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【翻刻】江戸時代後期の無題随筆
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の続きです。
4
劉玄子従朝鮮還。
言彼中書集多中国所無者且刻本精良無一字不倣趙文敏。
惜為倭奴残毀。
至圊溷之間往々以書幅拭穢。
亦典籍一大厄会也。
*劉玄子は明の軍人。秀吉の朝鮮の役の際、朝鮮に派遣される。
*趙文敏は元の書家。
5
淳化閣帖已頒行。
潭州即模刻二本。
謂之潭帖。
建炎虜騎至長沙。
守城者以之為砲石無一存者。
6
寛正五年雲州海賊侵大明。
投両小児来。
兄七歳作詩曰
異国更無青眼友
空江秪看白鴎群
秋風洒涙三千里
吹満西山日暮雲
弟六歳作詩曰
煙水微茫帰路口
滄波万里在他郷
与人欲語々音別
終日無言送夕陽
*寛正五年(1464)。
7
信長卿、清水寺にましまし、洛中洛外に於いてみだりがはしき輩あらば一銭切と御定あり。
たとへば一銭をぬすめるものも死刑にあへるなり。
*『信長記』による。
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手もとにタイトルのない随筆があります。
江戸時代後期の写本です。
ざっとみたところ、武家の手になるようです。
随筆といっても近代人のいうエッセイとは違い、抜き書きや備忘の書き留めという性質が強いものです。
すべて読んだわけではありませんが、あまり個人の見解は出されておらず、淡々と故事説話や豆知識のようなものが書かれているだけです。
どのくらいかかるか分かりませんが、この場を使ってぼちぼち活字におこしていきたいと思います。
翻刻を主として、記事については気付いたことを注記するにとどめます。
典拠などわかりましたらご教示ください。
* * * * * *
1
猫を手飼の虎といふ事、古今六帖のうたに、 あさぢふの 小野のしのはら いかなれば 手がひのとらのふしどころなる 虎を山猫といふ事、西遊記に見ゆ。 *手飼いの虎を猫ということが10世紀後半に成立した歌集『古今六帖』に載っているとのこと。
「浅茅生の小野の篠原」の歌はその第952番歌です。
今日においても初見の証歌としてこの歌は有用なものです。
一方、虎を山猫という例が『西遊記』に見えるそうです。
原本をみていないので確認してません。
『大漢和辞典』の「山猫(サンベウ)」の項でも第一義に「虎」を挙げていますが、例文は掲げてません。
2
訶陵は国の名、頻伽は鳥なり。 *仏経に出てくる「迦陵頻伽」のことでしょう。
「迦」に「訶」の字を当てるのは一般的なことでしょうか。
3
太閤、朝鮮の総図を御覧あるに、国々を彩り分けて晋州をば赤色に彩りければ、赤国とは申しけり。 *太閤は秀吉のこと。
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