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蟹工船

9/25 〈dTV〉

実は2回目なのですが、以前観たのが中学3年の春休み(3年半前)で全くと言っていいほど覚えてなかったので久しぶりに鑑賞しました。
覚えていることといえば、浅川監督(西島秀俊)が暴力的ということくらいでした。(笑)

原作は小林多喜二の同名小説で、プロレタリア文学の代表作です。

蟹工船は「工船」であって「航船」ではないので航海法は適用されず、工場でもないので労働法規も適用されませんでした。東北一円の貧困層から募集した出稼ぎ労働者に対する会社側の非人道的酷使がその法規の間でまかり通っていたそうです。また北洋漁業振興の国策から、政府も会社側と示し合わせてそれを黙認していたそうです。
「いやしくも仕事が国家的である以上、戦争と同じなんだ」
劇中、監督が労働者に対して何度も口にする言葉です。洗脳のようでした。

労働者たちは、今の生活は嫌だけれど何も出来ない と思っていましたが、あるきっかけでロシア人との交流を経たことにより、自分達の権利意識に目ざめてストライキを起こします。
「自分の事は、自分で決める」
当たり前といえば当たり前なのかもしれませんが、これはとても大事なことだと思います。
ロシア人の通訳者(手塚とおる)がカタコトで話す言葉がとても響きました。小学生でも分かるような簡単な言葉で話すのですが、奥が深くて考えさせられます。
この通訳者がとても大きな存在になっています。

『蟹工船』には特定の主人公はいません。
それは、代表者など立てなくても行動した本人が自身の人生の主役なのだ、という意味なのではないかなぁと自分で勝手に思っています。

改めて観てみると、当時(15歳)の自分の幼さというか考えの無さというか浅はかさというか、何も理解せずに観ていたんだなぁと気付きました。
最初の10分こそ、これまでのイメージ通りでしたが、全体を通してあんなにも希望に満ち溢れていてコメディ要素のある作品だったかと思い、新鮮でした。
(あれを「希望に満ち溢れる」と考えるのは邪道かもしれませんが…)

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