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今年の3月退職するまでの8年間、私は多良木町で仕事をしてきました。熊本から単身赴任し、産婦人科医が一人もいない初めての土地、球磨郡で私にできる地域の周産期医療体制を作り上げる努力をしてきました。地域住民との信頼関係も少しづつ築かれて、平成13年8月、私に○○○が発症する前年は分娩120例/年、手術50例/年、の実績でした。救急車で搬送中、死を覚悟しました。懐かしい思い出と一緒に多良木町は私の第2の故郷になっています。
一句、 「 母の様に多良木を包む山々が好き 」筆者
多良木町、湯前町、あさぎり町、水上町は上球磨地方といわれ、盆地です。この句は季語が入らないので俳句にならないですね。
さて、話題というのは他でもありません。多良木町に関する2つの情報が最近新聞やテレビを介して報道されました。
①鶏インフルエンザ多良木町で発生。
今回熊本県が対応した危機管理体制はその迅速性、実行までの行動力、感染発生地域自治体の協力など模範となるものでありました。
②多良木町槻木小学校,再開校。
今年4月、閉校されていた多良木町槻木の槻木小学校が再開校される。
ここ槻木は多良木町から車で約40分、ひと山越えた処にひっそりした村落がある。陸の孤島とはこういう処をいう。雑貨店が一軒。閉鎖された小学校と古い神社が目ぼしい建物である。ここに今年から小学入学の子供さんを持った夫婦が移住してきた。そこで、小学校を再開することになったのである。
そこまでしなくてもという意見があったでありましょう。実は私もその意見であるのですが、私もできることならこれが核になって槻木が昔のような活気ある村になってもらいたいと思うのですが無理でしょう。
別の方策、期間限定の分校式、他校との生徒交流などの方が現実的と思われます。1人の新入生に、教師、事務職員、保健師、校舎管理、考えただけでも長続きしない感を受けます。
日本国民の少子化、進行する人口減が解決されない限り、こういう自然豊かな村落の消失が続くのでしょうか。
この話題と全く関係ありませんが、一番恐ろしいのは、それに反して外国人移住者が増加している点です。田舎の人は善良です。ゆっくりゆっくり、目立たぬように増加する意図的外国人移住者について注意しなければなりません。
2012・07・16 槻木へ行く途中の山頂から、球磨郡盆地を展望(曇り日でした)。この山頂を超えて下ると槻木へ着く。道はまあまあ良い。途中、車に行きあうことはまずない。夜間走行、エンスト危険。
2012・07.16 槻木小学校。 私が訪問した時は閉校になっていて、槻木の村民たち(この学校の卒業生なのでしょう)の手で小奇麗に清掃されていた。
2012・07・16 道を挟んで清流が流れており、この川をうまく利用して学校プールとして使用していた。学校から水着を着て、道を横切ると天然プールがある。ときどき大きなヤマメが入り込んで泳いでいたりするそうです。これを見ていると小学生がキャーキャーと喜んでいる様が目に見えます。
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球磨郡地方
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私の勤務している病院は地域医療支援病院の役割も担っている地方自治体公立病院であり、3か所の僻地診療所へ医師3名を派遣している。椎原診療所の派遣医師が学会出席のため、代行医師の要請が来た。はじめ院長が行かれる予定でしたが、手術の予定が入ったので私が一日代行することになった。
午前7::30、私の公舎へ車が迎えに来た。途中通過する五木村まで約30分、 五木村は人吉市で球磨川と合流する川辺川の上流に存する小村で、長い間、川辺川ダムの建設で反対派と推進派の対立が続いて、今もって解決されていない。
五木村のダム建設予定地から川辺川に沿ってさらに30分、対向車が来ると離合地点までどちらかがバックしないと離合できない山道が続く。見下ろせば谷底に川辺川、見上げれば角度の高い山の崖である。今にも崖崩れ、落石に遇うかもしれない。こんなとこでは道路の幅を拡張するのは大変な工事になると思われるが、橋、トンネルの工事は着々と進んでいた。
約15名ほどの患者さんを診て午後4時に椎原診療所を後にした。ほとんどがお年寄りで、高血圧、腰痛、糖尿病などの慢性疾患で薬を処方してもらいに来られる方々であった。
行き帰りの車中で考えたことが、2つ(3つ)あった。一つは自然と人工施設の調和のこと、あと一つは無医村問題のこと、もう一つ付録に、田植えの済んだ田んぼを見て水平ということを考えてみた。(続く)
2013・06・27 五木村を過ぎると間もなくこのような狭い道路が椎原村まで続く。椎原村はもう五家荘といってもよい。秋は紅葉のメッカでもある。
2013・06・27 がけ崩れで通行止めの箇所があった。
2013・06・27 川辺ダム建設予定地付近。 確かに素人にもダム建設に適した地形であることが分かる。両岸間の距離が適度で深く谷底を形成しており、ここにダムを作れば相当量の貯水が可能であるとみた。しかし、ダムをつくるのに適した地形だからという理由で為政者たちに自然を破壊してまでダムを作られたら、たまったものではない。
ここ数日続く雨で川は濁っているが、いつもはコバルト色の清流で、ヤマメやアユがたくさん生息している。
2013・06・27 ダム建設付近に住んでいた人々が移転してできた新しい村落
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私が、この地に赴任した年の夏に槻木という処へヤマメを釣りに車で行ったことがある。ひと山超えたところにひっそりとした村落があり、郵便局兼雑貨店が一軒あるのみで小学校と小学校の横に神社が一つ、それと当院が主に内科系医師を派遣している村の診療所がある以外は何もないところです。この小学校のすぐ下に川が流れており、その川が夏は学校のプールに利用されていました。その時は水着を来た子供たちが泳いでいましたが、今日行ってみると、プールは雨で増水していたせいか誰も泳いでいませんでした。
帰りに村の人に聞いて知ったのですが、数年前に槻木小学校は廃校になったとのこと。それでもカラフルな校舎は残されていました、なんとなくさびしい気持ちになりました。都会ではあまり関心がないと思われますが、少子化と高齢化はこういう小さな村にとっては村の存続という重大問題なのです。。
2012・07・16 小学校の川のプール
2012・07・16 廃校になっていた槻木小学校
2012・07・16 槻木の川、この少し下流が小学校のプールでした。
2012・07・16 平成9年に多良木から槻木までの山の頂上にできたトンネル(多良木〜槻木 約40分) 2012・07・16 途中にあった湧水、おいしかった。
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朝4時、分娩があった。帰宅してすぐに眠れそうにないので、昨日、あさぎり町の天子公園へドライブして汲んできた天子の水でコーヒーを沸かして飲んでみた。気のせいかいつもより美味いような気がした。お茶ならもっと水の違いが分かるかも知れない。
ここはいつか行ってみたいと思っていた。車で20分くらい。熊本名水100選に選ばれている湧水公園である。5月は3万本の菖蒲が咲き誇るという。昨日は駐車場から湧水場まで100mほどやや枯れかかったアジサイの小道が続いていた。湧水場は水(天子の水)を汲んでいいようになっている。たまたま車にポリ容器を積んでいたので駐車場へ引き返し、汲んで帰った。私がドライブで訪れる場所は奇妙に誰もいないことが多い。今回も私一人であった。澄み切った湧水が滾々と湧き出ていて小川を作りその周囲に見ごろが終わった菖蒲が生育していた。ここは多分夜は蛍も飛び交うに違いない。
2012・07・08
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