どうなっちゃうの?日本の将来

県から土地の寄附を強要されている。すでに占有されて竹島状態・・・。

フジ子・ヘミング(シナリオ)

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クラッシクのピアニスト「フジ子・ヘミング」


フジ子・ヘミングはこんな人



普段は聞かないクラッシク。
フジ子・ヘミングのピアノを聴いて・・・。
何かが違う。

ピアニストの経歴や人生観を読んで驚いた。
物凄い人生。
不屈の闘志?
高齢化社会の申し子?

現代のスーパーおばさんだった〜〜〜。

テレビ等でドラマ化されているが、自分なりにシナリオにしてみました・・・。

登場人物


フジ子・ヘミング(日本名、大月フジ子)
大月投網子(フジ子・ヘミングの母。ピアニスト)
大月ウルフ(フジ子の弟。俳優)
大月吉野(大月投網子の姉。日本画家)

ジョスタ・ゲオルギ・ヘミング(フジ子の父、画家)
大月礼子(フジ子のいとこ。投網子の弟子)

児玉須賀子(彫金家、投網子の弟子)
助川敏弥(作曲家、芸大の同級生)
山本直純(作曲家、芸大の先輩)
岩城宏之(指揮者、芸大の先輩)
小澤征爾(指揮者、山本直純の友人)

井口基成(ピアニスト、桐朋学園教授)
渡辺暁雄(日本フィルの創立指揮者)
クラウス(フジ子の恋人、ファゴット音楽学生)
レオニード・クロィツァー
レナード・バーンスタイン

中村岳陵(日本画家、大月吉野の師)
豊田恵子(リサーチャー)
女児(フジ子の生徒)
その母親
その父親

劇団の団長
劇団員数名

酒場の男1
酒場の男2
酒場の男3


「泣きながら、パンを食べた事の無い者は、青春を語れない」ゲーテ

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「奇跡のピアニスト」
〜フジ子・ヘミング物語〜(シナリオ)最終回

最初から御読みいただくには(梗概と登場人物)↓
http://blogs.yahoo.co.jp/w1919taka/39155902.html


※カーネギー大ホール(2001年6月)
超満員の会場。

※同、舞台裏
   フジ子が演奏前で緊張感している様子。
   児玉須賀子が衣装等のコーディネートをしている。
   競演する「ウィーン・アルティス弦楽四重奏団」も緊張して控えている。
   大月礼子がスタッフと打ち合わせをしている。
   開演前に慌しく動き回っている人達。
   ウルフがフジ子に近づいて来る。
ウルフ「姉さん、おめでとう」
フジ子「有難う」
ウルフ「これで、母さんも認めてくれると思うよ」
頷く、フジ子。

※カーネギー大ホールの舞台
   ステージに登場するフジ子。
   会場が割れんばかりの拍手。
   フジ子が演奏を始める「ラ・カンパネラ」の曲が以後のシーンに最後まで続く。

※フジ子が、過去に出会った人達の顔がオーバーラップする。
   演奏するフジ子の眼から、大粒の涙がこぼれ落ちる。
   それは、熱演するフジ子の汗の様にも見えた。
   フジ子の演奏が終り、観衆に深々と頭を下げる。
   ゆっくりと頭を上げた満足そうな顔のフジ子。
   ストップモーション。

   スタンディング・オベーション。満場の大喝采が鳴り止まない。
   その喝采にかぶって
フジ子のN「あたしサァ、どんな時でも夢は失わないの。昔から夢ばかり見ている子だったし、夢の世界に遊ぶのって楽しいじゃない」

   フジ子の業績がロールテロップで流れる。
   「3年連続、ゴールドディスク大賞受賞」
   「米国同時多発テロの被災者救済の為に1年間のCDの売上印税全額を寄付」
「アフガニスタン難民の為に出演料を寄付」
「各動物保護団体に寄付」
「世田谷中の捨て猫達の為に、去勢手術代金を寄付」
「野良猫の治療費やワクチン代の為にバザーを開催」
    拍手が終わる。

※黒みの画面
   静寂が戻って、アンコール曲「ハンガリア舞曲」が微かに聞こえてくる。
フジ子のN「夢がひとつかなったワ。・・・あたし精一杯弾いたの。また次の夢に向かって頑張るわ・・・」

   エンドタイトル
   スッタフ・キャストの長いロールテロップが流れて行く。

字幕スーパー
「ラベルのクープランの墓を聞きながら死にたい」
「ハンガリア舞曲」が終わり、字幕スーパー FO

フジ子のN「母さん、やっと恩返しが出来るかもしれないね・・・」


END


フジ子・ヘミングの代表曲「ラ・カンパネラ」
「クラッシック」が嫌いな人も是非聴いてね〜〜〜。






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「奇跡のピアニスト」
〜フジ子・ヘミング物語〜(シナリオ)14

最初から御読みいただくには(梗概と登場人物)↓
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※フジ子の自宅
フジ子と投網子の弟子達との演奏会。
テレビの取材クルーが入っている。
フジ子が「木枯らし」を弾き始める。
フジ子のN「物思いにふけりながら弾ける曲が好き」
  CDプロデューサー藤井身理も座って、録音テープを回している。

※レコード会社の事務所
フジ子の写真と録音テープ。
テープからフジ子のピアノ曲が流れている。
曲を聴きながら、藤井と上司の部長が話している。
部長「なに〜!この人のCDを出したい?藤井!お前は、何年プロデューサーをやっているんだ!クラッシックはな〜!若いカワイコちゃんか、国際コンクールの優勝者以外はダメだ!新人高齢ピアニストのCDを誰が買うんだ?」
  返す言葉が無い藤井。
部長「老人会か?老人ホームか?」
部長の一言一言にビビリながら、聞いている藤井、段々と小さくなる。

※上野公園旧東京音学校奏楽堂の全景
テロップ「1998 4/15」

※同、入口。
フジ子の自分で作ったコンサートのポスターが貼られている。

※同、内部
  カメラリハーサルで代役がステージに立って、カメラポジションを決めている。
コンサート会場をテレビ局の固定カメラと移動カメラが動き廻り、ライト、マイク、音響等のスタッフがセッティングの準備等でごった返している。

※同、奏楽堂の入口
観客が長蛇の列を成している。

※同、グランドピアノが置かれたステージ
客席は立ち見が出るほどの超満員。
フジ子が登場すると、満場の拍手。
フジ子がピアノを弾き始める。
テロップ「演奏会用練習曲」
静まり返った観客。
演奏するフジ子の姿がFOして行く。
フジ子のN「ピアノを弾いていると、必ず風景が見えるの・・・こんな年齢になってしまったけれど、やはり人生をもう一度取り戻したい・・・」

※建国記念日の靖国神社。(1999年)
今にも雪が降り出しそうな空。
  右翼の街宣車から、軍艦マーチが大きな音で流れている。
その街宣車が信号を無視して、傍若無人に走り回る。
物々しく軽微をしていた機動隊の警察官は見ているだけ。
私服だけが必要に右翼の動きを写真に撮っている。

※フジ子のピアノ部屋
自宅で、白ワインを飲みながらピアノを弾いているフジ子
側のテレビが映っている。
フジ子のN「わたしには祖国もない・・・」

※テレビ画面
ドキュメント番組『フジコ〜あるピアニストの奇跡〜』
ラストテロップが流れている。
  フジ子が不満そうにテレビのスイッチを切る。
手にした、白ワインを飲み干すと、猫を抱き寄せタバコに火を付ける。

※深夜、テレビ局の事務所
アルバイトの留守番が一人。
机に足を乗せ、踏ん反りかえって漫画を読んでいる。
側の電話機が急に鳴り出す。
面倒くさそうに電話に出ようとすると、次々と電話が鳴り出す。
慌てて、その一つの電話を取るアルバイトの留守番。
電話の声「フジ子の演奏がもっと聴きたい」
バイト「えっ?何の事ですか?」
電話の声「今やってた番組の人だよ」
話しているうちに、他の電話が鳴り続けているので、
バイト「ちょ、ちょっと待ってください」
次の電話に出る。
電話の声「あの人に、手紙を書きたいので住所を教えてください」
多くの人達からの反響で、「感動した」「涙が出た」「演奏会に行きたい」等の声が響き渡る。
バイトはうろたえるだけ。
フジ子のN「夢に向かっていても、それは自分との闘いよ。自分との闘いに負けなければ、たとえ、夢が叶わなくとも、後悔しなくて済むじゃない」

※レコード会社の社内
社員が慌しく動き回る中で、藤井が部長のデスクの前で話している。
藤井「テレビの反響が、すごかったらしいですよ」
部長「なっ!1回でも曲を聴けば判るんだよ。俺が思った通りだよ!」
驚いたように部長の顔を見る藤井。
部長「始めて曲を聴いた時から思っていたんだ。チャンスだぞ!藤井。フジ子のCDを発売しよう。必ず売れるぞ!」
部長、拳を握り締め確信を持って、
部長「藤井!契約を取って来い!」
藤井「はい!」
藤井は、喜びを胸に部屋を飛び出していく。

※フジ子の居間
テーブルの上に、CD発売の契約書が置かれている。
テーブルを挟んで座っているフジ子と藤井。
藤井「お願いします」
藤井が深々と頭を下げて、
藤井「契約書の内容はですね・・・」
と説明しようとしている間も無く、フジ子があっ気なくサインする。
呆然とサインされた契約書とフジ子の顔を交互に見詰める藤井。
フジ子は、何も無かった様に足元を歩き回る猫を抱き上げ頬ずりをする。
フジ子のN「招き猫って言うけど、この子たちが私に、カンバックをもたらしたような気がするの・・・」

※全国のCD店
全国の店頭に並ぶ、フジ子のCDがオーバーラップ。
若い女性が、フジ子のCDを手に取り買って行く。

※酒屋の前
空き瓶運びのバイトをしている劇団員。
イヤホーンでCDを聞きながら、働いている。
劇団の団長が通りかかる。
劇団員「大家さんのCD買っちゃった」
団長「俺も買いに行く所なんだ。年齢的にもフジ子さんには、負けられないぞ」
笑顔で頷く団員と分かれる団長。

※軍艦マーチが鳴り響くパチンコ屋
酒場の男がイヤホーンでCDを聞き乍ら、パチンコを打っている。
横に積み上げられたドル箱。
入ってきたパチンコ仲間が酒場の男の肩を叩く。
酒場の男はイヤホーンを片方外す。
パチ友「今日は出してるな」
酒場の男「何時でも出てるよ」
パチ友「何を聞いているんだ」
酒場の男「クラッシック」
パチ友「クラッシック〜?カラオケの練習はどうした?」
酒場の男「やめた。俺、有名人のお友達になったから・・・」
不思議そうな顔のパチ友。
酒場の男「CDにサインして貰ったんだ」
フジ子のCDケースを見せびらかす酒場の男。


つづく・・・。


フジコ〜あるピアニストの奇跡〜DVDジャケット
イメージ 1





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「奇跡のピアニスト」
〜フジ子・ヘミング物語〜(シナリオ)13

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※ベルリンのアパート
フジ子の自宅で、ピアノを弾いている金髪の少女。
フジ子が教師をしているのだ。
足元を歩き廻る猫。
ヨーロッパ各地での演奏活動がオーバーラップ。
フジ子のN「ドイツで動物達とのんびり暮らす事に決めたの・・・ここに帰ってくると懐かしくて、故郷のような気がするのよね」

※フジ子のアパート
羽を傷付けたハトが窓辺に止まっている。
フジ子は、その鳩を簡単に捕まえて、鳩の手当てをする。
側で見ている猫達。
フジ子「お前たちの餌代を稼いでくるからね。良い子でお留守番してるのよ」
部屋を出て行くフジ子。

※ベルリンの市場
野菜や果物が豊富に並べられた露天市場。
フジ子が、夕食と猫の餌を買い求めている。

※フジ子のアパート
買い物から帰って来たフジ子。
ドアを開けて中に入ると、ケガをした鳩と猫が一緒に寝ていた。
微笑むフジ子。

※ドイツ、フジ子の部屋
電話が鳴る、素早く受話器を取るフジ子。
フジ子は、ドイツ語で電話に答えたが、
フジ子「あっ、お母さん!・・・うん。何とか元気でやってる。お母さんは?・・・良かった・・・有名になったら帰るから、空港まで迎えに来てね」

※ヨーロッパ各地で、フルオーケストラと演奏して居るフジ子
オーバーラップする。

※ドイツのフジ子の部屋
電話が鳴る。
フジ子は、ドイツ語で答えたが、
フジ子「あっ、ウルフ?・・・なぁに〜。ちょくちょく電話してきて・・・えっ!!」
明るく話していたフジ子の顔が急に曇ってくる。

※大月家の居間
受話器を持ったウルフが話している。
ウルフ「直ぐに、帰って来て」
電話で話すウルフの側には、布団に寝かされた投網子。
顔には白い布が掛けられ、枕元に線香が点っている。

※斎場
大月投網子の質素な告別式。
ウルフと吉野、投網子の弟子達が、参列している。
こじんまりした葬儀に、フジ子の姿は無かった。

※墓地、大月家代々の墓の前
ウルフと吉野、投網子の弟子達が、参列している。
僧侶の読経と共に、投網子の遺骨が墓の下に納められる。
やはり、ここにもフジ子の姿は無かった。
ジッと、その光景を見詰めていたウルフの顔が段々と硬直して、
ウルフ「何故、姉さんは、帰って来ないんだ!」
ウルフの怒りに、周囲の人達は誰も答えない。

フジ子の声「怖くて帰れなかった・・・お母さんに合わせる顔が無くて・・・名声を持たずに日本に帰る時は、ピアノを捨てる時だと思っていたから・・・」

※「イングリット・フジ子・ヘミング演奏会」のポスター
フジ子が自分のイラストと写真を組み合わせて作ったのだ。

※東京芸術大学、旧奏楽堂
舞台にグランドピアノが1台置かれている。
テロップ「1997年」
  ざわめく客席には、青山学院や芸大の友人、児玉須賀子等、投網子の弟子や関係者。リサーチャーの豊田恵子、いとこの大月礼子。弟のウルフ。
  フジ子のピアノの生徒や、その父母も来ている。
  母親が怒鳴り込んできた女児も父親と来ている。
須賀子が、後ろに座っている女児に話しかける。
須賀子「フジ子先生のピアノは鍵盤がへこんでて弾きづらい?」
女児、こくりと頷く。
須賀子「あれはね、フジ子先生があなたと同じ位の歳から一所懸命に練習していたから、いつの間にか、あんなにへこんじゃったのよ」
父親「えっ!あんなに固い物が指でへこむんですか?」
付き添いの父親が驚く。
少し離れた所に、劇団の若者達も来ている。
劇団の男1「おばさんが、本当にリサイタルやると思わなかったよなぁ」
劇団の男2「こんなに観客が来るとは思わなかったなァ。ちょっと心配だけどな」
笑い声が漏れる。
  直ぐ側に、酒場の仲間も、3人付き合いで来ていた。
酒場の男3「俺たち場違いなんじゃねえかなぁ」
客席を見回す3人。
酒場の男1「いいの、いいの。おばさんだって飲み屋に、場違いで来てんだから・・・」
酒場の男3「おばさんが、ピアノを弾くんだぞ。想像できねえよなぁ〜。あのごつい手でよ〜。和太鼓なら判るけどな」
酒場の男2「クラッシクなんて、俺、聞いても判んねえと思うよ」
フジ子が、個性のある服装でステージに登場する。
会場から、拍手が起ると3人も慌てて拍手する。
    フジ子の演奏が始まる。
    テロップ「ハンガリー狂詩曲」
    曲が終るまで、以後のシーンに続く。
  始めは馬鹿にしていた酒場の仲間が、フジ子の演奏と共に静かになっていく。
フジ子のN「1小節その演奏を聴いたら、すぐに自分の音だとわかる音楽を奏でる事が大切だと思うの・・・」

※下北沢の小さな居酒屋
コンサートに来ていた3人が酒を酌み交わしている。
男1「隣に座っていた奴が、言ってたけど、ミスタッチが多かったてよ。プロから見ると、おばさんは下手なのかなぁ〜」
男2「俺には、間違ったか判らなかったけどな〜」
男1「判る訳ねえだろう!本当の曲を知らねんだから・・・」
男3「俺は良かったと思うけどな。何だかわかんねえけど、ジーンときたよ」
フジ子のN「音楽は心で表現するもの。ピアノは人間が弾くもの。わたしはこれからも自分の弾きたいように弾いていくの・・・これまでだってそうしてきたんだもの」FO



つづく・・・。



「ハンガリー狂詩曲」ギター演奏だけど聴いてみる?





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「奇跡のピアニスト」
〜フジ子・ヘミング物語〜(シナリオ)12

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※大月家の居間
投網子、吉野、ウルフがいる。
郵便屋の声「航空便で〜す」
玄関に取りに行くウルフ。
ウルフ、直ぐに郵便をもって戻ってくる。
ウルフ「姉さんからだ!」
投網子が開封して、フジ子からの手紙を読み上げる。
投網子「バーンスタイン先生に1週間に渡るコンサートを開いて貰うんだって・・・」
思わず3人から、万歳の声が起る。
吉野「お赤飯を炊かないとね」
投網子「そうね。取り合えずは、世界への第一歩を踏み出したんだからね」
嬉しそうな、投網子の顔。

※ウィーンの病院
耳鼻科の診察室
左耳の治療を受けているフジ子。
医師が紙に文字を書く。
「完全には直らない」
フジ子「何とか、聞こえる様にしてください」
書き文字「少しづつは、聞こえる様になるかもしれない」
フジ子の顔に絶望感が漂う。

※同、会計
会計の前に立って、困っている顔のフジ子。
会計係診療の計算書を示す。
「325ギルダー」
フジ子「お金を持ってくるのを忘れてしまったんです。今度、来る時でいいですか?」
会計係が同僚と相談して、会計係が紙に「判りました。今度は、忘れずに」の文字。
ほっとして帰って行くフジ子。

※フジ子のアパート
フジ子が絵を描いている。
猫が寄り添ってくる。
フジ子が抱き上げると猫が鳴く。
ハッと笑顔になるフジ子。
フジ子「もう一度鳴いてみて!お願いだから・・・」
猫は中々鳴いてくれない。
フジ子は窓を開け、外の音を左耳で聞こうとしている。
嬉しそうなフジ子の顔。

※中華料理屋
人の良さそうな中国人の店主が経営している。
店主「フジ子、どうしたんだ?いつものと違うのを頼むなんて珍しいね」
フジ子「今日は、持ち合わせが少ないから・・・」
店主「今日もじゃないのか?」
店主は笑いながら、フジ子の前に注文と違う品が差し出す。
驚いた顔のフジ子。
店主「良いからお食べ」
フジ子「お金が足りないわ」
店主「持ってるだけの金額で良いよ」
フジ子、嬉しそうに食べる。

※フジ子のアパート
フジ子が過去に描いた絵を集めて、持って出て行く。

※中華料理屋の前
   フジ子が思い詰めた様に立っている。
手には、自分が描いた絵を持っている。
中に居た中国人の店主がフジ子を見つけてドアを開ける。
店主「フジ子。入らないのか?」
フジ子「・・・この絵を買って下さい」
店主がチラリと絵を見て
店主「フジ子、何か勘違いをしているんじゃないか?」
フジ子、下を向いて口をギュッと結んだまま、走り去って行く。
フジ子のN「明日は、もっといい日にしよう。毎日そう思っていると、必ずよくなるって信じているの・・・」

※ウィーンの病院
耳鼻科の診察室
左耳の治療を受けているフジ子。
医師「だいぶ聞こえるようになったね」
フジ子「有難うございます。やはり完全には、直らないのですか?」
医師「現在、聴力は40%位、回復している。後は、フジ子自身の努力しだいだ」
諦めた様に頷くフジ子。

※ストックホルムの街(フジ子40歳)(1971)
フジ子がキョロキョロと手元の住所を頼りに会社を探している。
フジ子の顔が急に明るくなる。
目的の場所を探し当てたのだ。
気持ちが先走り乍ら、ビルの中に駆け込んで行く。

※会社事務所のドアガラスから父、ジョスタの姿が見えた。
大きく成功して、ボスに治まっていたが、フジ子は会えなかった。
帰ろうとするフジ子を一人の婦人が呼び止めた。
フジ子のN「ジョスタの妹さんが、スウェーデン国籍の取得に尽力してくれたの・・・その時から、大月フジ子からフジ子・ゲオルギ・ヘミングになったの・・・」

※ストックホルムの音楽学校
フジ子が先生になって、ストックホルムの学生にピアノを教えている。
そこに、ヨーロッパでフジ子が参加した多くの演奏会が、オーバーラップする。

※羽田空港、国際線。
タラップから降り立つフジ子。
出迎える投網子。

※同、ロビー
投網子とフジ子が、話をしながら歩いてくる。
投網子「日本には、おまえの出番はないよ・・・」
フジ子「どうして?ヨーロッパではコンサートツアーもしていたのよ!一流とは言わないけれど、日本でも生活する位のテクニックはあるわ!」
投網子「じゃ、弾いてごらん」
ピアノの音が聞こえて来る。

※投網子のピアノ部屋がオーバーラップして、
興奮した様子で、ピアノを弾くフジ子の姿が現れる。
曲名テロップ「月光」
投網子「その程度のピアニストは、日本には沢山居る」
フジ子の演奏の手が、ぴたりと止まる。
ピアノのくぼんだ鍵盤の上に涙がポトリと落ちた。

※羽田空港から離陸して行く、ルフトハンザ機
飛び立つと、小さくなって去って行く機影。


つづく・・・。



「月光」






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「奇跡のピアニスト」
〜フジ子・ヘミング物語〜(シナリオ)11

最初から御読みいただくには(梗概と登場人物)↓
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※静かなドイツ音楽大学の教室、昼
1台のピアノが置かれ「ため息」が流れてくる。
フジ子がピアノを弾き、その隣にクラウスがいる。
クラウス「フジ子からプライベートレッスンを受けたから、卒業試験も合格間違いなしだ」
笑顔でピアノを弾き続けるフジ子。

※ベルリンの壁
東ドイツが東西ベルリンの境界を封鎖(記録映像)

※壁の側を散歩する、フジ子とクラウス。
「サマータイム」(ジャニス・ジョプリン)のハスキーボイスが聞こえてくる。

※映画「ウエスト・サイド・ストーリー」のポスター

※映画館内
フジ子とクラウスが手を繋いで見ている。

※ドイツ国立音楽学校の講堂
カラヤン指揮によるベルリンフィルの演奏会。
客席には、ドイツ国立音楽学校の生徒達で埋め尽くされている。
そこに、フジ子の姿も見える。
フジ子はカラヤンだけをじっと見ていた。

※同、控室前
フジ子がカラヤンの付き人に手紙を渡している。

※フジ子の手紙
「私のピアノを聴いて下さい」
控室の中で、その手紙をカラヤンが読んでいる。

※同、控室の外
ぽつんと立っている、フジ子。
付き人が、中から出てくる。
付き人「すぐに会ってくれる」
付き人の案内で、中に入るフジ子。

※同、控室内
カラヤンがピアノの側に座っている。
フジ子が入ってくる。
カラヤン「聴かせてくれ」
カラヤンが、ピアノを示す。
フジ子「えッ!今ですか?」
頷いているカラヤン。
フジ子「今すぐには・・・」
フジ子の困った様子にカラヤンがホテルの部屋番号を書いた紙を渡たしてくれた。

※ベルリンの街
フジ子がホテルの番号が書かれたメモを見ながら歩いてくる。
ホテルの入口の前で立ち止まる。
暫く、入るか迷っていたフジ子が、悔しそうにメモを握り潰す。

※ベルリン国立音楽学校の卒業式
「別れの曲」が流れている。
テロップ「エチュード第3番、別れの曲」
卒業式を終えて友人と笑いながら会場を出てくると外は、雨だった。
数人の男女の友達と、談笑しながら外に出てくるクラウス。
フジ子がクラウスの姿を見つけ、笑顔がもれる。
クラウスもフジ子を認めるが、談笑しながら笑顔で手を振って去って行く。
去っていく後ろ姿をボーゼンと見送るフジ子。

※オーケストラでピアノを弾いているフジ子
演奏するフジ子の姿にドイツの代表的新聞(1968年)の見出しが
オーバーラップする。
「日本から“ピアニスト”が出た」
「ショパンとリストを弾くために生まれてきたピアニスト、フジ子」
「ドイツ・オーストリア・スウェーデンでの演奏収録番組」等

※ウィーンの下町
テロップ「ウイーン」
フジ子が、がらんとしたアパートの一室に大きな荷物を運び込んでいる。

※ウィーンの街中にフジ子のリサイタルのポスター。
「ウエスト・サイド・ストーリー」の作曲者バーンスタインが絶賛!!
「バーンスタインが初のプロジュース。フジ子リサイタル」等の文字。

※フジ子のアパート
フジ子が古ぼけた紙を広げると、子供の頃から使っていた紙の鍵盤。
時々、咳き込んでいる。
フジ子は自分の手に、白い息を吹きかけ乍ら練習をする。
自分の額に手を当てて、熱を測ってみる。
又、咳き込むので、クローゼットからオーバーを出して羽織る。
睡魔と熱にもうろうとして、ベットに入るフジ子の息遣いが荒い。

※左耳を押さえて絶叫するフジ子!
フジ子のアパート。
狼狽しているフジ子。
室内のあらゆる音の出る物を次々と鳴らしてみる。
しかし、何も聞こえない静寂が続く。
フジ子「明日から、1週間のリサイタルなのよ」
泣き叫ぶフジ子が咳き込む。
諦めた様に、ベットに入って天を仰ぐフジ子の眼から涙がこぼれる。

※ウィーンのホール
フジ子のコンサートステージ(静寂)
緊張して舞台に立つフジ子の見た目。
満員の観客の話し声が聞こえない。
拍手の音も聞こえない。
フジ子は、普通のように装って舞台に立ち、ピアノの前に座る。
曲「小鳥に語るアッシジの聖フランシス」
ピアノを弾き始めるが、何も聞こえない。
演奏が終わり、まばらな拍手。耳は聞こえないが動きで判る。
フジ子は、舞台の上でいつまでも立ち尽くしていた。

※メモ書き
「バーンスタイン様。全てのコンサートをキャンセルしてください。フジ子」

※フジ子のアパート
放心した様にたたずむフジ子。
フジ子「もう、ピアニストには戻れない」
その場に、座り込んでしまう。


つづく・・・。


真央ちゃんのスケートを見ながら「別れの曲」を聴いてみる?






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