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クマザサが刈られていた。たぶん、1週間前なら道が見えなかったかもしれない。
大変な作業を、と感心していた。それぐらい長い距離にわたって刈られていた。 問題は、だいぶんと下りてからであった。道といっても、水の流れに任せて掘られたようなところもある。沢を歩く感じにもなる。刈られたクマザサで、地が見えず、掘られたところに足を引っかけてしまうこともあった。石ころが見えず、足をひねることもある。歩きにくいことこの上ない。後ろから来る細君と娘が嘆く。それが、この道を選んだ私への批判聞こえる。 雨が降ったなら、一気に川となって大量の雨水を流すのだろうと想像した。歩くことはたぶん無理なぐらいに。 かなりの距離を歩き、沢もどきの道から脱出した頃、50代の夫婦が追いついてきた。彼らも、バス停に下りるためこの道を選んだという。同調者がいたことで安心した。というか、自分が正当化できてそれがうれしかった。 彼らは若い?だけに、早かった。道を譲って先に行ってもらったが、まもなく姿が見えなくなった。それからの道が長かった。 「後どれだけ」「まだか」と後ろから声がかかる。私にわかるわけがない。 新しい靴で、少し小さかったのか、左足の親指が痛い。たぶん爪が死んだに違いない。痛い足を引きずりながら、それでもこの状況を早く脱したいと先を急ぐ。これが後方をいく二人には腹立たしいらしい。「もっとゆっくり行ってよ」の声がかかる。 川の水音が聞こえだした。まもなくだろう。しかし、その期待は期待のままで、なかなか実現しなかった。
急な勾配があって、突然に道路に出た。 足を引きずりながら、バス停を探す。向かう方向を確認して、乗車場所を想像した。 件の夫婦がいた。彼らは一台バスを見送ったらしい。乗客がいっぱいで乗せてもらえなかったらしい。三〇分に一本のバスは、まだ先である。タクシーを拾うといっても通らない。電話するしかないが、心当たりがない。仕方がない、拾えそうなところまで移動するか。
やっとこさ、タクシーを拾い五人で乗ってとりあえず、シャトルバスのでている共同風呂のある「平湯の森」に戻った。件の夫婦をおろして、我々は車をおいている、「アカンダナ駐車場」まで行くことにした。 靴を履き替え、すぐに風呂にいけるよう用意して、「平湯の森」に向かった。 帰りの高速は、行き以上に込んでいた。しかも、マナーの悪いこと。例の「ひるがの高原SE」は、入るのと出てくるのがあって、混雑を極めた。娘が運転をしていたが、割り込みを許してしまうものだから先に進めない。本線上であったが、途中で運転を代わり、強引な割り込みを許さず、前の車との間隔を詰めながら難局をしのいだ。
14:05 撮影 中ノ湯登り口(降り口)
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焼岳に登る
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膝にこないかと心配しながらの下山となった。
フラットなコースはどちらかというとないに等しい。黙々と急テンポで下山する。 中ノ湯ルートと新中ノ湯ルートの分かれ目、下堀沢出合にきた。 当初から中ノ湯ルートと決めていた。降りたところがバス停であったからである。 一方、新中ノ湯ルートはバス停までが、車道で長いと地図で読みとれる。アスファルト道を歩くのはどうも疲れる。今までの経験上そう思っている。 それが分岐点に来て迷った。 持参した地図には、両方が実線で示されている。しかし、このブログで掲載した地図には、中ノ湯ルートは薄く示されている。その理由は、明らかに道の違いであった。整備のされ方が一目瞭然であった。 後ろから、はやりの中高年グループがやってきた。彼らは、新中ノ湯コースを行く。聞けば、下の駐車場に車を止めているらしい。それなら当然である。我々は、そこからさらにバス停まで延々と歩かねばならない。 計画通りに進もう。そう決断する。 12:31 撮影 中ノ湯ルートに入ってまもなく。
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時々振り返りながら下山をする。
頂上がだんだんと見えなくなっていく。 ガスのせいだけではない。角度が、あるいは障害物がそうさせるのである。 たぶんここが、頂上が見える限界だと思う。 11:54 撮影
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下山を始めて、30分近くにはなるだろう。頂上が遠のいていく。
ガスで見えないから、はっきりしないが、中央にうっすらと見えるのが頂上のはずである。 かなり遠くに見えるということは、下山が早いということでもあるし、傾斜がきついことをも意味している。いずれから登ろうが、きついことには変わりがなかったし、足下も決してよくはなかった。 11:31 撮影
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ザックをおいたところまで戻って、左足がつった。実は頂上で、すでに兆候があった。
自慢ではないが、一度家でつって、ふくらはぎから腿へと硬直が上がっていくものだから、家族の者が心配をし、救急車を呼んだことがある。その話を同僚にしたところ、同じ症状になるという者がいて、漢方薬を教えてくれた。それからは、それを常備薬にしている。 で、頂上で違和感を感じたので、細君に薬を持ってるかと尋ねたが、下に置いてきたザックの中だということで、そこでは飲めなかった。飲む前につり出したのだった。結構即効性があるのだが、静まるまでには時間を要した。 夏山に登るようになって、白山以来である。登りはじめのハイペースがどうも効いたようである。 中ノ湯に向かって下山を始める。 ガスって頂上はよく見えない。左の方に頂上はあるはずである。下山する人も多い。石に○をつけて、道が示されている。方向がわかるという程度である。ほとんど道とはいえない。 11:22 撮影
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