穴あき日記〜奈良漬のブログ

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明日の異類の会の告知です。
 
第28回異類の会例会
 
日時:5月18日(金)18時30分〜
場所:学習院女子大学4号館1階4104会議室
http://www2.gwc.gakushuin.ac.jp/about/campusmap.html
※最寄駅は副都心線西早稲田駅です。
 
資料展観
「異類妖怪関係資料―浮世絵、番付、その他―」
 
徳田和夫先生(学習院女子大学教授)のご厚意で、御所蔵の資料を特別に見せていただくことになりました。
異類妖怪関係の浮世絵、番付、その他いろいろと展示、解説していただきます。
もとより秘蔵資料ばかりですので、この機会を逃すと、今後容易に観られるものではありません。
ぜひお出でくださいませ。
 

なお、初参加の方は、奈良漬にメッセージ、もしくはツイッター(@NarazakeMiwa)にご一報ください。
愛知県立大学国文学会の機関誌『説林』の最新号です。
天草版『平家物語』が特集されています。
なんとも渋い。
 
本書は大英図書館に所蔵されているものが唯一の現存本です。
文禄元年(1592年)に天草学林(肥後熊本)で刊行されました。
ポルトガルの宣教師が日本語を学習するために口語性の高い文章で記されているものです。
したがって日本語の歴史を知る上で極めて重要な文献の一つです。
そこで去年6月、国語学の専門家による本テクストの公開研究発表会が愛知県立大学で催されました。
それが今回、機関誌に掲載されたわけです。
 
目次…
 
特集:天草版平家物語――原拠本と日本語の歴史――
天草版『平家物語』の原拠本の研究――日本史と本文の検証――
天草版平家物語と捷解新語――謙譲語を中心に――
天草版平家物語と平家正節のt入声
天草版平家物語と日本語史
 
「うひうひし」と「よだけし」の語義について
本能寺蔵『落葉百韻』訳注(六)付、考察及び式目表
『歳旦牒』翻刻(二)
 
まず気になったのは、天草版『平家物語』はいかなる『平家物語』に拠ったかという原拠本の研究。
『平家物語』は中学・高校の古文の教科書にも載っていますけど、昔は印刷ではくなく、手書きでしたから、書き継がれるうちに本文がどんどん変化していくし、中には書き写すにあきたらず、勝手に書き足したり、余計なエピソードを加えたりする人もいて、『平家物語』といっても一言で片づけられないくらい広がりのあるものになっていったんですね。
そのたくさんある『平家物語』の写本の中で、天草版を作った人の手許にあったものは何かということを明らかにすることがとても重要な研究テーマなわけです。
論文は長文な上、煩雑ですが、要するに、前半は覚一本(学校の教科書に採用されるようなもっともポピュラーな伝本)に近く、それ以降は斯道文庫本に近いということのようです。
詳細は直接お読みください。
『捷解新語』は朝鮮語による日本語資料。
日本語会話の学習用に使われたもので、これまた古くから日本語史の資料として重んじられてきているものです。
『平家正節(まぶし)』は平曲の譜本です。
当時の発音を知る上で重要な資料です。
 
 
天草版は面白い内容なので、文庫本になってもいいと思うものの一つです。
少し心にゆとりが出来たので、ブログを再開します。
 
昨日、松本三喜夫『野の手帖―柳田国男と小さき者のまなざし』(青弓社、1996年刊)を読み終えました。
戦前〜戦後の在野の民俗学徒の動向を、本人や周囲からの聞き取りを含めた調査によって把握しようとしたものです。
甲斐の土橋里木(りき)、宇和島の山口定助、越後の青木重孝、島根の牛尾三千夫を中心にその周囲の人々にも目を向けて、当時の様子がよく見えてきました。
そして、1編1編読むたびに、打算抜きで純粋に学問に打ち込む無名の人々の面影に心が震えました。
 
僕は名のある偉い学者よりも、こういう人々にこそ惹かれます。
昨年暮れに読んだ『中世の豪族と村落 下総国相馬郡を中心として』(1988年)という本を自費出版した薮崎香氏もまた心惹かれた方でした。
面識はありませんが、文章のふしぶしから丹念に土地を歩き、調べ、考えを出している様子が読みとれます。
 
さて、以下に本書に出てくる主要な人名を索引化しましたので、載せておきます。
よく知られた人も出てきますが、ほとんど忘れられた人も多いです。
この中に挙がった人物の中で、外山暦郎については以前少し調べたことがあります。
本書を読んで、また調べを再開したくなりました。
外山についてはいずれ本ブログでも紹介しようかと思います。
 
青木重孝 22,173-220
石畝弘之 417
石塚尊俊 28,247-248,254,356
今井善一郎 23
今泉忠義 296
今村勝彦 22
岩倉市郎 19
岩崎敏夫 29
井花伊左衛門 21
牛尾三千夫 232-240,256,260-261,273-274,277,286-287,290-307,309,311-313,324-328,330-332,353-359,372-373
内田邦彦 20
内田武志 20
及川儀右衛門 17
大藤時彦 280,389
大西伍一 9
大庭良美 230,275-276,307-318,346-382
大間知篤三 23,106-107,114-117,119,127-131,159-172,250,257-258
岡村千秋 47,83,87,181
沖本常吉 276,307,312,365-367
折口信夫 287-290,296
菅菊太郎 98
国村三郎 110
倉田一郎 23,195-196,200-201,205-206
栗山一夫 331-332
小林存 173,179,181-182,185,187-188,196,210,283
小林伝十 336-338
小林正熊 100-101,390
今野圓輔 384-385,414
雑賀貞次郎 16
斎藤槻堂 30
佐喜真興英 16
桜田勝徳 18,136-142,165
佐々木喜善 67-69,81-83
笹村草家人 19
笹谷良造 28
沢田四郎作 17
敷根利治 17
茂野幽考 19
渋沢敬三 134-137,271,275,314-315,358-359
鈴木棠三 188,280,282,296
杉山正世 109
清野久雄 22
瀬川清子 22
相馬御風 175-179
田中梅治 273-275,314,330-334
田中瑩一 326-327,329
丹野正 417
千代延尚寿 258-260,334-336,356,358
土橋里木 20,33-91,388
坪井忠彦 22
寺石正路 20
土井卓治 417
戸川安章 20
外山暦郎 20
中山徳太郎 189-190,196-198
中市謙三 21
中平解 106,159-172
楢木範行 16
西角井正慶 297
箱山貴太郎 19,28,70
橋浦泰雄 396,399,415-416
長谷川正 185
早川孝太郎 20,297
林英夫 145-146
比嘉春潮 26,143-144
兵頭賢一 95,108-109,134-135,147-149
藤田徳太郎 353
藤原与一 100,102
三上永人 283-290
三沢義信 143-144
堀井度 254-255
町田佳聲 310,368
南方熊楠 67,71-73,78,88,312-313
宮本勢助 17
宮本常一 21,255-262,270-276,278,298-300,315-317,324-325,333,340,358-360,362-365
目良亀久 19
最上孝敬 22,107,123,125,131-133,163
本山桂川 18
森脇太一 273,275,318-330
山口麻太郎 21
山口常助 93-172
山崎甚一郎 175,180,181,191,213
山下久男 21
山下文武 27
山田隆夫 22
山田次三 250-253,266
山根俊久 239,252-253
吉村源太郎 131-132
和歌森太郎 171,175,280

傘で飛ぶ話

昨日、一昨日と、ものすごい風でしたね。
ということで、珍しく外界と関連した四方山話を書きます。
 
テレビで強風に吹き飛ばされる傘の映像を見て、最初に想起したのが鈴木春信の「清水の舞台を飛ぶ美人」の錦絵でした。
この絵は田中優子氏『江戸の想像力』(筑摩書房)の表紙に使われており、初めてみたとき、その表紙デザインの素晴らしさに何度となく手にとって眺めたものでした。
(今この本は文庫版となっておりますが、やはり紙の質感も含めると、初版に愛着を覚えます)
イメージ 1
 
『江戸の想像力』というタイトルとこの絵のコラボで、どれだけ妄想炸裂したことかwww
 
さて、この絵よりもほのぼのとした「傘で飛ぶの図」といえば、メリー・ポピンズではないでしょうか。
もっともこっちは上に飛んでいくイメージのほうが強いですかね。
イメージ 2
こちらもまたファンタジーの入った名作でした。
ちなみに『夏目友人帳』vol.2にもちょっとこのネタを使った場面が出てきます。
イメージ 3
空から傘が舞い降りてきます(常人には見えない)。
実は妖怪なのでした。
夏目「……だいたいお前… えっと名前なんだ?」
妖怪「ふん 人間ごときに名乗る名はない」
夏目「じゃあお前は今から「メリーさん2号」だ」
妖怪「メ、メリー?」
 
こういう例を連想しながら思うのは、傘(からかさ)が普及する前は何かを手にして舞い降りるとか、飛んでいくとかいう趣向はあったのかどうかということです。
しかし、中世の説話や物語にはどうもそういうのはないようですね。
傘は高貴な僧侶に差しかけるものであり、つまり天蓋というイメージが強く、後世の人のように自由な発想の媒体にはなっていたかったのかも知れません。
 
中世に散見されるものでちょっと似てるかなと思うのに、鳥が何らかの物を落とすというモティーフがあります。
落し物は手紙であったり、珠玉であったり、穀物であったり、いろいろです。
竹取の翁が伐った竹の節に雀が米を落とすのですが、そこに雨が溜まって酒になったという話もあります。
しかし、人間を落としたり飛ばしたりすることは寡聞にして知りません。
春信やメリー・ポピンズの趣向は傘が普及したればこその、新たなる発想ということなのでしょうか。
 
発想それ自体にはオリジナリティはなく、本来、何らかのモノを媒体としていたものが、新たな媒体に移行しただけではないかという気がするのですが、どうでしょう。
たとえば、道に小銭が落ちていると思って拾ったらビール瓶の蓋だったという笑い話があります。
江戸初期の『醒酔笑』という本では、道に小銭が落ちていると思って拾ったら柿の蔕(へた)だったという話が載っています。
柿の蔕よりもビール瓶の蓋のほうがリアリティがある社会になったので、本来、柿の蔕だったものがビール瓶の蓋に移行したのでしょう。
笑いの質自体は変わらないけれども、そのための道具は変るわけです。
傘を差して舞い降りるという趣向もまた、何か前身があってもよさそうなのになあと思ったのはそういう理由です。
 
ところで実際、傘を持って空を飛んだり、舞い降りたりすることができるかどうか。
きっと試したことのある人はいるんでしょうね。
でも普通に手に入る市販のものではどうでしょう。
子どものように体重の軽い場合は稀にあったのでしょう。
しかし、自由意思で飛んだり降りたりすることはあったのでしょうか。
 
さて、以下に挙げる記事は実際の出来事です。
印刷が悪く、一部判読不可です(□部分)。
すみません。
*****『紀伊新報』昭和4年10月29日*****
「少女を井戸へ吹き飛ばす
 廿五日の大暴風雨
 周参見町の椿事
去る廿五日午後二時、西牟婁郡周参見(すさみ)町中村増太郎氏は暴風雨をおかして同町字北へ通ずる道路を通行中子供の傘を広げたまま飛んで来たので不審に思つてゐるとどこかで悲鳴をあげてゐるのでいよいよ不審になり捜査すると道路より約四尺はなれた井戸の中に少女が泥土一杯に浴びてアプアプしてゐるを発見、大いに驚いて井戸の中へ飛びこみ濡鼠になりながら漸く救助し□□河部□之助氏宅へ連れこみ応急手当をなしたので一命をとりとめたが右少女は周参見字松ノ木松本亀一長女シゲ子(七)で廿五日同所を通行中猛烈な風雨のために吹きとばされて井戸の中へ墜落、あはや溺死せんとしてゐたものである。(下略)
***********************
 
7歳の女の子が暴風雨で傘を広げたまま飛んでいったとのこと。
物語世界ならどこか異界に飛ばされたりするのかも知れませんが、現実は残酷ですね。
そういえば、子どもが鷲にさらわれて、その子が長じて良弁僧正(ろうべん・そうじょう)という東大寺の立派な僧になるという伝説があります。
現実でも鷲に子どもがさらわれる椿事がありますが、その結末は鷲の餌となって、せいぜい残骸が捜索隊に発見されるというものです。
物語のモティーフは現実を反映しながら全然次元が違うものなんでしょう。

築地魚河岸の人魚

先日、愛媛県立図書館で大正時代の郷土史家のノートを閲覧していたら、面白い新聞記事が貼り込まれていました。
出没した人魚の検証に関する記事です。
大正14年の『伊予日日新聞』なのですが、日付がメモされていないので、何月何日の記事なのかは分かりません。
舞台は東京築地なので、東京発の新聞各紙にも関連記事が載っているかも知れませんね。
御存じのかた、ご教示ください。
(濁点の誤りは適宜改め、文末の句点を一部補いました。振り仮名は一部を除き省略)
 
***************************
「おも白き恋のローマンスをもつ絵その侭の人魚が来た
 魚介に交つて突如築地魚河岸へ学者たちが参考の為研究する
 
 ◇昔から人魚といふ動物が海に棲息すると伝へられ漁夫が海上で浪にゆられながら子供を抱いて乳を飲ましてゐるのを見たといふ話も度々である。美しい涙の出るやうな海洋のローマンスとして或夕航海中の船舶の一漁夫がふと海上に髪を振乱して海上に浮き沈みしつゝある女を発見して船に引上た。
 ◇それから女を船中に置く裡(うち)に若い美男子の漁夫は故郷のこともわすれてその女を愛するやうになつた女「私を愛するなら決して陸へ連て行かないで下さい」と云つた。彼は女を愛するの余り船員が一人へり二人去つて行くのもしらないで永久に航海を続ける決心で海上に漂つたけれども人間である漁夫は若々しく美しいにひきかへだんだんと年をおいてさびしさを感じ女の熱情を受られなくなつて愈(いよいよ)故郷へ指して船を進めた。船が明朝故郷につくといふ夕その女は海中深く姿を没して忽ち人魚の姿に返つた。男も今更さびしく同じく海中に身を投じて死んだローマンスもある。
 ◇人魚それが突如築地の魚河岸へ勿論いきてはゐないが現はれその報を得た水産講習所や大日本水産会では珍しいとて研究することゝなり持主の築地魚河岸佃兼と交渉して水産講習所勅任教授妹尾秀実氏外(ほか)教授数氏がその人魚について鑑定をした。何(ど)うも余りに珍しいので作りものらしいといふので頗る問題になつてゐる。然し上半身は人間のやうな骨相を持ち下半身は魚身である。丁度絵にあるやうな珍しいもの。持主佃兼では其方面から手に入れたのだといふが研究の余地があるらしい。
***************************
 
長い文章でしたが、本題は三段落目だけなんですよねw
 
人魚は漁船で引き揚げたものではなく、「その方面から手に入れた」ということです。
「どの方面」から手に入れたのでしょう。

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