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『鳥獣虫魚の文学史』第2巻「鳥の巻」(三弥井書店)が出ました。
本書は日本の古典文学に見られる自然観を古代から近世に至るまで多面的に見ていくシリーズです。
第1巻「獣の巻」に続いて「鳥の巻」では『風土記』『万葉集』から馬琴の『南総里見八犬伝』『椿説弓張月』までいろいろな作品に出てくる鳥を通して面白い論が展開されています。
目次は以下の通りです―――
鳥の自由さと不自由さ
『風土記』に描かれた鳥 『万葉集』のひばり 『竹取物語』「燕の子安貝」 『伊勢物語』の都鳥(近藤さやか) 『蜻蛉日記』道綱鷹を放つ(吉野瑞恵) 『源氏物語』「雀の子を犬君が逃がしつる」 『今昔物語集』の「屎鵄」 『平家物語』富士川合戦の水鳥 鶯詠の変遷─夏鶯・冬鶯をめぐって 鷹百首 歌ことば「鴫の羽がき」 能「善知鳥」 『勧学院物語』の社会とキャラクター造形─高貴な雀の物語 『鴉鷺合戦物語』 『諸艶大鑑』の美面鳥 祇園南海「詠孔雀」 賀茂真淵の鷲詠 『絵本見立百化鳥』 『南総里見八犬伝』の大鷲 『椿説弓張月』の鶴 以上のように、かなり読み応えがあります。
ちなみに、このうち、やたらと長いタイトルの「『勧学院物語』の社会とキャラクター造形―高貴な雀の物語」は奈良漬が書いた論考ですw
擬人化ネタを展開しています。
ということで、宣伝を兼ねて紹介しました♪
***メディアコンテンツ研究会***
コミティア終了
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伊藤慎吾の仕事
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『仮名草子集成』第47巻(東京堂出版)が出ました。
江戸前期の短編物語を総じて〈仮名草子〉と呼びます。
これを50音順に翻刻し、書誌の解題を加えている資料集は後にも先にも本集成以外にありません。
記念すべき第1巻は1980年5月に刊行。
『秋寝覚』から『阿弥陀裸物語』までを収録。
それから30年あまり経ってようやく「た」の作品に至りました。
「わ」の作品まであと何年かかるのでしょう?
さて、本巻には次の6作品が収録されています。
・醍醐随筆
・大仏物語
・沢庵和尚鎌倉記
・糺物語
・たにのむもれ木
・竹斎東下
このうち、『醍醐随筆』は僕が担当した作品です。
寛文10年(1670)、京都で刊行された作品で、著者は中山三柳。
三柳は京都の医者でしたが、3年ほど醍醐の里に隠居しておりました。
その間の出来事を書き綴ったのが、この随筆です。
身近な出来事や土地の伝承、また思想や人物に関することなど、さまざまな事柄が書かれています。
京・大阪やら大分やらいろいろと思い出の残る訪書の旅をしました。
親しみ深い作品となりました。
なお、本随筆に関する記事のいくつは下のURLで確認できます。
芭蕉の高弟向井去来の父など関連人物について。
本随筆中の怪異記事について。
東京堂出版:仮名草子集成47
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出ました!
『妖怪学の基礎知識』は妖怪研究の大家小松和彦先生を筆頭として、妖怪に一見識ある人々が執筆しています。
実は奈良漬も1章担当させていただいております。
Ⅰ 妖怪とは何か
Ⅱ 妖怪の思想史
Ⅲ 記録の中の妖怪
Ⅳ 説話文学の中の妖怪
Ⅴ お伽草子と妖怪
Ⅵ 妖怪の出現する場所
Ⅶ 妖怪画の系譜
Ⅷ 娯楽と妖怪
Ⅸ 妖怪の博物誌
Ⅹ 〈口承〉の中の妖怪
Ⅺ 妖怪研究ブックガイド
このうち、奈良漬は第Ⅳ章を執筆しています。
細目は下記のごとし。
説話文学に見られる妖怪/古代の鬼のイメージ/『今昔物語集』に見る鬼の多様性/妖怪と幽霊のちがい/物の気と鬼/〈鬼〉と捉えられてきた妖怪/仏教説話の中の鬼/人間から鬼へ/天狗・天魔・魔鬼/一つの中世人による解説/善天狗/鬼から人へ、霊へ戻る/変化(へんげ)するもの/狐の説話/狸の説話/未確認生物/鵺の説話/土蜘蛛の説話/人間の生物化/蛇の説話/虫の説話/野槌の説話/曖昧な動物と妖怪のちがい/信仰から娯楽へ/笑話の中の妖怪
このほか、各章、魅力的な論考が揃っています。
第Ⅴ章ではボストン美術館所蔵『化物草子絵巻』が絵とともに紹介されています。
ともかく面白い本です!
以上、新刊紹介でした。
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昨日は朝から京都に出かけていました(埼玉県上尾市在住です)。 |
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連休が終わりました…。 |


