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大前研一さんの「民のみえざる手 新・国富論」を読みました。
また例によって、気になったところをメモ風に紹介します。
@マクドナルドにも、ユニクロにも、ソニーにも、消費者は「そのブランドはこうゆうものだ」という一つの明確ないイメージを持っているわけで、それを不況だのデフレだのなんだのというのは目先の環境変化に焦って、値下げをしたり、低級品や高級品を出したりして崩してしまってはいけないのである。経営者はブランドイメージを固持しながら、自分のお客様は誰なのか、その人たちが何を求めているのか、つねに目を凝らしていなければならないのだ。
ここを勘違いしてしまう飲食店のオーナーも多いように思います。
自分の店のブランドイメージはなんなのか?
自分視点でなく、お客様視点でしっかりそれを固持し、アピールしていかないといけないですね。
@従来、家電量販店は、基本的にメーカーが出す、「販売報奨金」を利用してディスカウントしてきた。販売報奨金はボリュームリンクで期末調整になっている。つまり、その期間に売ったボリュームに応じて期末に販売報奨金という形で割り戻しが来る。そうゆう独特な仕掛けの中で、テンポを増やしてボリュームを稼がないと、メーカーに対する価格交渉力を持つことが出来ず、販売報奨金も少なくなる。だから、家電量販店は、規模の勝負とばかりに都心の駅前や地方中核都市の郊外で店舗網をどんどん拡大してきた。
しかし、今、家電の販売は、ネットに移ってしまった。
@中国人はなんおためらいもなく、少しでも条件のよい会社があると転職する。
@インドネシアは2004年に就任して、09年に再選された、スシロ・バンバン・ユドヨノ大統領の経済政策が成功した。彼は、官僚の給料を三倍に引き上げたのである。国民は怒りそうなものだが、これによって、官僚の腐敗が少なくなった。汚職に手を染める必要が無くなったからだ。
こうゆう例はあるんだよね。
こうゆう手法も思い切って出来るリーダーが出てきてほしいね。
@インドネシア人が好きな国の一位が日本!
さて、北方四島の問題について、へーと思うことがありました。
@実は今のロシアにとって北方4島というのはさほど重要でない。
@一方、日本側の漁業関係者にとっては、ロシア側に拿捕されかねない危険な海であるが、そのリスクがあるからこそ(密漁やロシア漁船との洋上交換を含めて)自分たちにしか享受できないメリットもあるだろう。北方四島が日本の領土になったら、地場以外の漁師が入ってきて収入が減るし、カニやウニなどの漁業資源も乱獲されてすぐに枯渇してしまう。それよりは国境の海ならではの漁業利権にあずかれる現状維持の方がベターだ、ということになる。
@日露協力の最重要課題は、原子力。先の来日時にプーチン首相と麻生首相は「日露原子力協定」の合意文書に署名している。今後日本とロシアが原子力で手を組むことは両国にとっても世界にとってもメリットがある。
@ロシア側から見ると、古くて構造欠陥のある危険はチェルノブイリ型の原子炉を廃止して、日本型の加圧水型軽水炉(PWR)や沸騰水型原子炉(BWR)に転換していくことができる。さらに、ロシアがプルサーマル(プルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料を通常の原子力発電所で利用すること)まで進んでいる日本を抱き込むことにより核兵器の廃絶が推進出来ることも大きい。ロシアにはいまだに核弾頭が約3900発も残っているといわれるが、その中に眠っているウランとプルトニウムをもう一度溶かし、MOX燃料に作り直して原発で使えばいいのである。つまり核燃料サイクルは、日本とロシアが協力して核兵器を「平和利用」することで完結するのである。
@日本で嫌われている原発は、サハリンなど極東ロシアやシベリアに沢山建設させてもらい、海底ケーブルで日本にもってくればいい。核燃料の後処理でもロシアの広大な国土を利用させてもらえばいい。
@ただし、これらのことは、すべて日本とロシアが北方領土問題を解決し、「平和条約」を締結しない限り不可能。いまだに戦闘状態のままの国に核燃料を渡してしまうわけにはいかないからだ。だが、逆に言うと、平和条約を結んで日ロ間に互恵関係が生まれ、ロシアを日本国内に準ずる安全性が確保できる場所として使えるようになれば、日本の原子力に関する問題はほとんど解決してしまう。
面白いでしょ?原子力の問題と、北方四島の問題、二つの難しい問題をからめると、あっと驚く手品のような解決策がでてくるのね。これは是非応援したいなー。
@海外に赴任する場合、その新しい赴任先についたら、まず、「現地の人達の方が自分たちよりも優秀なのだ」と自分に信じ込ませる。すると、現場と同じ目線で、職場の問題点が眺められることが多い。しかし現実には、新たな赴任者は往々にして、先に出向している日本人社員の肩越しから現場社員を見る。そうすると、どうしても最初から偏見や先入観を持ってしまう。
これは本当にそうですね。国内においてもこのようなことはよくあるね。
@世界で改革に成功したリーダーは、例外なく「これまでなかった財源を生み出す」知恵を持っていた。ロシアのプーチン前大統領はフラットタックスにより、減税をしながら大幅な税収増を実現した。地下経済を表に引っ張り出したからである。
@一国を率いるリーダーや政党には経営者の視点が必要だ。
@大卒の就職率の低下はリーマンショック後の不景気が原因だという見方が多いが、それは違うと思う。
まず経済のグローバル化によって日本企業がどんどん海外に進出しているため、海外赴任を嫌がる日本人の採用をはたから抑え、海外から、あるいは現地で優秀な人材を積極的に採用する会社が増えている。
しかもすでに日本企業に正社員は雇用全体の47%しかいない。いま日本の経営者は正社員の採用に対して、強い警戒心を持っている。正社員が増えると、雇用の弾力性が失われてしまうからだ。
なかなか面白いでしょ。勉強になりました。
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>官僚の給料を三倍に引き上げたのである。国民は怒りそうなものだが、これによって、官僚の腐敗が少なくなった。汚職に手を染める必要が無くなったからだ。
日本の「天下り」問題も、日本の高級官僚の現役時の給料が安すぎるのが根本要因と言われていますね。官庁辞めた人に大金払う訳にはいかないので、受け皿になる特殊法人・公益法人を作って、そこに天下りさせる。受け皿になる組織を作るということは、トップ1人というわけにはいかず部下が必要ですから、無駄な人たちを雇い入れます。結局、キャリア官僚に高い給料を払う以上のコストを費やすことになるんですね。
2010/7/24(土) 午後 3:53
>北方四島が日本の領土になったら、地場以外の漁師が入ってきて収入が減る
沖縄基地問題でも、ホンネでは基地移設を望んでいない「基地地主」がいますからね。この辺りは不動産業に携わっていたわらべさんの方が良く御存知でしょうが。
しかも北方領土返還運動とか基地返還運動とか、運動をやること自体をビジネスにしている人たちがいて、そういう人たちにしてみれば、問題が解決してしまうと飯のタネがなくなってしまうから、表向きは「解決しろ!」と言いつつホンネでは解決してほしくないんですよね。
だからこそ、そういう人たちは「北方領土4島一括返還」とか非現実的な要求を出すことで、交渉の前進を妨げようとするわけです。
2010/7/24(土) 午後 3:53
yjisanありがとうございます。
天下りの廃止を言うとき、官僚の給料を同意にあげるってことを言えば、もっとスムーズにことが進むように思えるのですよ。
単に天下り廃止を言うから、逃げ道を作られたり、抵抗にあったりするのではって思うのですね。
2010/7/25(日) 午前 10:43
そう、北方四島に関しても、表向きとは違う話がありますね。
何でもそうですが、断固反対って言う人って、結構裏で、既得権益が絡んでいたりするんですよね。
政治って言うのは、そうゆうことを含めて、どうやって解決策をみつけていくか、出来ることを積み重ねていくかの芸術ですね。
みんなの党は結構いいなとは思いますが、なんでもかんでも情報公開するっていうのは、本音ではないでしょうが、あまり賛成できません。
ともかく、北方四島の解決策を、原発の問題と絡めていくのがいいという大前案には、僕は賛成だし、なかなかいいなと思いました。さて、それを実行に移せる政治家がいるかどうか・・・。
2010/7/25(日) 午前 10:48
北海道自体の維持だって、そうとうな持ち出し状態なのに、4島って
経済面からは相当の負担となりますよね。
4島返還で一人●●円かかります、なんてキャンペーンの必要まではないと思います。が、冷静な判断は必要かと。
2010/7/25(日) 午後 6:49 [ エンディ ]
うん、そうゆう面もあるね。
だから、単に四島返還っていうことでなく、大前案のような、原発とのセットとか、手品のような手法が必要だと思う。
実現性はともかく、大前案はよく出来てると思います。
2010/7/26(月) 午前 10:15