米紙「サンフランシスコ・クロニクル」に「交渉再開」と報じられた岩隈久志(29)は、交渉期限の日本時間8日午後2時までに契約書にサインする。 アスレチックスとの契約がまとまるとみる根拠は3つある。 1つ目はダルビッシュとの兼ね合いだ。離婚問題で今オフの入札を見送ったダルビッシュは来年、間違いなく大リーグ入りする。仮に岩隈が今オフの大リーグ入りを見送り、来季FAで再チャレンジした場合、2人の評価は二分する。というか、これまでの実績から判断すれば、人気は岩隈よりダルビッシュに集中する。今年だから岩隈を評価した球団も、来年になればダルビッシュに方向転換する可能性も出てくる。一般的に選手個人にとっては入札よりFAの方が実入りは大きいが、そんなメリットを差し引いても岩隈が来オフ、今年以上に評価される保証はない。 代理人の団野村氏によればアスレチックスが岩隈に提示した金額は「3年12億円」らしいが、岩隈本人が1年後にそれを上回る条件を手にできるかどうかを疑問視しているという。 2つ目の根拠は岩隈がすでに、住居探しに着手している点だ。家族(夫人と1男1女)も一緒に渡米するそうで、新居はサンフランシスコに置く予定だと聞いた。アスレチックスの本拠地オークランド周辺は米国の中でも治安の悪い場所だが、ベイブリッジをはさんで対岸に位置するサンフランシスコは住環境がよい。日本人街もあるし、家族にとって暮らしやすい場所だ。球場までは距離にして10キロ弱、渋滞がなければ車で30分かからない。 3つ目の根拠はパーソナルトレーナーを帯同する準備を進めている点だ。 岩隈は07年に右ひじを手術、中4日の登板間隔が不安視されている。右ひじにとって西海岸の温暖な気候はプラスに作用するだろうが、それでも新天地で過酷なローテーションを守れる保証はない。そのためにも重要なのがパーソナルトレーナーの存在だ。個人トレーナーの帯同を認めない球団も中にはあるが、パーソナルトレーナーの人選も含めて契約条項に盛り込むことを検討していると聞いた。 すでに家探しや個人トレーナーの準備を進めている岩隈が、今さら後戻りするとは思えない。ほぼ確実にアスレチックス入りすると私はみている。 (ロサンゼルス在住ジャーナリスト、マイク・ウォン) (日刊ゲンダイ2010年12月3日掲載) |
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