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宇治の平等院は平安時代の歴史や文学に欠かせない舞台。 |
国文系の本(学術)
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国文学科という名称を使う大学は、今日、どれだけあるのでしょう。 |
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『芸文稿』という雑誌を今日頂きました。
年に一度出版し、今年は第3号です。
本格的な文学論文から評論、資料紹介まで種々の文章が寄せられています。
今回は次のような内容となっています。
・森鷗外と百物語
―鷗外の参加理由・百物語の招待客―
・『大外智仁 教訓一夕話』の一典拠
・江戸時代雑感
―その③「水戸黄門―閨門の争い」―
・『源氏物語』鑑賞(その三)
・『紫式部日記』鑑賞(その一)
・鈴木重嶺(翠園)関係資料(7)
・昭和女子大学図書館所蔵「翠園文庫」について
―鈴木重嶺(翠園)旧蔵書―
・陶玄亭散人日録 抄〔その二〕
・野間道場あれこれ(その一)
・ウェブ日記抄・2
―平成13年(2001)―
以上です。
専門性の極めて高いものとしては、昭和女子大学図書館に寄贈された鈴木重嶺関係資料の紹介があります。
幕末明治の歌人で豊富な資料が残されています。
とくに短冊など自筆資料や貴重な古写真が多く掲載されているので有用でしょう。
(参考)
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慶応義塾大学の国文学の雑誌『三田国文』第50号は、その区切りとして創刊号から本号までの総目次が付されています。
昭和58年創刊なので、30年近く前から続いているんですね。 創刊号には西行の和歌、『うつほ物語』、『拾遺風躰和歌集』、三条西実隆、『宗安小歌集』から下北半島の能舞の三番叟や韓国の芸能など幅広い内容です。
斯道文庫に代表されるような慶応らしい国文学や折口信夫の学統を継承する芸能研究が鮮明に表れている印象を受けます。 最新の50号は次のような内容です。
・高浜虚子編『新歳時記』の三版種
・戦時下日本浪漫派言説の横顔 ―中河與一の〈永遠思想〉、変奏される〈リアリズム〉 ・陽明文庫蔵「道書類」の紹介(六)『〔二十三問答〕』翻刻・略解題 ・バイエルン州立図書館蔵『源氏小かがみ』(巻四)解題・翻刻 ・『鶏鼠物語・下』翻刻 ・「三田国文」総目次(創刊号〜第五十号) この中では『鶏鼠物語』が個人的にとくに面白いものですかね。 この作品はお伽草子の異類合戦物の一種です。 鶏を大将とする鳥類と鼠を大将とする畜類が合戦をします。 これを蝙蝠が仲裁役となって和睦するという物語です。 蝙蝠は鳥でも獣でもあり、どちらでもありません。 両者を兼ね備えた存在ですから仲裁には適しているんでしょう。 |
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年度末になると、いろいろ学術誌をいただく機会が増えます。
それらは市場に流通するものではなく、たいてい入手しがたいものです。
『國學院大學 校史・学術資産研究』という雑誌もそうした1冊で、学校関係者などに送られたり、また執筆者が配ったりするものでしょう。
たまたま僕も執筆者の方からいただきました。
内容は研究論文、資料の紹介と翻刻です。
目次を挙げましょう。
・國學院大學図書館所蔵『舟のゐとく』の解題と翻刻
・近代国学における「神道」と「道徳」に関する覚書
――皇典講究所・國學院における法制史学の変遷――
・國學院大學図書館蔵『伊勢物語(武田本)』の本文
・國學院大學図書館所蔵『二十一代集』について
附 契沖書入本『新古今和歌集』校異
・國學院大學図書館所蔵『鎌倉大草紙』について(下)
・「寛文八年戊申武家官禄帳」について
―寛文・延宝期における武家官位と領知高――
この雑誌に先んじて、『図書館紀要』というのが出ていましたが、もう廃刊してしまったのでしょうか。
その雑誌では国学院大学図書館に所蔵される貴重な典籍の数々が紹介されており、面白いものでした。
それがなくなり、役割がこの雑誌に移行したようです。
なお、本誌巻頭の『舟のゐとく』は江戸前期に成立したお伽草子で、個人的にはこれに一番興味があります。
絵巻としていくつか伝本が知られていますが、国学院本は新出の絵巻のようです。
実見していませんが、口絵のカラー写真を見るに、17世紀後半の作のような印象を受けます。
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