穴あき日記〜奈良漬のブログ

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日夏耿之介の書斎

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数日前から必要あって蔵書整理をしています。
しかし一向にはかどらない!
どれもこれも自分が好きで手に入れたものだから、何かしら思い入れがあったり、興味をそそるものがあったりするわけです。
で、書棚から取り出したらとりあえず開いて見るということの繰り返しとなり、遅々として進まぬことに相成る次第なのですorz

今朝も作業をしなくてはという気持ちで早くから始めたのですが、とくに思い入れがあって特設した「幸田文コレクション」(仮)を前にしていきなり頓挫。
コレクションといっても大した分量でないし、初版とか初出掲載誌とかを別置扱いしてる程度のものです。

幸田文の文章が載っているということで入手した昭和20年代の雑誌群。
読みはじめたら当時の時事ネタや今は亡き偉大な文人の文章などが散りばめられていて実に面白いのです。
当時の雑誌は紙質が劣悪でとても残念ですが、それでも昭和21、2年は新刊ラッシュと相俟って、とくに新時代への希望に満ちた評論が多く掲載されており、それらは今読んでも新鮮です。

そうした雑誌の一つに『書評』というものがあります。
その名の通り、読書人のための雑誌です。
その昭和24年5月号には「書斎めぐり」という玄人好みのグラビアがあり、幸田文の書斎が載っています。
それと同時に日夏耿之介(ひなつ・こうのすけ)の書斎も載っています。
日夏氏は昭和の英文学者として著名な人です。

で、日夏氏のバックの書棚を見ると、みんな平積み。
洋書タイプの本を平積みにして、しかも背表紙も見えない…。
これではどこに何を置いてあるのか分からないのではないかと思います。
しかし本人が知っていればいいわけだから、それはそれでいいのかも知れませんね。

ところでこの並べ方は和書の伝統を踏襲しているみたいです。
漢籍もそうですが、近世以前のいわゆる和装本は背表紙がないからタイトルも書かれていません。
平積みにするから、本の下の部分しか見えなくなります。
そこで下の部分にタイトルを書きいれることがあります。
参考として『三国仏法伝通縁起』を挙げましたが、こんな感じです。
これを小口書(こぐちがき)といいます。

話はそれましたが、日夏氏の蔵書整理もこの伝統的な並べ方を洋装本にも採用しているわけです。
僕は奥行きがある場合、二重に使ってますが、こういう置き方もありかと、ちょっと驚きました。
しかし見たところ、小口書がありません。
どこにあるかを知るのは記憶頼み。
はたしてこれは能率的かどうか???
実際やってみてもいいのですが、やっぱりダメだということで並べ直す労力を思うと、真似できません…。

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これは阿佐ヶ谷時代の黄眠草堂における照影、場所も書斎ではなく書庫ということになります ちなみに書棚に到底収めかねるまま、直に積み上げた書籍の現状については、文字通り「水平に突込む」という一文があります(読売新聞、S28.12.27、『書斎の中の嗟嘆』収録)

2019/1/1(火) 午前 8:57 [ floraamica ]


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