。)
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