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■昨夕、新宿京王で開催された歳末古書市に行つて来ました。
残念ながら今回は然るべき古典籍を見出せず仕舞ひでした。
尤も、奈良絵本の断簡で、『文正草子』とおぼしきものが数葉ありました。
気になりましたが、やや値がはつてゐたので入手せず。
また横型奈良絵本『岩屋の草子』全3冊が出ておりました。
これは高くて買へずw
ちなみに挿絵には各図ごとに金箔が用ゐられてをりました。
室外の場面では雲形に、また室外の場面では障壁などの装飾に。
この手の金箔使用の約束事については、拙稿「雲形と室内装飾―横型奈良絵本における彩色の一傾向について―」(『室町戦国期の文芸とその展開』所収)に詳述してあります。
ご関心のある方はご覧ください。
なほ他に、奈良絵本か絵巻か分からぬくらゐに天地・左右が裁断された挿絵零葉がありました。
何の物語なのか不明でしたが、これは入手しておけば良かつたと、一寸後悔してゐます…。
■さういふわけで、今回は明治以降の洋装本で面白さうな本、使へる本を幾つか買ひました。
以下にざつとご紹介。
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・『寝覚記』(村田秋男編、古典文庫、昭和55年)
伝一条兼良の教訓書の翻刻。解題が優れてゐる。
・『きのふはけふの物語』(横山重校訂、古典文庫、昭和29年)
江戸初期の咄本の代表作。
『仮名草子集成』をはじめ幾つかの翻刻本が出てゐるが、本書は解題が特に充実してゐる。
・『徒然草嫌評判』(古典文庫、昭和56年)
「ツレヅレグサ・モドキ・ヒョウバン」と読む。『徒然草』を批評した本でもあり、いろいろ雑多な話を集めた雑書でもある変な仮名草子。影印・翻刻を併載。
・『仮名草子(岩崎文庫貴重本叢刊)』(貴重本刊行会、昭和49年)
東洋文庫所蔵の次の仮名草子8種の影印版を収録。『伊曾保物語』『一きうの水かかみ』『是楽物語』『をんな仁義物語』『親子物語』『理屈物語』『ひやう』『保昌物語』。
安いので衝動買ひをしてしまつたが、今、目次を見て気付いた。既に持つてゐる本ぢやないか!
誰か有効に使つてくれさうな知人に上げることにする…。
・『初期俳諧集(新日本古典文学大系)』(岩波書店、平成3年)
『犬子集』『大坂独吟集』『談林十百韻』を収録。優れた注釈書。
・『江戸時代假名繪入文学書概論』(川瀬一馬著、雄松堂書店、昭和47年)
大東急記念文庫所蔵古典籍のマイクロフィルム化に併せて出された本。MF目録を掲載。掲載写真も豊富。
・『選擇古書解題』(水谷不倒著、奥野書房、昭和12年)
仮名草子・浮世草子・古浄瑠璃・草双紙・読本・その他雑書250種の解題集。読む辞典ともいへる。個人でこれだけのものを作つてしまふのだから、今更ながら不倒のすごさが思ひ知られる。
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かうして並べてみると、自分の読書傾向が知られます。
かなり偏つてゐますね…。
反省。
■ところでもう1つ、これは本ではないのですが、次のやうな玩具を手に入れました。
「子供点取あそび」と題するもので、中央上段に一寸法師、中段に文福茶釜、下段に兎と亀の絵が描かれてゐます。
左右には爪楊枝ほどの太さに巻かれた小紙が各10枚づつ、計40枚、紅白の紙テープで留められてをります。
取らうと頑張つたのですが、もともと糊付けされてゐるのか、年経たために付着してしまつたのか定かではありませんが、取ることができません。
これはどのやうに遊ぶものなのでせうか。
手許にある玩具の本を2、3あたつてみたのですが、載つてゐませんでした。
御存じの方、ご教示くだされ〜。
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