企業研究を重視した株式投資

日経新聞等から背景にある事象を読み取り、投資戦略に結びつける記事がメインです。

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昨今、報道を賑わせている横浜市都筑区の三井不動産レジデンシャルが販売した分譲マンションにおけるマンション傾斜問題について考えます。
 
今朝の日経新聞で、施工体制が掲載されています。実際に杭打ち作業を行った2次下請けの旭化成建材ばかりが注目を集めていますが、施工元請けは三井住友建設で、1次下請けは日立ハイテクノロジーズです。その下請け(2次)として旭化成建材が受注しています。
 
通常は、旭化成建材の業務を1次下請けである日立ハイテクノロジーズが監理・監督し、その日立ハイテクノロジーズの業務を三井住友建設が監理・監督するという流れになります。そのため、旭化成建材ばかりが叩かれている印象もありますが、本来は同社へ発注した日立ハイテクノロジーズがまず問題視され、さらに日立ハイテクノロジーズへ発注した三井住友建設の責任がより重くなるというのが建設業界の考え方だと思います。
 
杭打ち工事のデータ改ざんについては、現場レベルでないと見抜けないものです。マンション購入者や販売会社が見抜くことは、地中の事象であり、不可能に近いでしょう。そうなると、信頼関係で購入するしかないわけですが、それにしてもリスクが高すぎます。マンション購入時には施工する建設会社の名前は把握できても、その下請け企業までを把握するのは困難です(工事現場で施工体制図などを確認することで把握はできますが、青田売りのマンションの契約後であれば、事前の把握は不可能です)。
 
今回問題になっている購入者は、三井不動産レジデンシャルという大手企業のブランド名と三井住友建設という東証1部上場の建設業者を信頼して、購入しているわけですから、昨今の消費者保護が強化されている流れの中では、信頼を失ったといわざるをえない状況です。
 
次に、このような事態を防ぐ対策についてですが、難しいというか、費用がアップしてしまいますが、第三者による検証(コンストラクション・マネジメント=CM)業務を入れるという方法がまず考えられます。元請けである建設業者と直接関係のない第三者企業が監視する仕組みです。第三者企業もフィーを受領し、一定の責任を負うわけですから、不正を防ぐ監視役として、現場でしか見抜けない不正を防止する役割を期待できます。
 
その他の方法としては、不正時における行政処分をより厳格化し、不正を起こさせない企業風土を作るしかありません。モラルの問題になりますが、不正を行った場合、最悪会社が倒産してしまうくらいの厳罰を受けるということが事前に分かっていれば、絶対に行っていけないという認識を従業員が強く持つわけですので、一定の抑止力にはなります。
 
最後に、ベテラン社員や経験が豊富な社員だからといって、会社も任せることではなく、不正防止のチェック機能を作ることです。特に、中小企業の経理業務で多いと言われますが、経験者が一人で完結できてしまうという状態が継続してしまうと、不正を行うことができる方法までも把握できてしまいます。「コンプライアンス教育」のように法順守を明確に再教育していく必要があります。
 
現在は、他のマンションでも同様の問題が出てこないか、出てこないことを祈るばかりです。
マンション販売業界全体だけでなく、建設業界の大きな問題になりかねません。法規制というのは、このような問題が起きてから、規制強化していく流れですので、国交省も何らかの法規制を検討していくことになるかと思います。

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