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からすは
一からすはかあ/\ないておるすゞめ
はちう/\ないておる障子(せうじ)はあか
るくなつてきた早くおきぬと
おそく成(なる)着物(きもの)をきがへ帯(おび)を
しめ手水(てうづ)をつかひに行(ゆき)ま所(しよ)
盥(たらい)に水(みづ)をくみいれてよふじを
つかひ口(くち)そゝき顔(かほ)をていねに
よくあらい手先(てさき)もていねによく
洗(あら)ひきれいになつたらおはよふ
と朝(あさ)の礼儀(れいぎ)を致(いた)しましよ御飯(ごはん)
をしづかにたべまして紙(かみ)や手(て)
拭(ぬぐい)わすれずに持(もつ)たら行(ゆき)ま所(しよ)
幼稚園(よふちえん)さつさとあるいておくれ
ずに今日(けふ)もあそばんつれ立て
能哥(よきうた)うたひおもしろき遊(ゆふ)ぎ
をいくつも致(いた)しま所(しよ)すきなべん
きやう致(いた)しましよ
【釈文】
からすは
一 烏はかあかあ鳴いてをる。
雀 はちうちうないてをる。
障子はあか るくなつてきた。
早く起きぬと遅く なる。
着物をきがへ、帯を しめ、手水をつかひに行きましよ。
盥に水をくみいれて、楊枝を つかひ、口そそぎ、
顔を丁寧(ていね)に よく洗ひ、手先も丁寧(ていね)によく 洗ひ、
きれいになつたら 「おはよふ」 と、朝の礼儀を致しましよ。
御飯 をしづかに食べまして、紙や手 拭わすれずに、
持つたら 行きましよ、 幼稚園。
さつさと歩いて遅れ ずに、 今日も遊ばん、つれ立つて、
よき歌うたひ、
おもしろき遊戯 をいくつも致しましよ。
すきな勉強 致しましよ。
※「朝の歌」『新撰唱歌 尋常科用』(明治三五年 兵庫 近藤猪八郎著)収録。作詞・作曲未詳。
なほ、YAHOO知恵袋では、この歌が何かといふ問ひに対し、「満鉄小唄」の替へ歌とする回答をベストアン サーとするが、それは誤り。満鉄(南満州鉄道)の創業は明治三九年であり、時期も合はない。
■『明治唱歌集』について
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