全体表示

[ リスト ]

これは作家・村上春樹氏の体験談でもありますが、
“直観で生きること”のヒントを与えてくれるお話でもあります。
 
【入るのが難しい場所です。簡単には見つからない秘密の扉から入っていくことになるからです。
そこでは奇妙なものをたくさん目撃できます。それはちょうど、夢のようなものです。象徴的だとか、
形而上学的だとか、メタファーだとか、シュールレアリスティックだとか、言われるんでしょうね。
でも、僕にとって、この空間の中にいるのはとても自然なことで、それらのものごとはむしろ
自然なものとして目に映ります。こうした要素が物語を書くのを助けてくれます。
作家にとって書くことは、ちょうど、目覚めながら夢見るようなものです。
それは、倫理をいつも介入させられるとはかぎらない、
法外な経験なんです。夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです】
 
イメージ 1
 
このインタビュー集を読んでいるときに、ひょんなことから横尾忠則氏のHPへ。
「村上春樹の小説は『ノルウェイの森』上巻と短篇23読んだだけだけど
彼のインタビュー集(タイトル憶えられない)を出版社から貰ったので、
読んでいたら、どーいうわけか次々アイデアが浮かんできた。
何んでやろ」 と、またまたグッドタイミング! (笑)
 
『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』
一人の作家としての道すじが浮かび上がります。
「たまたま」な現象が、実はそれぞれにワケがあり、そのすべてが結びつくことを知ります。
ストイックなある習慣は、錬金術を想起させると同時に
私たちの日常における、一見何の関係もないような事柄が、
実はパズルの一片であることを物語っているようでもあります。。。
 
【物語を体験するというのは、別の誰かの目を通して世界を見ることになる】
 
【自信を失っているというか、一本の方向性が見えてこなくて迷っている人たちがすごく多い。
だから、そこにポロリと方向性を与えられると、スーッと引き寄せられていってしまう】
 
【どのような人であれ、人には何か特別な感情の入り口みたいなものが必ずあると思う】
  
【物語の真の意味は、探そうとするプロセス、つまり探求の運動のうちにあるんですから。
主人公は、はじめとは別人になっています。重要なのはそのことなんです】
【経験そのものがひとつの意味です。その経験の連鎖を通して主人公は変化します。
それがいちばん重要なことです】
【彼が見つけたものにではなく、彼が見つけなかったものにでもなく、
彼がくぐり抜けてきた変化にこそ意味があるのです】
【結末というのは僕の興味をそれほど強くは惹かないのです】
結果よりもプロセスが大事と言われる所以がここにも。
深みに行って立ち上げた物語が、それぞれ共感を呼ぶ、一種の魂の呼応性だと。
 
【さまざまな障害に直面する主人公とともに、僕も進化するんです】
 
【自分たちは比較的健康な世界に生きている、とみんな信じています。
僕が試みているのは、こうした世界の感じ方や見方を揺さぶることです】
 
【物語において感情は本質的です】
 
【僕たちはいつも、たがいにすれちがっています。相互に理解しあうことはできますが、
一般的に言って、距離は残る。交差し別れながら、前進を続け、
出会いの素晴らしい記憶とともに生きつづけるんです。
ちょうど二基の人工衛星が、たがいの軌道を宇宙空間のなかで追いかけあうようにね。
僕たちはふれあい、結びつき、思い出を共有して別れる。
この思い出は、僕らの心を温め、勇気づけるものです。
本質的なのは、この点にあります。良い物語や良い本というのは、そのために存在するんです】
 
【僕の小説に出てくる超自然的な現象は、実際に僕の人生に起こったことではありません。
しかし僕が物語を書いているとき、それらの出来事はぜんぜんメタファーではなく、
実際にそこで起こっていることです。僕はそれを目撃し、描写します】
 
【我々の地下には長いトンネルがめぐらされていて、僕らは真剣にそうしようと思えば、
そして幸運に恵まれれば、どこかで巡り会うことができるのです】
  
【僕の作品の登場人物は、現実の人間よりも、ある意味ではリアルなのです。
小説を書いているあいだ、彼らは文字通り僕の中に生きています。
それは小さな宇宙のようなものです】
 
【僕の仕事は人々を観察することにあります。
その価値を判断することにはない。何ごとによらず、僕はなるべく結論を出さないようにしようと
努めて生きています。僕はすべてのものごとを可能な限りオープンな状態に保っておきたいのです】
 
【僕らの住んでいるのはフェイクの世界です。
そのフェイク性との関わり方の中に、リアリティーを見出しているのです】
【事物は近くに寄れば寄るほどリアルさを失っていく】
 
【僕としてはときどき読者に声をあげて笑ってほしいんです】
【僕は世界そのものが一種のコメディーみたいなものだと思っています】
【ユーモアのセンスというのは安定の中から生じるものです】
 
【シナリオを読むのって面白いですよ。頭の中にすらすらと映像が浮かんできて、
たまたまリバイバルで見たりすると、
「おい、オレの方がもっといい映像を頭の中でつくってたぜ」とか。】
これは原作を先に読んでから映画を観ると、時々ありますよね。
読んでいるときのイメージが離れず、勝手に映画にがっかりしてしまうこと(笑)
 
【ある程度の時間、無意識の中に自分をとっぷりと沈めておかないと、
僕のシステムはうまく機能しない】
 
【アメリカに住んでいるあいだに、僕はひとつの自己矛盾に突き当たることになりました】
自身の使命のようなものを深いところから「思い出した」時期だったのかもしれません。
 
【意識の領域の問題です。
フィクションを書くのは、夢を見るのと同じです。
我々フィクションライターはそれを、目覚めているときにやるわけです】
 
【良い音楽を演奏するのと同じように、小説を書けばそれでいいんじゃないかと】
きつかったという最初に就いた職業も、とても意味のあることだったと気づきます。
好きなことを活かすことはもちろん、
自分は何をしたくないのか、好まざる面を知った機会でもあったようです。
 
【机の前に座っていないときには、あまり小説のことは考えません】
‘直観’の極意ですね。
 
【「キャッチャー・イン・ザ・ライ」は人の心のなかの闇につながっているんです】
 
【走っていると、頭が空っぽになっていきます。
走っているあいだに僕が考えることはどれも、その空白に従属しています。
走っているときに頭に入り込んでくる考えは、一陣の風みたいなもので―――
不意に吹いてきては、過ぎ去り、何も変えたりはしません】
村上氏はきっと好まない表現になりますが(笑)、これはまさに瞑想状態、
‘つながる’ための一連の過程のよう…
 
【作家が物語を立ち上げるときには、自分の内部にある毒と向き合わなくてはなりません】
これは誰しも、バランスをとるという点では必要なことなのかも。
 
【座って仕事にとりかかる時が来たと感じる必要があります。
そう感じないのなら、待っていた方がいい。これは精神的安定とか
新たな視点の発見とは全く関係ない、単なる直観です】
この書で「直観」という言葉を使っているのはたぶんここだけです。
 
【書くことについての畏敬の念みたいなものが僕の中にあります
絶対的なものに対する畏敬の念です】
わくわくしながら取り組んでいるものというのは、
どんなものでも心底伝わってくるし、発振者が考えている以上の役割をもたらすような気がしています。
 
時折、幾人かのインタビュアーの感性に驚かされることも。
「当時もう日本文学がどん詰まりまで来てて、誰かが壊さなくちゃいけなくて、
それを村上さんはけっこう無自覚に(笑)壊してしまうかたちになったわけだから。
ああ、壊してくれて本当によかったなっていうのが、今の自分とかの感覚だと思うんですね」
【でもそれはいわば建設的な破壊】と、ご本人。
一般的には知られていない文壇等の閉鎖的な世界もそこにはあるようです。
 
『アンダーグラウンド』で行なわれたインタビューというのは、
著者自身のバランス(どちらかというと嫌っていた社会的体制の中で生きることや
知ることにより、世の中や人に対する見方が変わったこと等)をとる意味でも、
けっして偶然なんかじゃなかったはず、と思っていたところ、インタビュアーが
「フィクションではない領域のお仕事。振り返ってみると、この辺の時期は、とりわけ
村上さん個人の創作の軌跡と時代とが、まるでシンクロすべく仕向けられたかのように見えます」と。
正誤や善悪で物事は語れません、ね。
 
【新しい小説を書くたびに、僕は前の作品のストラクチャーを崩していきたいと…】
【今あるものを全部捨てて、新しいことをやりたいっていう気持ちがつねにある】
書き終え発表してしまったものは、ほとんど興味が持てないと。
こういった執着がないからこそ、どんどん進化を遂げているのでしょうね。
 
【再編成の時期というのは言い換えれば、なんでもできるチャンスに満ちた時期のことでもあるんです】 
 
【それまであった世界の体制というものが崩れて、一種のカオスのような状態が現れてきた。
そこで、僕の小説が、なんだかそういう世界のカオスと呼応し合うところがあるからじゃないかな・・・】
 
私たちは誰しも二面性をもっている存在だと思います。
本能的に避けて通りたい“悪”に関しては、こうした小説等の世界で体験するしか
チャンスはあまりありません。合一・統合に向けて必要なプロセスなのかもしれません。
そんな目に見えない役割も兼ねていることがうかがえます。
 
【すべての人間は心の内に病を抱えています。その病は心の一部なのです。
意識の中の「正常な部分」と「正常ではない部分」、その二つの部分を、
僕らはうまく案配して操っていかなくてはならない、それが僕の基本的な考え方です】
 
また“悪”と向き合うチャンスの提供という点で、最近ではゲリー・ボーネルさんの
『アカシャ宇宙の叡智』が↓
 
サイキックな面がある作家、よしもとばななさんの創作過程は
『光のアカシャ・フィールド』で紹介されています。
【「どうやったら書けますか」と聞かれると、なかなか難しいですね。
「テーマを出しておけば、しゃべってくれる人が寄ってくる」とは人に勧められない】
 
ゲリー・ボーネルさんの『5次元世界はこうなる』では、
作家、高橋克彦氏のパラレル体験や「ハリー・ポッター」についても
【ハリー・ポッターは、彼女(作者)が自分のパラレルセルフににつながった結果、
あの物語が出てきたんだと思います。
彼女は一度も魔法を勉強したことがないし、精神世界のことも知らない。
でも、まるで年老いた魔法使いのような言葉づかいをしています】
【あるポイントで、「インベスト」しない状態、投資しない状態になると、
意識がどんどん拡大していってパラレルセルフを抱合することができるようになります】
 
宮崎駿監督と似ているという質問では、「映画を見たことはありません」と。
自己を信頼し、その独自性を大切に追求する村上氏らしいお話でした。
また、物語と村上氏、両者の相関関係が「ねじれにねじれて、立体的な3Dで動く」という表現は、
直線的では捉えられない時空間を連想させます。
他にも短編、長編の書き方の違いや手法、翻訳の捉え方、音楽の話、
ツールや女性の元型、総合小説等、実に興味深いお話ばかり。
   
【今にして思えば、僕の前にははっきりとしたひとつの道筋ができていたのだ。
でも実際にその渦中にいるときには、そんな道なんてほとんど僕の目には入らなかった。
方向が混乱することもあれば、歩みが停滞することもあった。
めげることもあれば、失望しうんざりすることもあった。
そんなに簡単にあっさり括ってしまっていいのかどうかわからないが、
人生とはたぶんそういうものなのだろう】
 

閉じる コメント(1)

顔アイコン

こちらこそ。

あたたかい言葉に感謝です。

2010/11/15(月) 午前 2:39 wanchan1wan ワンちゃんわんわん


.
wanchan1wan ワンちゃんわんわん
wanchan1wan ワンちゃんわんわん
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
検索 検索

過去の記事一覧

ブログバナー

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

数量限定!イオンおまとめ企画
「無料お試しクーポン」か
「値引きクーポン」が必ず当たる!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事