自己主張ドミネイター

俺は決しておっぱいな奴らを馬鹿にしない

イラスト+ショートショート

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イラストと短い物語を。
ギリギリのもありますが 主にフィクションです。
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――火男が窯に火を入れる際に
火種として活きの良い鬼火を採る行事「鬼火すくい」が
伝説の発端だといわれている架空の生物。――
 
その前書きの解説文を読んで
早々に少年は「蛍伝説」という本を閉じ
溜め息。
放課後の図書室。
外の陽はだいぶ沈みかけていた。
 
昨日の夕刻
少年は家の傍を流れる川の原で
か弱くも青白く宙を揺らめく光を見たのだ。
それは昨今、各地で大量発生している
鬼火の光とは大きさや光り方が明らかに違っていた。
 
「あれはきっとホタルというやつに違いない」
 
今朝の通学途中
そのことを友人たちに話した少年は
嘘つき呼ばわりを喰らい
ふてくされたまま6限をこなし
そして今
放課後の図書室で突っ伏しているという塩梅。
 
窓の外では
鬼火たちがあちらこちらでぼうっと灯りだしている。
それは陽が沈みきった合図。
 
用務員さんが少年に家へ帰るよう促す。
「持ち主をなくした影法師が多い。気をつけてな」と言って。
少年は「ん」とだけ返事して上の空。
上の空。
校門を出たころには影法師たちは群れを成し始め
ひとつ近寄ってきた影法師の
「君の見た光りの正体を教えてあげよう」
という言葉にも上の空。
手を引かれるまま誘われる。

Kimonos - Soundtrack To Murder

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今日は2人の結婚記念日。
50年経った今日だって
君は傍に現れて
2人の大好きなワインが注がれたグラスを
この手から受け取ってくれる。
永遠は存在しないが
永遠を感じられる。
いつものように
小さく乾杯をしよう。
 
 
 
 
 
 
 
 
(kjとの新曲も非常に良かった)

飛び続けるイカロス

イメージ 1
 
新法が制定されてから久しい。
地上8mから上は
あっちの人の所有物。
 
それでも連日昼夜を問わず
ビザ非所持で電線をつたい
あっちの県に行こうとする若者が絶えず
お巡りさんは辟易。
単日10名弱を補導。
うち 8割が再犯者。
 
お巡りさんは今日もパトロール。
またしても 遠くの電柱の上に
若者らしき影ひとつ。みいつけた。
近付いて見上げると
新顔。恐らく初犯。10代後半の男子。
それにしても変わった格好だ。
2,30年前の若者のカジュアルスタイル。
今の男子には珍しくスカートもはかず
スキンヘッドにもせず
セカンドバッグでもない。
恐ろしく2,30年前の若者のカジュアルスタイル。
 
「こらこら 少年。降りてきなさい」
と、お巡りさん。
「お巡りさん、お巡りさん。
僕は何も県を越えようとは思ってはいません
悲しいことがあったのです。
どうぞそっとしておいてくださいまし」
と、少年。
「そうはいかない。
聞いてあげるから降りてきなさい。少年よ」
と、お巡りさん。
「…。僕の愛した人はセクサロイドだったのです。
僕は悲しくて仕方ありません」
と、少年。
「なんだ。そんなこと。よくある話だ。
そんなことくらいで電柱に登っちゃあいけないよ」
と、お巡りさん。
「…。ご存知ですか。お巡りさん。
夕陽はとても優しくて切なくて
ハハオヤの様にどんなことも
優しく包みこんでくれるのです」
と、少年。
「臨む場所が高ければ高いほど」と、加える。
「ハハオヤ…」
と、呟くはお巡りさん。
聞いたことのない言葉。
ましてや口にもしたこともない言葉。
「ハハオヤというものが何なのかは知らないが
取り敢えず降りてきなさい。
さもなくば補導では済まないよ」
と、声を荒げるはお巡りさん。
 
「時代は変わってしまったんだな」
と、呟くは少年。
目線の向こうに夕陽。滲む。

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遠くに君

イメージ 1
 
豆電球。
のみが点灯。
薄暗い部屋。
にゾロゾロと押し入ったのは想い出。
 
エレクトリカルパレード。
楽しいキャツラが
僕の頭上を練り歩く。
 
その後、
百鬼夜行。
おどろおどろしい
忌々しい
キャツラが
僕の頭上を練り歩く。
 
豆電球を消すと
なんてことはない。
ただの僕の部屋。
 
地上189階。
僕の部屋。
 
カーテンを開けると
大阪の夜景。
遠くに君。
 
どうぞ時折 手を振ってみてください。
僕はその都度 応えましょう。
 
 
 
イメージ 1
 
ほら 坊や
見上げてご覧。
今日は鰯の群れが高いところを飛んでいるよ。
と、おじさんは言うのでした。
 
たくさんいる魚のなかで
どうして鰯だけが
あんなに高い空を飛ぶようになったのでしょう?
と、尋ねるのは僕でした。紛れもない僕でした。
 
おやおや
ませたことを聞くものだ。
と、おじさんは笑うのでした。
 
あんなに高い所を飛んでしまうと
すぐに鳥たちに食べられてしまいましょう。
なぜ 他の魚たちみたいに
水の中にいないのでしょう?
と、尋ねるのは僕でした。恐らく僕でした。
 
きっと。
鰯は増えすぎてしまったんだろうね。
自ら食べられるために飛んでいるんだよ。
と、おじさんは呟くのでした。
 
あー そうなんですね。
空にも自由はないのですね。
 
鰯の群れに飛び込む鳶の滑空に夢中な僕は
いつの間にか
それこそ
あやふやで
うやむやになって
 
ぽんっ。
 

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