|
今朝の日経新聞「新興・中小企業面」の記事です。
中小企業のオーナー経営者が自分の子供に会社を譲らず、社員を後継ぎとして育て社長職や株式を託す例が増えているようです。そのための手法も多様化しており、国も1月から税制の優遇制度で後継者不足に悩む中小の事業承継を後押しするとしています。紙面では「持ち株会社化」、「投資ファンドの活用」、「時間をかけて株式を分散譲渡」の3つのケースで親族以外に会社をつなぐ試みの難しさと利点を探っています。
中小企業の事業承継は、私が銀行にいた10年以上前から、取引先企業が抱える経営課題テーマでした。実際には、創業者が引退を先送りすることで、事業承継が行われていないケースもありますが、創業経営者が、70代以上の会社も多く、今後の10年では大きなテーマになるかと思われます。
紙面で取り上げられている「持ち株会社化」、「投資ファンドの活用」、「時間をかけて株式を分散譲渡」については一長一短あります。なかでも、第三者に株式を譲渡する「投資ファンド活用」という選択肢は、さまざまな面でややハードルが高い気もしますが、株式を自身で買い取れることができたのは、ある意味では幸いであった事例かと思います。
持ち株会社化についても、大企業であればそのような選択肢もありますが、中小企業ではどこまで効果があるのか、見えにくい点もあります。自主性を促すための仕掛け、と説明されていますが、社員50名以上の規模の会社でないと、やや大がかりな組織体制になろうかと思います。
株式の分散譲渡については、期間次第ですが、紙面の例では20年。少しずつ時間をかけて譲渡を行うことで、資金負担が軽減される他、持ち株会なども活用し、買収リスクを軽減できるメリットはあります。しかし、ある程度早い時期に計画をし、実施していくことが必要です。
事業承継に係るビジネスも増えており、税理士法人や信託、監査法人、コンサル会社等の関連事業者も参入しておりますが、メリット、デメリットを総合的に判断し、早急な結論を出すことがないように、慎重に対応したいところです。
|
全体表示
[ リスト ]



