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昨日、五島美術館に行ってきました。
当館所蔵の古典籍の中でも、えりすぐりの作品を展示しています。
http://www.gotoh-museum.or.jp/exhibition/open.html
土曜日、知人から延慶本『平家物語』が出ているという話を聞いて、これは行かなくては!と思ったわけです。
翻刻や影印版でしか見たことがなかったものでした。
イメージしていたほど大きなものではなかったので、その存在の大きさからイメージをずいぶん増幅させていたものだと苦笑してしまいました。
まあ、それよりも、装丁が九括くらいもある列帖装(大和綴)で、なんて無茶なことを!と驚いてしまいました(よく見れたわけではないから、違ってるかも…)。
個人的な一番の関心は絵入写本の奈良絵本の類でした。
実際手にして調べたことのある『すずか』と再会できたのはうれしい限りでした。
この本は非常に美しい特大本(とくおおほん)で、鳥の子料紙に金泥で鮮やかにして多種多様な下絵が描かれています。
ざっと数えて70種くらいあります。
あと『浄瑠璃十二段草子』、『熊野の本地』『曾我物語』が出てました。
『十二段草子』は複製にもなっている古奈良絵本の代表中の代表。
複製自体、優品で、僕も大切に所蔵してます。
原本を見たのは今回初めてのように思います。
『熊野の本地』は江戸前期の袋綴大本。
なぜか書誌を調べていない一本。
その意味で一見できたのは収穫でしたが、もっと美しい『酒呑童子』や『鶴亀草子』を差し置いて、この本を展示した意図がわかりませんでした。
誠仁親王の極札のある『鶴亀』を見たかったです。
さて、今回の収穫は『曾我物語』の奈良絵本でした。
横型の大本で、この書型自体、珍しいものです。
加えて挿絵の天地の霞が直線型と雲型とを併用しており、これまた珍しい。
さらに雲型の霞の地は金泥地に加えて薄い群青で泥引(でいびき)してありました。
横型大本の制作は絵巻を抜きに考えられないんじゃないかなあと思ったのでした。
おっと、まじめに書きすぎてしまいました。
何かの参考になれば幸いです。
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