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日本で古くから読まれてきた漢籍にはいろいろありますが、とりわけ子どもの勉強にも使われた作品に『二十四孝』があります。
その名の通り、24の孝子の行状を取り上げたものです。
これは絵画化され、たとえば屏風や画帖に仕立てられました。
また平易な仮名文に改められ、お伽草子の1編としても読まれました。
さて、この『二十四孝』の中に老莱子という人物が取り上げられています。
老莱子は70歳ですが、老いた両親が健在でした。
親を喜ばせようと、綺麗な衣を着て、幼児の姿となって舞い戯れました。
さらに親に給仕しようとして、わざと転倒して子どものように泣きました。
なぜそんなことをしたかというと、自分の老いた姿を見たら親は悲しく思うだろうと心配したからです。
さらに両親が自身の老いを自覚しないようにとの配慮からでした。
その効果のほどはともかくも、親孝行の鑑だということで、二十四孝の一人に採用されたのでしょう。
老莱子の絵はお伽草子の版本では下に掲げたようなものです。
これに対して、手もとにある老莱子の絵を挙げましょう。
最初見たときは何か中国の故事を描いたものとしか思いませんでしたが、老人が老いた男女の前で舞っているので、老莱子なんだなと気づきました。
江戸中期頃の作かと思います。
画帖か屏風か分かりませんが、二十四孝図の1図が剥がされ、僕の手もとに帰したのでしょう。
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