怪走紳士@ワゴン三世のオークランド日記

郊外の田舎町、ワイウクに引っ越しました。でもまだぎりぎりオークランド(笑)

NZ移住への道

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ニュージーランド永住権を取得するまでの道のり
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僕はここにいていいんだ!


これは、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の初回放送時、大いに物議を醸したエンディングでしたが、永住権を取得できた時に思ったことは、まさにこのセリフでした。

謎が謎を呼ぶストーリー展開に『宇宙戦艦ヤマト』、『機動戦士ガンダム』、『超時空要塞マクロス』以来のアニメファン以外も巻き込むブームとなったアニメとして、多くの伏線を解決しないままのその終り方はなんだと、多くのファンの怒りを買ったのですが、廣野監督が意識的にか無意識的にか言いたかったことが今は痛いほどわかる気がします。

この一見当たり前に思えるセリフを言うために、永住権取得を目指して、多くの人がどのような思いで過ごしているのか知ってしまったからです。

私が応募したのはIT技術者のカテゴリでした。私がIT技術者の道を歩みはじめたのは父のおかげです。私が中学生の時に、小さな工場をやりくりするにも、近い将来コンピュータは絶対に必要になると考えて、ようやく市販されはじめたパソコンを購入して勉強しはじめたのです。今でも最新知識を仕入れて勉強を続けている父は、マックの情報にもウィンドウズの情報にも通じていて、若者とも対等にPC談義を楽しんでいます。

子供にやらせたいことがあれば、口先だけでなく自分でやって見せなければならない。そして子供をはげまして自分を越えさせなければならない。それが父から学んだ私の子育ての哲学です。

だから、父にありがとう。

永住権、市民権は多くの人にとって生まれた時に勝手にもらえるものです。そしてそれはまさに「ここにいていい」という証明です。しかしそれ以外の永住権、市民権を手にしようとすると、その陣痛は母ではなく自分が負わなければなりません。

しかし、それを乗り越えて「ここにいていい」という証明を手に入れた人は、自分の存在意義を母に頼らなくていいのです。それはなにも永住権、市民権にかぎらず、本当は全ての人が生きていく上で何らかの確かな形で手に入れなくてはいけない証明なのだと思います。

だから、母にさようなら。

永住権を取得したことで、私の子供たちは生まれた場所だけでなく、もうひとつ「ここにいていい」場所を手にしました。でも、それは私(と妻)が望んだことです。彼らに良かれと思って選んだことですが。

私の子供たちには、いつか、自分自身が「ここにいていいんだ」と思える場所を、自分自身で見つけて欲しいと思います。その過程で、もうひとつの「ここにいていい」場所を持っていることの意義を本当にわかる時が来るでしょう。

だから、子供達におめでとう。

私の夢はここで終わりではありません。もっと大きな夢を追いかけてまだまだ挑戦は続きます。

でも、それは、別の機会にお話しすることにして、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の結びの言葉を繰り返して、この書庫でのストーリーを締めくくりたいと思います。

父に、ありがとう

母に、さようなら

そして、全ての子供達(チルドレン)に

おめでとう。


注意:本ページに使用した「新世紀エヴァンゲリオン」の画像は(株)ガイナックスのガイドラインに沿って掲載しています。配布や転載は禁止されています。

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国立病院で働きはじめて2週間後、私はオークランドの中心街の大きな会議場で、司会者からの声がかかるのを舞台の袖で待っていました。

タイミングよく、医療ITの標準化団体の国際会議がオークランドで行われたのです。

もし、その会議までに就職が決まっていなかったら、最大のアピールの機会になると考えて、ニュージーランドに渡ってすぐ、日本での経験をもとにした演題を申し込んでありました。会議の直前、ボスの了解を得て職場の連絡先をバワーポイントに入れた時、思わず涙が出そうになりました。

3日間の会議への参加は、参加費は自腹でしたが、自己研鑽活動の一環として出張扱いにしてもらえました。

会場では、今まで標準化活動で知りあった世界中の人達の多くと再会または直接お会いすることができました。しかしニュージーランドに移住したことは、大阪から東京に職場が変わったという感じのごく普通の受け止め方だったので、こちらが拍子抜けするほどでした。みんな世界を舞台に活躍していることを実感しました。

日本から来たいつもお世話になっていた方々を、お迎えする立場になったのは面白い経験でした。まだ仕事を始めたばかりでしたが、こちらの様子をいろいろ質問されました。そして自宅から参加できるなんて素敵ですねと言われました。

思いを巡らしているうちに、いよいよ、自分の番が回ってきました。国際会議での英語での講演ははじめてです。ものすごいプレッシャーでしたが、あの家族の運命がかかっていた就職面接に比べれば何でもないと、自分に言い聞かせて舞台に上がりました。


ご紹介いただきましてありがとうございます。この数ヶ月間何度となく頂いた素敵な言葉で、私のプレゼンテーションを始めたいと思います。

キア・オラ! ニュージーランドへようこそ!


でも、今日お話ししたいのは、もうひとつの「美しい国」についてです。その国の名は・・・

Japan

母の導き

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母の容体急変の知らせを受けて、手元に残してあった帰りの分の航空券の予約を変更して、急遽帰国することになりました。帰国の準備中にソフト会社から面接の打診がありましたが、帰国の日程と重なり延期してもらいました。

まだ意識があるうちにと、電話で病室の母に、もうすぐみんなで帰るから待っていてね、と伝えました。もう母の返事は声になっていませんでしたが、表情を見ていた父が伝わったようだよ、と教えてくれました。


それが最後になってしまいました。


母の病状から、出国の頃から覚悟はしていました。しかし、就職も永住も決めてから一度会いに戻れると信じていました。

実家に戻り、霊前で手を合わせた私に、母があの子ならきっと大丈夫、きっと一番いい仕事を見つけるからとずっと言いつづけていたことを父が教えてくれました。その母の思いに必ず応えてみせる。そう自分に誓いました。

ニュージーランドに戻ってくると、今度はソフト会社のほうから面接の延期の知らせがありました。そして、入れ替わりに病院から書類選考の合格の知らせと面接日程の連絡がありました。それが今、私が働いている職場です。

おそらく、それが亡き母の導きだったのでしょう。

時間との闘い

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異国で働くとなると、まず問題になるのがビザです。実際は既に入国済の場合はバーミット(permit)となりますが、ここでは一般に使われているビザという言葉をそのまま使うことにします。

移民審査の最終決定を待たずに渡航したので、最初は働くことも子供を学校にやることもできない観光ビザでの入国でした。しかし、就職内定がもらえればすぐに永住ビザがもらえるものと期待していました。結局、それは叶わず、オークランド商工会議所でのセミナーの直前に、移民審査の結果としてとりあえず半年間有効の仮のビザが発行されました。

セミナーの参加者にも何人か同じ境遇の人がいました。有効期間のうちに申請している分野での就職先が見つからなければ母国に帰らなければいけないので、まさに時間との闘いでした。夢叶わず帰国した人や、夫婦で別々に申請して、交互にニュージーランドにやってきて挑戦を続けている人もいると聞きました。

移民局からはいくつか就職斡旋のウェブサイトを紹介してもらっていましたが、まったく何の音沙汰もありませんでした。たしかにITの求職はいろいろありましたが、医療ITに限定した途端に、全く候補がなくなるのです。

しかし、移民支援サービスで教えてもらった国立病院のリクルートサイトに登録してからは事情が変わりました。これはという仕事が見つかるようになり、実際にいくつか応募してみました。

そして、就職セミナーでのアドバイスに従って、ウェブやメールでのやりとりだけでなく、担当窓口に顔を出して少し話したりするうちに、依然インタビューには届かなかったものの、リクルート担当者から問い合わせが来たりするようになりました。

その間、最初に断られた医療ITソフト会社とは、口利きをしてくれた人を通じて依然連絡をとっていたのですが、ある日、開発部門の担当者から非公式に会いたいとのオファーがありました。そしてカフェでコーヒーを飲みながら日本での経歴などを詳しく話したところ、まだ約束できないがポジションを用意できるかもしれないといってくれました。

一方、国立病院のリクルートサイトでも、これならという自信が持てる募集がありました。早速応募して返事を待っていたところ、日本の実家から連絡がありました。

母の容体の急変の知らせでした。

自信を取り戻す

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アームズ(ARMS、Auckland Regional Migrant Services)で得た情報で、もっとも役に立ったのは、オークランド商工会議所(Auckland Chamber of Commerce)による3日間の無料就職セミナー、Kiwi Career Successを紹介してもらったことでした。

このセミナーは受講者の就職率80%を誇り、その人気のため予約しても席が空いている日程まで何週間か待たなければいけないほどでした。

そこで、叩き込まれたのは、ニュージーランドでの就職はノリが大事!

まず、How are you? と聞かれたら、なんて応える?と聞かれたので、受講者の私たちはいぶかりながら、I'm fine, thank you.と答えました。

すると、それじゃ駄目だと言われてしまいました。ええっという顔をしている受講者に講師が言うには、Fantastic!と答えなさい。この国では、それぐらいのパワーでアピールしていかないと駄目なんだ。

それから、受講者はひとりひとり、何かノリのいい表現を思いつく限り言わされました。Great! Non-stoppable! Super! Couldn't be better! Perfect! 等々。

それから先は、もう目から鱗が落ちまくりでした。

郷に入れば郷に従えとは言い古されたことわざですが、ニュージーランドについて何も知らなかったことを思い知らされました。

3日間のセミナーが終る頃には、すっかり自信を取り戻し、びくびくした異邦人から、Non-stoppableなnew Kiwiに変貌を遂げていたのでした。

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