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『擬人化と異類合戦の文芸史』の巻末に「異類合戦物一覧」として異類合戦を主題とした123作品を掲げている。
その本の校了後に新出の異類合戦物を知った。
個人蔵の写本で『魚類精進合戦』という。
今年の7月2日、名古屋大学で「『精進魚類物語』を読む」というワークショップが開催された。
題目だけ掲げておくと、次の通り。
「擬人名辞典編纂の試み―『精進魚類物語』を手がかりに―」(伊藤慎吾)
「資料紹介:架蔵『魚類精進合戦』」(塩川和広)
「『精進魚類物語』を読む」(畑有紀)
ここで『魚類精進合戦』に関する報告を聴いた。
書名をみて、精進魚類物の新出本かとだけ思っていたのだが、驚いたことに、赤本『うおがせん并しやうじんもの(魚合戦并びに精進物)』を利用して作った物語であったのだ。
これは近世前期の子ども向けの絵本で、今日、伝本が1本しか残っていない。
その意味でかなりレアな作品なのだが、その影響がみられるのだ。
そうすると、『魚合戦并びに精進物』は比較的よく読まれたものなのかも知れない。
しかし子ども向けの他愛もないものだから棄てられるものが多く、今に伝わらなかったのだという可能性も出てくるだろう。
『魚類精進合戦』は寛政7年(1795)に書写された作品である。
内容からみて、成立もそれをさほど遡らないものと想像される。
はやく翻刻公開されることを望むものである。
※「異類合戦物一覧」に以下を追加
対立勢力:魚・野菜
ジャンル:滑稽本
書名:魚類精進合戦
成立・刊行:寛政七奥(一七九五)
作者:(空欄)
備考:(空欄)
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2017年08月18日
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